日本商工会議所の経済使節団、マレーシアなどを訪問

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 日本商工会議所の経済使節団が、23ー27日の日程でフィリピン、マレーシア、シンガポール3カ国を訪問している。

マレーシアを訪れるのは25日で、クアラルンプールのインターコンチネンタルホテルで、在マレーシア日本国大使館、マレーシア日本人商工会議所(JACTIM)、日本貿易振興機構(ジェトロ)のブリーフィングのほか、日本商工会議所、マレーシア製造業者連盟(FMM)、日本経済新聞社が共催するマレーシア・日本ビジネスラウンドテーブルなどが行われる。

マレーシア・日本ビジネスラウンドテーブルでは、テンク・ザフルル投資貿易産業相の基調演説、日本商工会議所とFMMの協力協定の覚書(MOU)締結式が行われる。そのほかには、ネットワーキングランチ、「マレーシアの優位性と投資においての魅力」、「産業競争力を加速する成長戦略とは?」をテーマとしたセッションも行われる予定だ。

UMWT、新型トヨタ・アルファードとヴェルファイアを発売

【クアラルンプール】 UMWトヨタ・モーター(UMWT)は、新型トヨタ・アルファードとヴェルファイアを正式に発売した。いずれも7人乗りの高級モデルで、5年間走行距離無制限のメーカー保証が付属する。

アルファードは、最上位モデルである「2.4Tエグゼクティブ・ラウンジ」のガソリン車をマレーシア市場に投入する。排気量2.4リットルのT24-FTSターボエンジンを搭載し、最高出力278PS、最大トルク430Nm/1,700-3,600rpmを発揮。車体カラーは、アルファード専用色のプレシャス・レオブロンドおよびパールホワイト、シルバー、ブラックの全4色。保険なしの価格は53万8,000リンギから。

ヴェルファイアでは、エントリーモデルである「2.5L」を投入する。排気量2.5リットルの2AR-FE4気筒エンジンを搭載し、最高出力182PS、最大トルク235Nm/4,100rpmを発揮。車体カラーはパールホワイト、シルバー、ブラックの3色を用意した。保険なしの価格は43万8,000リンギから。
(ザ・サン、ポールタン、10月23日)

マレーシア人訪日者数、9月も大幅増の2万7500人

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 日本政府観光局(JNTO)が発表した2023年9月の訪日者数統計(推計値)によると、マレーシアからの訪日者数は2万7,500人となり、前年同月比で9.3倍、前月比で43.2%増となった。

JNTOによると、日本の水際規制緩和、ムハンマド生誕祭の祝日等の影響もあり、訪日外客数は大幅に増加した。また、2019年同月比ではマイナス4.4%となった。コタキナバルー成田間の復便、クアラルンプールー関西空港間の増便などもあり、日本への直行便数は前年同月に比べ回復傾向にある。

1ー9月では25万8,300人となり、前年同期比で22.3倍となったものの、2019年比では16.5%減となった。

9月の世界全体の訪日者数は、前年同月から10.6倍の218万4,300人となったが、2019年同月からは3.9%減となった。年初9カ月では1,737万4,300人となり、前年同期比16.9倍、2019年比マイナス28.8%となった。

JNTOは、個人観光再開から1年が経過し、訪日外客数は堅調に回復をしているところで、今後も、「持続可能な観光」「消費額拡大」「地方誘客」の実現に向け、市場動向を綿密に分析しながら、訪日旅行プロモーションに取り組んでいくとした。

IFP、3DCADのプラントストリームと提携で設計効率化へ

【クアラルンプール】 石油・ガス(O&G)エンジニアリングのIFPエンジニアリング・コンサルタンシー(IFP)は、3次元(3D)CADツール「プラントストリーム」を提供するプラントストリーム社(本社・東京都品川区)との間で、提携契約を締結した。

「プラントストリーム」とIFPの統合エンジニアリング・サービスを組み合わせ、効率的な3Dモデリングおよび設計サービスを世界市場に提供することを目指す。「プラントストリーム」は、初期段階の設計プロセスを高速化・高度化できるのが特徴で、設計期間を60%以上短縮でき、配管設計において高品質な自動配管ルーティングが可能となる。

IFPの会長であり、マレーシア石油ガス工学評議会(MOGEC)の会長でもあるアブドル・ラシッド氏は、今回の提携により、IFPは、日本国外でプラントストリームを活用したサービスを提供する最初の企業となるとし、デジタル技術と機械学習を活用することで、業界が直面している課題を克服できると信じていると述べた。

プラントストリームの愛徳誓太郎 代表取締役最高経営責任者(CEO)は、IFPと協業することで、東南アジアおよび世界のより多くの顧客に迅速かつ効率的な3Dモデリングサービスを提供できるようになるとし、革新的なエンジニアリングおよび高い効率性を促進していくと述べた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、10月18日)

デジタルデザイン会社フォーデジット、KLに子会社設立

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 デジタルデザインのフォーデジット(本社・東京都港区)は18日、クアラルンプール(KL)に子会社フォーデジット・マレーシアを設立したと発表した。同社にとり、バンコク、ホーチミンに続く、3カ所目の海外拠点となる。

フォーデジット・グループがデジタルデザイン業界で培った20年以上の経験と実績を基盤に、日本・東京本社と各拠点が連携することで、急成長する東南アジアのデジタルデザイン市場でデザインの価値を提供していく。同社の執行役員・クリエイティブディレクターとして、アジア各国でのプロジェクトリード・クリエイティブ・人材育成に従事してきた横山太志氏が、フォーデジット・マレーシアの代表取締役最高経営責任者(CEO)に就任した。

フォーデジット・マレーシア設立に伴い、クアラルンプールに拠点を置く、ウェブおよびモバイルアプリ開発のスナッピーモブ社との間で資本業務提携契約も締結した。マレーシア市場におけるデジタルデザインのニーズ把握に加え、スナッピーモブの開発力とフォーデジットのデザイン力、両者の強みを活かして一貫したサービス提供が可能となるという。プロジェクト規模やデリバリー範囲も拡大し、価値創造の可能性が広がることが期待できるとしている。

興亜電工、マラッカ新工場開設に向け10億リンギを追加投資

【クアラルンプール】 電子部品のKOA(本社・長野県上伊那郡)の現地法人興亜電工(マレーシア)は、マラッカ州での新工場設立に向け10億リンギを追加投資することを明らかにした。同社は2022年12月に「7億5,000万リンギを投じ、同州アイル・ケローに新工場を建設する」と発表していた。

新工場の起工式に出席したマラッカ州のアブドル・ラウフ・ユソー首相は、新工場はアイル・ケロー・エコパーク内の8.37ヘクタールの土地に建設され、2025年に完成予定で、950人の雇用機会を創出する見込みだと述べた。興亜電工の製品は自動車、産業機器、電気通信分野などのグローバル・メーカーに供給されており、2028年末までにチップ抵抗器の月産82億個を達成し、雇用機会は1,820人まで増加するとしている。興亜電工は、州内の技術職業教育訓練(TVET)機関と協力し、技術訓練を行い、卒業生への雇用機会も提供しているという。
(エッジ、ベルナマ通信、10月17日)

レカム、中国企業とマレーシア合弁会社設立で合意

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 情報通信機器のレカム(本社・東京都渋谷区)は16日、中国・杭州実在智能科技(インテリジェンス・インディード)とマレーシアにおける共同事業を開始するために合弁会社を設立すると発表した。

レカムと実在智能科技は、マレーシア国内において同社ロボティック・プロセス・オートメーション(RPA)サービスを提供するための合弁会社を設立する。資本金は100万リンギで、レカムが49%、実在智能科技が51%出資する。新会社は、実在智能科技が行うRPAサービスの中国語版・英語版をマレーシア国内企業に提供する。

レカムの既存マレーシア子会社を販売会社として、新会社より独占販売権を取得し、2024年1月以降、サブスクリプションや卸売などの様々な提供モデルを模索しながら、直販や代理店チャネル経由で販売開始する。

実在智能科技は急成長を続けているRPAサービスのリーディングカンパニーで、レカムとはすでに日本で業務提携を行ってきた。レカムがマレーシアにおいて子会社3社を展開している背景から、実在智能科技の第2弾の海外展開戦略としてマレーシアでの合弁設立を決めた。

静岡銀行、CIMBバンクと提携でマレーシア進出を支援

【クアラルンプール=マレーシアBIZ】 静岡銀行(本店・静岡県静岡市)は12日、マレーシアの金融大手CIMBバンクとの間で、同日付けで業務提携契約を締結したと発表した。

マレーシアに進出済み、あるいは進出を検討している静岡銀行の顧客企業に対し、CIMBの金融サービスを提供することで支援体制の強化を図る。CIMBは、日本語が堪能なスタッフを配置したジャパンデスクを有しているため、現地で日本語によるサービスを受けることが可能となる。また、CIMBから、マレーシアで事業を展開するために必要となる外貨管理制度や法令、ハラル(イスラムの戒律に則った)認証などの情報を迅速かつタイムリーに入手できるようになるという。

静岡銀行では、6 つの海外拠点と 16の提携金融機関とのネットワークを活用し、顧客企業の海外事業展開の支援に取り組んでいる。また、CIMBは、静岡銀行がインドネシアで提携するCIMBニアガ銀行を含む CIMB金融グループ企業を統括しているため、今後は、同グループ内企業との協業も可能となるなど、海外でのサポート体制の拡充を見込んでいるという。

ロームワコー、マレーシア工場で新棟が完成

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 電子部品のローム・ワコー(本社・岡山県笠岡市)は13日、クランタン州コタバルにあるグループ製造子会社、ローム・ワコー・エレクトロニクス(マレーシア)(RWEM)の工場に建設していた新棟が完成し、竣工式を行ったと発表した。

新棟は地上3階建てで、建築面積は9,860平方メートル、延床面積は2万9,580平方メートル。今後、製造装置の導入を進め、2024年10月より稼働予定で、RWEM全体の生産能力は最終的に約1.5倍になる見込みだ。

RWEMはこれまでダイオードやLEDなど小信号デバイスを中心に生産していたが、新棟ではアナログICの注力商品の一つである絶縁ゲートドライバの生産を開始する予定だ。需要が拡大する絶縁ゲートドライバICを中心にアナログICの生産能力を強化する。

RWEMの生産能力強化を図るとともに、BCM(事業継続マネジメント)の観点からアナログIC生産工場の多拠点化を推進する。省エネルギー技術を用いた設備を導入し、環境負荷軽減(従来比CO2 約15%削減見込)に努めるとともに、最新の各種災害対策を導入することによりBCM体制の一層の強化を図る。

ローム・ワコーは、絶縁ゲートドライバは、IGBTやSiCといったパワー半導体を最適に駆動させるためのICで、電気自動車や産業機器の省エネ、小型化を実現する上で重要な役割を果たすため、需要の拡大が期待されるとしている。

なおRWEMは、2024年1月に社名をローム・エレクトロニクス(マレーシア)に変更する。

太陽誘電、サラワク州の積層セラミックコンデンサ新工場が完成

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 太陽誘電(本社・東京都中央区)は12日、マレーシア子会社である太陽誘電(サラワク)が、2021年9月からサラワク州クチンで建設中だった新工場を完成させ、竣工式を行ったと発表した。

中期的な積層セラミックコンデンサの能力増強計画の一環として、約200億円(建屋のみ)を投じ、新工場を建設した。新工場の延床面積は約7万3,000平方メートルで、建築面積は約3万8,000平方メートル。太陽光発電の導入や各種設備の効率化による省エネや創エネなどを通じて温室効果ガス削減に貢献し、環境にも配慮した最先端の工場となる。

太陽誘電は今後も、エレクトロニクス機器の進化を支える電子部品を開発するとともに、顧客企業へのタイムリーな供給を目指していく方針だ。