国内初のVW中古車販売独立店、 セランゴール州にオープン

【クアラルンプール】 独系フォルクスワーゲン・パッセンジャー・カーズ・マレーシア(VPCM)は、マレーシア国内初となるフォルクスワーゲン認定中古車のみを販売する独立店舗「ダス・ヴェルトアウト」を正式オープンした。

認定中古車の販売は2019年にマレーシアで開始した。認定中古車の販売はこれまでセティア・アラム、プチョン、テブラウ、スクダイ、ジュル、アロースター、セレンバン、グレンマリー、イポー、マラッカの販売店10カ所で行っており、オンラインでも中古車を閲覧できるサービスを行ってきた。

ディーラーのMHVオート・ハウスと協力してセランゴール州ゴンバクに開設したもので、敷地面積は1万8,500平方フィート。最大で55台の中古車を展示する。車齢に問わずフォルクスワーゲンの中古車の買い取りを行うが、「ダス・ヴェルトアウト」認定中古車としての買い取り条件としては車齢が7年未満である上、133項目の検査に合格する必要がある。フォルクスワーゲン以外の車も買い取る場合もあるという。
(ポールタン、5月9日)

新興格安航空MYエアライン、6月末にバンコク線を就航

【クアラルンプール】 新興格安航空会社のMYエアラインは9日、公式フェイスブックで6月28日より同社初の国際線となるタイ・バンコク線を就航すると発表した。

クアラルンプール新国際空港第2ターミナル(KLIA2)とバンコクのスワンナプーム国際空港 (BKK)およびドンムアン国際空港 (DMK)を結ぶ2路線。共に1日1往復で、スケジュールは、BKK線の「Z9550」がKLIA2発10時、BKK着11時20分、「Z9551」がBKK発12時20分、KLIA2着15時50分。DMK線の「Z9562」がKLIA2発18時40分、DMK着19時50分、「Z9563」がDMK発20時50分、KLIA2着深夜0時10分。将来的には1日2往復以上に増便する予定。10月28日までのチケット販売を開始しており、価格は99リンギから。

MYエアラインはまた、米系航空機部品製造大手のハネウェル・インターナショナルとの間でメンテナンス契約を締結したと発表した。保有するエアバス「A320」型機22機に搭載されている補助動力装置(APU)のメンテナンスを委託し、フライトの遅延・欠航の軽減および、コスト削減を目指す。ハネウェルはMYエアラインに対し、年間メンテナンスコストプランや予測トレンド監視プログラムも提供しているという。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、5月10日、エッジ、セイズ、5月9日)

ペナン島と本土を結ぶ新型フェリー、7月から運航開始

【ジョージタウン】 ペナン・ポート(PPSB)は、7月中旬からペナン島と本土間で新型フェリーを使用して運航を開始すると発表した。
二輪車50台の搭載が可能な定員約250人のフェリー4隻を使って運航する。以前のフェリーの所要時間は20分だったが10分に短縮されるという。フェリー1隻の建造費は1,800万リンギ。

ペナン島と本土、両方のターミナルでも3,000万リンギを投じた改修工事が行われており、待合室にWifiとエアコンを完備する他、携帯電話充電設備、障害者用設備も設置する。ペナン島側のラジャ・トゥン・ウダ・ターミナルには25軒の小売店舗が入居する予定で、フェリーの受け渡しまでに完成する見込みだ。一方、本土側のペンカラン・スルタン・アブドル・ハリム・ターミナルは、2022年10月にすでにオープンしており、16軒の売店が入居しているという。

 フェリーは、船体の老朽化に伴い、1隻を残し2020年12月で廃止されていた。新フェリーサービスに向けた造船とターミナルの工事期間中の代替手段として、スウェッテナム・ピアクルーズ・ターミナル(SPCT)と本土間で運航を行っている。
(ザ・スター、5月9日)

2025年までにレジ袋の使用を禁止へ、屋台なども対象に

【ペタリンジャヤ】 ニック・ナズミ天然資源環境気候変動相は9日、2025年までに国内の全業種でレジ袋の使用を禁止すると発表した。

現在はスーパーやミニマーケット、雑貨店などでのレジ袋配布が禁止されているが、対象を屋台などにも拡大する。地域ごとの状況を考慮し、州政府や地方自治体に具体的な禁止方法を決定する権限を与えるが、連邦政府は、2025年以降にレジ袋を提供し続ける企業に罰金を科し、また移行を促すインセンティブも提供する方針だ。詳細については後日順次発表する予定。

ニック・ナズミ大臣は、セランゴール州、ペナン州、ジョホール州、ヌグリ・センビラン州の4州でプラスチック不使用キャンペーンによるレジ袋の撤廃が進んでいるとし、プラスチック不使用キャンペーンは、使い捨てプラスチックによる汚染問題に取り組む連邦政府の長期計画の一環だとした。また、世界自然保護基金(WWF)の報告によると、マレーシアの食品包装用プラスチック消費量は2020年に14万8,000トンに達しており、誇りにはならない記録だと述べた。
(ザ・スター、ニュー・ストレーツ・タイムズ、5月10日、フリー・マレーシア・トゥデー、5月9日)

郵便のポス、初のコンビニ「ポスショップ」を開設

【クアラルンプール】 赤字が続く郵便サービスのポス・マレーシアは、戦略的変革の一環として、クアラルンプールのメダン・トゥアンク郵便局(トゥアンク・アブドゥル・ラーマン通り沿い)に、同社初となるコンビニエンスストア「ポス・ショップ」を開設した。

営業時間は週7日、午前8時から午後8時までで、飲料、デザート、スナック、パーソナルケア製品などを手頃な価格で提供する。

ポス・マレーシアは、新コンセプトの店舗は今後の郵便局展開のモデルとなり、より刺激的な店内体験を生み出し利便性を高めることを目的としていると説明した。

同社は、郵便量の減少や宅配便市場での厳しい競争から、長期にわたり損失を計上。2021年の変革計画の下で、営業コスト削減や郵送量、郵送網の調整により、固定費の削減、不採算部門の改善を図った結果、2022年度の純損失は、郵便事業において、前年の3億3,573万リンギから1億6,700万リンギに縮小したが、売上高は10.63%減の19億6,000万リンギにとどまった。
(ザ・サン、5月9日、エッジ、5月8日)

UMWトヨタ、4月の販売台数は前年比3%減の6676台

【クアラルンプール】 UMWトヨタ・モーター(UMWT)は、2023年4月の販売台数が前年同月比3%マイナスの6,767台(トヨタ車が6,681台、レクサス車が86台)となったものの、年初4カ月では前年同期比9%増となったと明らかにした。

ラビンドラン社長は、4月は祝祭日の影響で営業日が少なかったにも関わらず、中間目標達成に向けて順調に進んでおり、前年比で力強い成長を維持する自信があると表明。第1四半期に発表した新モデル、特に国内組み立ての第4世代のBセグメント・セダン「ヴィオス」に対して良い反応も得ていることから、新モデルの同社の事業成長への継続的な貢献に期待しているとした

またラビンドラン社長は、グループ企業のダイハツ工業(本社・大阪府池田市)が行っていた海外向け車両の認証手続きで不正が発覚した件に触れて、「ヴィオス」は対象車とされているものの、安全基準と品質に全く問題がないと改めて強調。UMWTは、安全を常に最優先事項としていると述べた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、5月9日、ポールタン、5月8日)

インドネシアと商業ベースでのQRコード相互決済を開始

【クアラルンプール】 マレーシア中央銀行バンク・ネガラ(BNM)とインドネシア中央銀行バンク・インドネシア(BI)は8日、商業ベースでのQRコードを利用した相互決済を開始したと発表した。

両国は昨年、相互決済の枠組みを構築し、試験運用を行ってきた。本格運用の開始で参加する金融機関の増加が見込まれる。

利用するのはインドネシアの標準QRコードとマレーシアのドゥイットナウQRコードで、インドネシア、マレーシアの消費者は実店舗、オンライン店舗のどちらでも、相手国のQRコードを利用した支払いが可能だ。

BNMのノル・シャムシア総裁は共同声明で「東南アジア諸国連合(ASEAN)の連結性が増した。国境を越えた支払い、代金受領が簡単、効率的になり、利用者に便益がもたらされる。域内では相互決済網が拡大しており、成長センターとしての域内の一層の発展につながる」とした。

BIのペリー・ワルジヨ総裁は「相手国との取引における現地通貨の利用増加を促進するもので、マクロ経済の安定に貢献する」と期待を表明した。
(ザ・サン、ニュー・ストレーツ・タイムズ、5月9日)

高温気候は6月まで、9月まで少雨の見通し=気象局

【ペタリンジャヤ】 マレーシア気象局は、高温な気候は6月まで続くとし、6月中旬の南西モンスーン期への移行に伴い、5月中旬から9月までは、マレー半島とサラワク州において降水量の少ない天候が続くとの予報を発表した。

5ー7月にかけてのエルニーニョ現象が発生確率は62%で、ペルリス州、ケダ州、ペナン州、ペラ州北部、クランタン州、トレンガヌ州を除くほとんどの地域で6月の降水量は平均をわずかに下回る水準に止まるが、セランゴール州やクアラルンプール、ネグリ・センビラン州、マラッカ州、ジョホール州においては7ー8月に降水量が少なくなる見通しだ。

ニック・ナズミ環境天然資源気候変動相は、高温、乾燥気候による森林や泥炭地での火災発生に伴い、6ー9月はヘイズ(煙害)が悪化する可能性があるとの見解を示した。

4月16ー17日にかけて、ジョホール州やペナン州、ケダ州、セランゴール州、ネグリ・センビラン州、ケダ州、トレンガヌ州では大気汚染指数(API)が150を超えて「不健康」レベルとなった。

5月4日には消防レスキュー局が全国で406カ所のホットスポット(山林火災の火元)を確認したと発表している。
(ザ・スター、5月7日、アジアワン、5月6日)

免税店の独ハイネマン、KLIA2店舗を新装オープン

【クアラルンプール】 免税店を展開する独系ハイネマン・デューティー・フリー・マレーシアは5日、再開発を行っていたクアラルンプール新国際空港・第2ターミナル(KLIA2)の店舗を新装オープンした。

新店舗ではフロアプランを見直し、店内の視認性を高めたほか、ウェブ・ショップやクリック・アンド・コレクトサービスを開始し、買物客の利便性を高めた。店内をナチュラルベージュの石で装飾したほか、伝統的なバティックプリントを施し、「誇り高い、ダイナミックかつ革新的な国」というマレーシアの土地柄を表現した。

ケラスターゼ、ヴィシー、ラ・ロッシュ・ポゼ、ヘレナ・ルビンスタイン、メゾン・マルジェラ、ラ・プレリー、アクア・ディ・パルマ、フレッシュ、ル・ラボ  などのブランドをマレーシアの空港で初めて取り扱う。

5日の新店舗発表会では、フレグランス、スキンケア、メイクアップ、時計・ジュエリー、菓子を直接体験してもらうためのツアーやインタラクティブなプレゼンテーションを開催し、マレーシア・エアポーツ(MAHB)幹部やブランドパートナーの幹部も出席した。なお賃貸契約更新の際にハイネマンはゲート店舗も引き継ぐことになり、KLIA2における総売場面積は1,686平方メートルとなった。
(グローバル・トラベル・リテイル・マガジン、5月7日、DFNIフロントライナー、5月5日)

A&Wの今年の売上目標は2.5億リンギ、店舗増やデジタル化で

【ペタリンジャヤ】 ファストフードチェーンの米「A&W」をマレーシアで展開するA&Wマレーシアは、今年の売上目標を昨年の1億5,000万リンギから2億5,000万リンギに引き上げた。

ジョージ・アン最高経営責任者(CEO)は、英字紙「ニュー・ストレーツ・タイムズ」紙の取材に対し、今年の業績見通しが良く、新店舗展開やデジタル化計画により高い売り上げが見込めるとし、7月までに店舗数を全国で100店舗、2025年までに150店舗に拡大すると述べた。

A&Wは、店舗拡大およびブランド再構築に向け、今年の設備投資費として2,500万ー3,000万リンギを計上した。

本社である米A&Wレストランツのケビン・バズナーCEOは、世界的インフレや労働力不足による影響が販売価格に及んでいるが、生産性向上や新技術の導入により影響を軽減してきたと述べた。以前は安価だった鶏肉が現在では高価になっており、「コンボミール」の提供により手頃な価格を維持しているとした。また、アプリなどのデジタル化が売上増に繋がったとし、セルフ注文件数が平均12ー14%増加したと説明。顧客はアプリが提案するサイドメニューなどの追加注文を受け入れやすくなっていると述べた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、5月8日)