北京汽車がマレーシア市場デビュー、SUV2車種の予約開始

【スバンジャヤ】 中国の自動車メーカー、北京汽車集団 (BAIC) は16日、マレーシア市場へのデビューを発表。同社ブランドの乗用車2車種の予約受付を開始した。

発表したのはCセグメント・スポーツ車(SUV)「X55」とオフロード・スタイルのSUV「BJ40プラス」 で、価格はそれぞれ12万リンギ、18万リンギから。同日予約受付を開始した。セランゴール州スバンのショールームで行われた発表会にはファディラ・ユソフ副首相(エネルギー移行・水利転換相兼任)も出席した。

年内に全国に販売店10店舗をオープンする予定で、1号店はエダラン・オトモビル・エレクトリック(M)が運営する。

BAIC車の組立は自動車部品メーカーのEPマニュファクチャリング(EPMB)が手掛ける。EPMBの完全子会社PEPS-JV(マラッカ)が4月、BAICの子会社である北京汽車(BAICモーター) との間で10年契約を締結した。今年9月1日までに少なくとも年産5,000台の生産能力を持つことを目標とし、2025年3月1日までに年産1万台に引き上げる。
(マレーシアン・リザーブ、エッジ、ベルナマ通信、5月17日)

書店チェーン「MPH」、エクスチェンジTRXに新旗艦店を開設

【クアラルンプール】 地元書店チェーン「MPH」は、新たな旗艦店をクアラルンプール(KL)の国際金融地区「トゥン・ラザク・エクスチェンジ(TRX)」のショッピングモール「エクスチェンジTRX」にオープンした。

エクスチェンジTRX店の面積は2万平方フィートで、書籍、雑誌、文房具、ギフトなどを取り揃え、著者との交流会やワークショップなどを開催できる多目的イベントスペースも備える。6月12日まで、新規オープンを記念した抽選・プレゼントキャンペーンなどを実施する。

MPHは新型コロナウイルス感染拡大の影響で、30店舗から10店舗まで店舗数を減らしており、KLのショッピングモール「ミッドバレー・メガモール」に25年間構えていた旗艦店も今年1月に閉店していた。

MPHのマーティン・クロス最高経営責任者(CEO)は、エクスチェンジTRX店の開設はMPHの復活への第一歩であり、KLの新拠点として、金融センターであるTRXを選択したと説明。 週末には家族連れも多く訪れるため、理想的な客層を集客できるとし、ノンフィクション、自己啓発、ビジネス書など、多様な書籍を取リ揃えたと述べた。将来的に実店舗を増やす計画もあるとしたが、詳細はまだ明らかにできないとしている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、マレーシアン・リザーブ、5月16日)

クチンで新国際空港建設を計画=サラワク州首相

【クチン】 サラワク州のアバン・ジョハリ首相は15日の州議会で、クチンで新国際空港の建設を計画していると発表した。現在のクチン国際空港(KIA)は、国内で4番目に大きく、年間530万人の旅客を扱う空港だが、既に旅客数の容量を超えているという。

アバン・ジョハリ氏は、サラワク州によるMASウイングスの買収に伴い、サラワクで成長する航空産業を支えるために新空港の建設は極めて重要であると強調。空港運営会社のマレーシア・エアポーツ・ホールディングス(MAHB)と資金調達について話し合い、新空港開発における提携の可能性について協議を行なうと述べた。また新空港建設後の既存空港の用途については、自家用機用空港にするなどの可能性があると述べた。

州首相の発言を受けた同州のアブドル・カリム観光・クリエイティブ産業・舞台芸術相は、新空港を早急に建設する必要はないが、KIAが飽和状態になっているため将来的に必要になるということだと説明。新空港ができても既存空港は閉鎖されず、別用途で使用されることになると述べた。
(ボルネオポスト、5月16日、エッジ、フリー・マレーシア・トゥデー、5月15日)

高速道のオープン決済、9月から南北高速など6本でも使用可に

【クアラルンプール】 クレジットカードやデビットカードで通行料金を支払うことができるオープン決済システム(SPT)が、今年9月からさらに6本の高速道路で使用出来るようになる。アレクサンダー・ナンタ・リンギ公共事業相が明らかにした。

新たにオープン決済システムを導入するのは、▽南北高速道(PLUS、タイーシンガポール間770キロメートル=km)▽セレンバンーポートディクソン高速道(SPDH、23km)▽リンケドゥア高速道(シンガポールーマレーシア、47km)▽グランド・サガ・ハイウェイ(チェラスーカジャン、11.5km)▽グランド・セパドゥ(ノースポートーブキ・ラジャ・クラン、17.5km)▽セティアワンサーパンタイ高速道(SP、30km)ーー。

昨年9月中旬に導入開始されたSPTは、RFID(無線自動認識)カード、タッチアンドゴー・カード、スマートタグ以外の料金支払い方法の選択肢をユーザーに与える政府の取り組みの1つ。開始以来、これまで12の高速道路でSPTを導入している。
(マレーシアン・リザーブ、エッジ、ベルナマ通信、5月16日)

南西モンスーン期、5月17日に始まる見通し=気象局

【クアラルンプール】 マレーシア気象局は、南西モンスーンの季節が5月17日から始まる見込みだと明らかにした。南西モンスーン期は9月まで続く見通し。全国的に大気の状態が安定し、気温が低下し、降雨量が減少すると予想されるという。

気象局のムハマド・ヘルミ・アブドラ局長は、南西モンスーンの季節は通常、風が一貫して南西から吹き、湿度が低く大気の状態がより安定するとし、このため雨雲が形成されず、期間中の降雨量の減少につながると指摘。野焼きを規制しないと、7月から9月にかけてヘイズ(煙害)が発生する恐れがあると警告した。ただ全体の降雨量が減っても、強風と雷を伴う大雨が特に早朝に半島の西海岸、サラワク州北部、サバ州西部で発生する可能性があるという。

気象局によると、エルニーニョ南方振動(ENSO)への移行が5月に始まり、9月まで続くと予測され、一方、ラニーニャ現象が今年第3四半期に発生すると予想されている。
(ザ・スター、5月15日、マレーシアン・リザーブ、ベルナマ通信、5月14日)

首都圏の広範囲で6月5-7日に計画断水、浄水場保守作業で

【クアラルンプール】 水道会社アイル・セランゴールは13日、スンガイ・セランゴール第1期(SSP1 WTP)浄水場の保守作業のため、6月5ー7日に首都圏の広範囲で計画的断水を実施すると発表した。
影響を受ける地域は、クアラルンプールの一部地域とセランゴール州の▽ペタリン▽クラン▽シャアラム▽ゴンバック▽フルセランゴール▽クアラセランゴールーー。対象地域の詳細リストはhttps://www.airselangor.com/wp-content/uploads/2024/05/Lampiran-A.pdf で公開されている。
6月5日午前9時から給水を停止し、同日午後7時までに保守作業を完了する。給水の再開は6日午前3時から段階的に行われ、6日午後3時までに20%、7日午前3時までに90%が再開し、同正午までに完全復旧する予定。
断水期間中は給水車も出動するが、病院、診療所、透析センター、葬儀場などの施設が中心となるため、アイル・セランゴールは、利用者に水の備蓄を呼び掛けている。飲食店などの商業利用者はアイル・セランゴールのカウンターで水の購入が可能で、フルランガット、セパン、クアラランガットの4カ所に設置される給水所で給水タンクに給水することもできる(個人は対象外)。
(ザ・スター電子版、ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、フリー・マレーシア・トゥデー、5月13日)

3月時点で全国に2288基のEV充電器を設置=投資貿易産業相

【クアラルンプール】 テンク・ザフルル投資貿易産業相は11日、2024年3月時点での全国の電気自動車(EV)充電施設数は268カ所で、設置した充電器数は2,288基に達したと明らかにした。

投資貿易産業省では「新規充電施設1万カ所設置」という目標を以前から掲げているが、その目標は変更しないものの、直流(DC)急速充電器の設置数目標を1,000基から1,500基に引き上げたとしている。

ザフルル大臣は今年第1四半期に国内のEV市場は急速に発展し、2024年3月までにバッテリー電気自動車(BEV)とハイブリッド車が1万1,000台近く販売されたとした。また、国家EV運営委員会(NEVSC)では、EVバッテリーについて、使用後の追跡やリサイクルを容易にするため、識別番号を付与する必要があるという結論に達したとしている。
(ザ・スター、5月13日、ザ・サン電子版、ベルナマ通信、5月11日)

廃業ショッピングモール「eカーブ」を取り壊し、高層住宅開発で

【クアラルンプール】 営業停止となっているセランゴール州ペタリンジャヤのムティアラ・ダマンサラのショッピングモール「eカーブ」が今年第2四半期に取り壊される。「eカーブ」は2006年にオープンしたが、再開発に向け2021年3月に営業を停止していた。

「eカーブ」跡地には、不動産開発のブーステッド・プロパティーズが、サービスアパート「ラインズ」を建設する。全4棟のうち、3棟・749戸は一般向け、1棟・250戸は低所得層向けの手頃な価格の住宅となる。最も高い棟は67階建てで、幅広のドア、バリアフリーのバスルーム、緩やかなスロープなど、高齢者のニーズに応えた設計を採用する。

ウェルネスセンターや小売店が入居する、約10万平方フィート・50区画の小売スペースも備え、電気自動車用充電器、雨水利用システム、廃棄物管理システムなど、環境に配慮した設備も設置する。販売ギャラリーが6月中に一般公開され、第3四半期に発売を開始する。
(マレーシアン・リザーブ、ワールドオブバズ、5月10日、ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、5月9日)

KLセントラル再開発プロジェクトが年内に開始=運輸相

【クアラルンプール】 クアラルンプール(KL)最大の交通ハブであるKLセントラル駅の再開発プロジェクトが年内にも始まる見通しだ。アンソニー・ローク運輸相が明らかにした。同プロジェクトはすでに昨年8月の閣議で承認を得ているという。

首都圏の交通インフラ開発を手掛ける、政府系マレーシアン・リソーシズ・コーポレーション(MRCB)が、10億リンギ超の予算で政府の負担なしに再開発を行う。首相府傘下の官民連携部門(UKAS)との協議が進行中で、より近代的かつ効率的なターミナルを目指し、周辺地域とシームレスに接続できるように改良を加える。

ローク運輸相は、KLセントラル周辺が過去20年間の成長により混雑が激しくなっているため、再開発が必要だと指摘。「KLセントラルの価値を高めるだけでなく、この地域の混雑を緩和する方法を検討することが急務であると考えている。再開発が完了した後は、このエリアの交通の流れが良くなることを願っている」と述べた。

KLセントラルには、マレーシア国鉄(KTM)コミューター線および高速電車(ETS)、軽便鉄道(LRT)ケラナジャヤ線、KLモノレール、エクスプレス・レール・リンク(ERL)が乗り入れている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、5月11日、フリー・マレーシア・トゥデー、エッジ、ベルナマ通信、5月10日)

ドミノピザがサラワク州初進出、クチンに3店舗同時開設

【クチン】 米宅配ピザチェーンのドミノ・ピザは、サラワク州クチンに3店舗を同時オープンし、サラワク州に初進出した。

4月29日にメトロ・シティ店、TT3タブアン・トランキリティ店、ジャラン・グリーン店を開設した。店舗スタッフとして100人以上のサラワク州民を採用し、ピザ作りから店舗管理、注文の取り方、配達に至るまでの店舗運営全般を学べる3カ月間の集中トレーニングを行った。

オープンを記念した、サラワク州のみの期間限定キャンペーンを実施し、レギュラーサイズのピザ2枚を30リンギで、1人用ピザセット「ボックスク」を9.9リンギで提供する。

ドミノ・ピザ・マレーシアのリンダ・ハッサン最高マーケティング責任者(CMO)は、サラワク州への進出により、「東南アジア最大のドミノ・ピザ市場」としてのマレーシアの地位が確固たるものになったとし、マレーシア進出後27年で国内店舗数が272店舗にまで増加したと述べた。また、サラワクで雇用機会を創出できることを嬉しく思うとし、今後も多くの従業員を迎え入れ、地域経済に貢献していくとした。
(ボルネオポスト、5月3日)