サラワクメトロ、水素バスの支線バスとしての運用を計画

【クチン】 サラワク経済開発公社(SEDC)傘下のサラワク・メトロは、試験導入を進めている水素バスについて、住宅街と自動高速輸送(ART)システムの駅を接続するためのフィーダーバス(支線バス)として運用していく考えだ。

ARTシステム整備はクチン都市交通システム(KUTS)プロジェクトの中核と位置づけられており、水素バスによるフィーダーバスの運用は、KUTS第1期においてARTの旅客サービスが2025年第4四半期までに段階的に運行開始した後になる見込み。

サラワク・メトロは現在、熱帯気候や地形といった現地の環境における水素バス車両の性能に関するデータを収集するために試験運行を行っている。収集されたデータは、水素バスの製造と設計に活用される。

サラワク・メトロは9月22日から10月1日まで行われた「サラワク・アグロフェスト2023」イベントで水素バスの試験運行を実施し、利用者からは好評を得たという。水素バスは会場までのシャトルサービスとして1日6回運行した。
(ボルネオ・ポスト、10月7日)

エルニーニョ現象と北東モンスーン時期が重なる、気象局予報

【クアラルンプール】 マレーシア気象局は、エルニーニョ現象と北東モンスーン期が重なる可能性があるとして、最新の気象情報を確認するなど、注意するよう国民に呼びかけた。

マレーシア国立気候センターの首席アシスタント・ディレクターのアミルル・ニザム氏によると、エルニーニョ現象は、雨季が始まる今年末から来年初頭にかけてピークに達すると予想されている。同時に今年11月から来年3月までは北東モンスーン期となるため、マレー半島の東海岸に位置する州や東マレーシアのサバ・サラワク州に大雨をもたらすという。

マレーシア気象局が発表した年末の天気予報によると、北東モンスーン期に入ることで、クリスマスや新年は雨が多くなることが予想されている。雨が落ち着いた後には、猛暑が見込まれており、来年3月に熱波が繰り返し襲って来て、エルニーニョ現象の影響で気温が38度に達する可能性がある。

マレーシアでは、今年3、4月にかけて気温が35ー36度で推移し、猛暑となった。今年の暑さを考慮すると、来年3、4月もエルニーニョ現象の影響で再び、平均気温を上回る可能性があるという。
(ザ・スター、10月6日、ベルナマ通信、ボルネオ・ポスト、10月5日)

5G第2期の通信業者、今月中旬までに決定の見込み=通信相

【クアラルンプール】 ファーミ・ファジル通信デジタル相は6日、第5世代移動通信(5G)ネットワーク計画第2期について、今月中旬までに通信業者を決定すると述べた。

5Gネットワークの展開は当初、国営デジタル・ナショナル(DNB)による1社独占体制で進められていたが、ファーミ大臣が今年5月、DNBが「人口集中地区の5Gカバー率80%」という目標を達成した後、第2期には別通信企業を公開入札により選定すると発表していた。現在は通信業者と協議中で、順調に行けば最速で今月中旬までに第2期の通信業者が決定するという。

ファーミ大臣はまた、現時点で国内の携帯電話アカウント数は4,500万アカウント存在するが、そのうち5G対応機器を利用しているのは約700万カウントに過ぎず、5Gネットワークが居住地域をカバーしていても実際には利用されていないケースが多いと述べた。そのため、8月に発表した低所得層向け5G携帯付き低価格プラン「5G慈悲(ラーマ)パッケージ」の推進や、5G導入時に通信業者が消費者に要求している追加料金問題の解消などに取り組んでいるとし、5G追加料金に関しては、通信業者との協議の上、数週間以内に改善できる見込みだとしている。

(マレー・メイル、マレーシアン・リザーブ、ベルナマ通信、10月6日)

UMWトヨタが所有者向け新アプリ、「トヨタMY」を発表

【クアラルンプール】 UMWトヨタ・モーター(UMWT)は、トヨタ車所有者向け新アプリ「トヨタMY」を発表。従来提供していた2つのアプリ「トヨタドライブ」および「トヨタ24セブン」の機能をひとつのアプリに統合した。

「トヨタMY」では、車両情報や会員ポイントの確認、サービス予約、「24セブン」ロードアシストの依頼、近隣のトヨタ販売店の検索などが可能。トヨタ車に関する最新ニュースやキャンペーン情報なども提供する。

従来の「トヨタドライブ」および「トヨタ24セブン」の両アプリは段階的に廃止する。「トヨタドライブ」は、アプリのアップデートにより自動的に「トヨタMY」に置き換わるが、その際、登録メールアドレスによるログインが必要となる。新規顧客の場合、車両購入時に販売店で詳細情報を登録することで、アカウント作成が容易になるという。「トヨタMY」はアンドロイド版、アイフォン版を用意しており、すでにダウンロードが可能となっている。
(ポールタン、10月6日)

乳飲料のダッチレディー、来年新工場移転で生産量を倍増へ

【クアラルンプール】 オランダ系乳飲料大手のダッチ・レディー・ミルク・インダストリーズは、ネグリ・センビラン州バンダル・エンステックに5億4,000万リンギをかけて建設中の新工場への本格移転に伴い、2024年には生産量を2倍にする計画だ。

ラムジート・カウル社長によると、新工場の敷地面積は12.9ヘクタールで、セランゴール州ペタリンジャヤ工場の3倍の広さをもつ。8本の生産ラインを設置する予定で、生産は2024年半ばの開始を見込んでいる。新製造ハブには流通センターを併設し、製造から出荷まで一貫して行えるようにする。また輸出向け製品開発のための研究開発(R&D)センターも併設する予定だ。

ダッチ・レディーは2023年8月時点でマレーシアでトップの28.1%の市場シェアを有し、数量ベースでのシェアは34.2%に達する。

ペタリンジャヤ・セクション13にある現工場の敷地は、不動産開発のUEMサンライズに売却しており、UEMサンライズは2024年下半期に工場を取り壊し、2025年にも高層住宅と小売店で構成される複合不動産開発に着手する計画だ。
(フリー・マレーシア・トゥデー、エッジ、ベルナマ通信、10月8日)