【クアラルンプール】 マレーシア中央銀行バンク・ネガラ(BNM)は米銀の破綻とクレディ・スイスの経営不安に関する報道機関の取材に対し、マレーシアの銀行は最近破綻した米国の2銀行と直接取引はなく、間接的に損失を被る可能性もごくわずかと回答した。

米国ではシリコンバレー銀行とシグネチャー銀行が経営破綻し、これがスイスに飛び火し、金融大手クレディ・スイスの経営不安が広がり、同行はスイス中央銀行から最大で7兆1,000億円相当を調達すると発表した。

BNMは「急な事態に耐えられるかの健全性審査を銀行に対し定期に行っており、耐えうることを確認している。不都合な事態になっても銀行は企業、一般世帯への貸し付けを継続できる」とした。健全性審査の結果は年2回公表の金融安定化報告に掲載されている

格付け会社のムーディーズ・インベスターズ・サービスによれば、ほとんどのアジア太平洋の銀行は、破綻した米の2銀行と直接の取引はなく、ごく少数の銀行が少額の損失を被る可能性があるだけという。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、3月17日)