マレーシア人訪日者数、9月も大幅増の2万7500人

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 日本政府観光局(JNTO)が発表した2023年9月の訪日者数統計(推計値)によると、マレーシアからの訪日者数は2万7,500人となり、前年同月比で9.3倍、前月比で43.2%増となった。

JNTOによると、日本の水際規制緩和、ムハンマド生誕祭の祝日等の影響もあり、訪日外客数は大幅に増加した。また、2019年同月比ではマイナス4.4%となった。コタキナバルー成田間の復便、クアラルンプールー関西空港間の増便などもあり、日本への直行便数は前年同月に比べ回復傾向にある。

1ー9月では25万8,300人となり、前年同期比で22.3倍となったものの、2019年比では16.5%減となった。

9月の世界全体の訪日者数は、前年同月から10.6倍の218万4,300人となったが、2019年同月からは3.9%減となった。年初9カ月では1,737万4,300人となり、前年同期比16.9倍、2019年比マイナス28.8%となった。

JNTOは、個人観光再開から1年が経過し、訪日外客数は堅調に回復をしているところで、今後も、「持続可能な観光」「消費額拡大」「地方誘客」の実現に向け、市場動向を綿密に分析しながら、訪日旅行プロモーションに取り組んでいくとした。

22年の合計特殊出生率、過去50年間で最低の1.6人

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 統計局は17日、2022年の人口動態統計を発表。2022年の合計特殊出生率(TFR)は、15から49歳の女性1人あたり1.6人となった。前年の1.7人から低下し、過去50年間で最低となった。

人口を長期的に一定に保つための人口置換水準はマレーシアでは2.1人だが、1970年から2012年までは水準を上回っていたものの、2013年から水準を満たさない状況が継続している。

民族別ではマレー系の出生率が最も高く、2.1人。一方、華人の出生率は全民族中最低の0.8人となった。州・地域別では、トレンガヌ州(2.9人)、クランタン州(2.7人)、パハン州(2.1人)を除き、すべての州・地域で出生率が人口置換水準を下回った。

2022年の出生数は42万3,124人で、2021年の43万9,744人に比べ3.8%減少した。そのうち男児が21万8,345人、女児が20万4,779人だった。州・地域別では、セランゴール州がトップで8万3,658人だった。死者数は20万6,525人で、前年比8.0%減少した。男性が11万7,790人、女性が8万8,735人だった。死者数もセランゴール州が1位となり、3万2,861人が死亡した。

イポー市が固形廃棄物を100%再利用へ、アジア都市としては初

【イポー】 イポー市は、廃棄物を100%リサイクルするサーモウェイスト・システムを導入する。アジアの都市では初の試みとなるという。

イポー市議会は、同システムを運営するサーモウェイスト・マンキューソ・エナジーおよびごみ収集のセレクタ・スペクトラとの間で、17日付けで覚書を締結した。

ルマイジ・バハリン市長は声明で、サーモウェイスト・システムでは、固形廃棄物を30分間殺菌・洗浄し、熱、蒸気、圧力を加えるため、事前のごみ分別が必要なくなると説明。その後バイオマス、プラスチック、金属、不活性廃棄物の4種類に分別し、バイオマスは産業向け石炭の代替燃料として販売されるとした。固形廃棄物すべてがリサイクルされるため、広大なごみ埋立地の必要がなくなるという。
(ザ・サン、10月19日、マレーシアン・リザーブ、ベルナマ通信、10月18日)

IFP、3DCADのプラントストリームと提携で設計効率化へ

【クアラルンプール】 石油・ガス(O&G)エンジニアリングのIFPエンジニアリング・コンサルタンシー(IFP)は、3次元(3D)CADツール「プラントストリーム」を提供するプラントストリーム社(本社・東京都品川区)との間で、提携契約を締結した。

「プラントストリーム」とIFPの統合エンジニアリング・サービスを組み合わせ、効率的な3Dモデリングおよび設計サービスを世界市場に提供することを目指す。「プラントストリーム」は、初期段階の設計プロセスを高速化・高度化できるのが特徴で、設計期間を60%以上短縮でき、配管設計において高品質な自動配管ルーティングが可能となる。

IFPの会長であり、マレーシア石油ガス工学評議会(MOGEC)の会長でもあるアブドル・ラシッド氏は、今回の提携により、IFPは、日本国外でプラントストリームを活用したサービスを提供する最初の企業となるとし、デジタル技術と機械学習を活用することで、業界が直面している課題を克服できると信じていると述べた。

プラントストリームの愛徳誓太郎 代表取締役最高経営責任者(CEO)は、IFPと協業することで、東南アジアおよび世界のより多くの顧客に迅速かつ効率的な3Dモデリングサービスを提供できるようになるとし、革新的なエンジニアリングおよび高い効率性を促進していくと述べた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、10月18日)

9月の輸出高は1244.8億リンギ、前年比13.7%減少

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 マレーシア外国貿易開発公社(MATRADE)の発表(速報値)によると、2023年9月の輸出高は1,244.8億リンギとなり、前年同月から13.7%減少したが、前月からは8.2%増加した。

輸入高は999.5億リンギで、前年同月比で11.1%マイナスとなったが、前月比では2.1%のプラスとなった。貿易高は2,244.3億リンギとなり、前年同月からは12.6%減、前月からは5.4%増。貿易黒字は前年同月比23.0%減少、前月比42.7%増加の245.2億リンギとなり、41カ月連続で黒字を維持した。

輸出先を国・地域別で見ると、シンガポールがトップとなり、2ー5位は中国、米国、香港、日本の順となった。日本への輸出額は73.5億リンギで、前年同月比マイナス25.4%となった。液化天然ガス(LNG)や精油製品、電気・電子(E&E)が減少したことが響いた。シンガポール向けの輸出も前年同月比で12.0%減少。2位の中国と3位の米国はそれぞれ17.3%、9.3%マイナスとなった。品目別ではE&Eが544.0億リンギで最も多く、これに精油製品、パーム農産物の順となった。

輸入先は中国がトップで、これにシンガポール、米国、台湾、日本の順となった。日本は前年同月比21.0%マイナスの56.0億リンギ。品目別では、E&Eが310.8億リンギで最も多く、2位は精油製品、3位は化学製品だった。

1ー9月の輸出高は1兆595.6億リンギで、前年同期比で8.4%減少した。輸入は8,822.4億リンギとなり、8.9%のマイナス。貿易額全体は1兆9,418.1億リンギで、8.6%減少し、貿易収支は1,773.2億リンギの黒字となり、5.7%のマイナスとなった。