グリーン電力料金、シンプルかつ低価格に見直し=PETRA

【クアラルンプール】 エネルギー移行・水利転換省(PETRA)は、1日から新電気料金体系が導入されたのに伴い、グリーン電力料金(GET)プログラムを単一の料金体系に改訂した。最大80%の削減になるという。

GETは、政府系電力会社テナガ・ナショナル(TNB)の顧客が再生可能エネルギー(RE)で発電された電力を購入することで、二酸化炭素排出量の削減につなげるプログラム。これまでは電圧量使用料ごとに料金設定が異なっていたが、今回、シンプルかつ低価格に見直した。

具体的には、1年間の契約で1キロワット時(kWh)あたり5セン、2年間の契約で4セン、3年間の契約で3センの定額料金を支払うことになる。また、現在のGET加入者は、新たな自動燃料調整(AFA)のもとでも引き続き追加の燃料料金を免除される。8月31日までの間は、顧客が現在の契約を違約金なしで解約できるという。

また、8月1日から、持続可能性目標の達成に再生可能エネルギー証書(REC)を必要とするデータセンターや産業ユーザー向けの新プログラム「GETグリーンパス」を開始。一括電力口座の「テナントアカウント」でも、グリーン電力消費量に応じてRECを登録・取得できるようになる。REC発行とプログラム管理費用として0.2セン/kWhの手数料が課される。

GETは2021年に初めて導入され、住宅、商業、産業部門を含む3,551のユーザーに10,500ギガワット時を超えるグリーン電力を供給してきたという。
(エッジ、ベルナマ通信、7月2日)

パイプライン火災によるガス供給が全面再開、火災原因は軟弱地盤

【クアラルンプール】 ガス・マレーシアは2日、セランゴール州プトラハイツで4月に発生した送電パイプラインの大規模火災に関し、ガス供給を全面的に再開したと発表した。

再開に先だって、労働安全衛生局(DOSH)が第三者機関とともに現地の安全性を確認。事故で損傷したパイプの代替として、長さ約210メートルの仮設パイプラインが設置され、漏洩や圧力低下などもみられなかったことから、供給制限が解除された。

またDOSHは事故原因について、地盤の不安定性によるものと説明。軟弱で湿った地盤によってパイプラインが適切に支えられず、物理的に破損が生じたため、ガス漏れが発生し発火・爆発に至ったとしている。セランゴール州警察も過失などは認められなかったとして、捜査を打ち切った。

一方、ペトロナス・ガス(PGB)は2026年第3四半期を目標に、仮設パイプラインを改めて交換する作業に入る。長期的な安全性と耐久性を確保するため、複数の地質工学調査に基づき、コンクリートスラブ構造上に敷設する予定で、現在エンジニアリング設計の最終調整中という。DOSHはPGBの親会社の国営石油会社ペトロリアム・ナショナル(ペトロナス)に対し、緊急時にガスの迅速な遮断を可能にする追加の安全対策も指示した

火災により、住宅81棟が全焼、81棟が一部損壊。復旧に2年以上かかると見込まれている住民もいて、一部の住民からは、独立機関によるさらなる原因調査を求める声も上がっている。
(フリー・マレーシア・トゥデー、7月2日、ザ・スター、6月30日、7月1、2日、ベルナマ通信、7月1日)

セルコムDigi、電子インボイスの発行開始

【クアラルンプール】 携帯電話サービスのセルコムDigiは、内国歳入庁の規定に準拠した電子インボイスの発行を開始した。ユーザーの利便性を考慮した。

電子インボイスが発行されるのは、セルコムDigiのホームページを通じた買い物、モバイルアプリを利用した買い物を含むセルコムDigiとの直接取引。ディーラーや再販業者、第3者プラットフォームを通じた取引の場合、購入者は当該事業者に電子インボイスの発行を要求しなければならない。

セルコムDigiユーザーのうち後払い方式(ポストペイド)の場合、毎月電子メールで電子インボイスを送ってもらうためには、自身の課金アカウント番号を使いセルコムDigiの電子インボイス用ポータルサイトで事前登録する必要がある。

プリペイドのユーザーや商品購入・単発の取引で、電子インボイスが必要な場合、ユーザーは取引があった翌月の3日までにポータルを通じ、電子インボイスの発行を請求する必要がある。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ビジネス・トゥデー、7月2日)