【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC、本部・東京都港区)とマレーシアの国営石油会社ペトロリアム・ナショナル(ペトロナス)は6日、協力覚書(MOC)を締結し、マレーシアや他地域におけるカーボンニュートラル分野を対象とした事業創出のための協議を進めていくことに合意したと発表した。

日本の経済産業省が開催したアジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)閣僚会合で締結されたもので、JOGMECは日本・マレーシア両国のエネルギートランジションや脱炭素化目標達成への貢献を念頭に、MOCを通じてペトロナスとの協力関係を緊密なものとし、水素・燃料アンモニア等のクリーンエネルギー、二酸化炭素(CO2)の回収・貯蔵(CCS)、温室効果ガス(GHG)排出管理等の技術開発や事業を促進する。また、この取組みによって、マレーシア内外でペトロナスが主導する各種事業への本邦企業の参画促進、カーボンニュートラルビジネスの機会創出が期待できるという。

JOGMECは、日本政府が主導するAZEC構想やアジア・エネルギー・トランジション・イニシアティブなどを踏まえ、日本のエネルギーセキュリティの向上と、マレーシアをはじめとするアジア地域における持続的な経済発展とカーボンニュートラルの実現に貢献していく方針だとした。

一方でペトロナスの、ムハンマド・タウフィク社長兼最高経営責任者(CEO)は、「2050年までのネットゼロカーボン(二酸化炭素排出実質ゼロ)実現」とアジア地域における公正なエネルギー移行の加速に向けて、JOGMEGとの協力を通じ、クリーンエネルギーの革新性と可能性を拡大できることを大変嬉しく思うとコメントした。