【クアラルンプール】 アンソニー・ローク運輸相は下院議会における答弁で、10月から段階的に導入される大型車両を対象とした速度リミッター(SLD)設置の義務化について、設置していない車両は車両検査で不合格となり、公道走行が禁止されると警告した。

ローク氏はSLDの導入は大型車両の速度を制御し、特にバスやトラックが関与する死亡事故のリスクを軽減するための重要なステップであると述べ、欧州諸国やシンガポールでは既にSLDの導入が義務化されていると強調。「業界関係者の中には追加コストなどを理由に抵抗する人がいることは承知しているが、道路の安全に関しては人命が優先されなければならない」と述べた。

SLD設置の義務化の対象となるのは、車両総重量(GVW)が3,500キログラム(kg)を超える貨物車とGVWが5,000kgを超え且つ定員8人超の乗用車。第1段階は今年10月1日、第2段階は2026年1月1日にそれぞれ開始され、SLDの動作確認が行われる。2026年7月1日に開始される第3段階では、まだSLDが搭載されていない商用車への後付け設置が義務づけられる。
(マレー・メイル、エッジ、ベルナマ通信、7月29日)