トイレが汚い飲食店、営業許可更新不可に=地方開発相

【プトラジャヤ】 ンガ・コーミン地方行政開発相は3日、全国の飲食店に対し、店内トイレが地方政府開発省の定める「A」認定基準に達しない場合、来年度の営業許可証の更新ができなくなると発表した。

ンガ大臣は、公衆トイレの「BMW」(マレー語で「清潔」、「魅力」、「香り」の頭文字)改善運動の一環で、レストラン、ホテル、喫茶店、カフェ、食堂などでは、「A」ランク取得を義務づけると説明。地方行政省が「A」ランクのガイドラインを発行し、市政府レベルから「A」認定を義務付け、2026年には地区政府レベルに拡大するとした。

ンガ大臣の発表に対し、マレーシア・ムスリムレストラン経営者協会(Presma)のジャワハル・アリ会長は、飲食業界にとって、トイレのみならず施設全体の清潔さを保つことは重要であり、協会でも何度も会員に訴えかけているが、レストランを利用する一般市民の教育も必要だと指摘。清潔に利用すること、備品の持ち去りをしないこと、ごみを便器の中に捨てないことなど、衛生意識の向上が重要であり、政府は啓蒙活動のためにリーフレットを作成し、不適切な利用者に対する警告を発することも必要だとした。

飲食業界団体サハバット・トムヤムの顧問であるチェ・ママット・チェモッド氏は、顧客と飲食業者双方がより責任を持ち衛生を促進するための良い手段であり歓迎するとし、国内レストランのトイレはすでに「A」認定を受けていることが多いが、今後もそれを維持する必要があると述べた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、2月3、4日)

ラピッドバスが代替バス運行、LRTアンパン線一部運休を受け

【クアラルンプール】 軽便鉄道(LRT)アンパン線バンダラヤ駅付近で起きた線路損傷の影響でバンダラヤーマスジット・ジャメ間の運行が2週間休止されることを受け、「ラピッドKLバス」を運行するラピッドバスは、ハントゥアーバンダラヤ間で代替バスを2日より運行すると発表した。

クアラルンプール市政府(DBKL)の支援により、朝夕の通勤ラッシュ時には道路にバス専用レーンを設け、道路が通行止めとなる場合にも代替バスのみ運行可能にする。また駅に雨避けの仮設テントを設置し、バスを待つ通勤客の利便性を図るという。

昨年11月、LRTケラナ・ジャヤ線がシステム障害の影響を受け16駅間で運休した際にも代替バスが配備されたが、マレーシア消費者協会連盟などの消費者団体から、「道路渋滞で到着に時間がかかりすぎるため、代替バスは役に立たない」という意見が出ていた。
(エッジ、ベルナマ通信、2月2日、ラピッドバス発表資料)

サバ州、独自の外国人長期滞在ビザの条件を策定

【コタキナバル】 サバ州政府は、外国人の長期滞在を奨励するマレーシア・マイ・セカンド・ホーム(MM2H)プログラムについて、州独自の「サバ・マレーシア・マイ・セカンド・ホーム(SBH-MM2H)」参加規定を承認した。

サバ州観光・文化・環境大臣のクリスティーナ・リュー氏によると、参加条件は、▽年間30日以上の州内滞在▽ビザ期間5年(5年延長可能)▽最低60万リンギの不動産(コンドミニアムなど)購入▽出身国の無犯罪証明書▽健康診断書▽州内銀行で20万リンギの定期預金口座開設ーーなどになるという
リュー大臣は、経済力のある外国人の長期滞在を歓迎するとし、競争力のあるSBH-MM2Hプログラムにより、サバ州経済、特に不動産開発や観光産業に好影響を与えることが期待できると述べた。

連邦政府によるMM2Hは、2021年10月に海外収入や銀行預金額を大幅に引き上げ、年間90日間のマレーシア滞在義務を課すなど条件を厳格化したが、サバ、サラワクの両州は独自の条件でMM2Hを展開。サバ州のハジジ・ノール州首相は2022年9月、厳格な条件は盛り込まず、サバ州に移住を希望する外国人に魅力的に感じてもらうことを目指すと説明していた。
(マレー・メイル、ボルネオポスト、2月1日)

LRTバンダラヤ駅の線路補修工事、2週間以内に完了=運輸相

【ペタリンジャヤ】 アンソニー・ローク運輸相は1日、軽便鉄道(LRT)アンパン線バンダラヤ駅付近で起きた線路損傷について、2週間以内に補修工事を完了させると明らかにした。

公共輸送機関を管轄するプラサラナ・マレーシアがコンサルティング会社と共に線路補修を行う。また長期的には、線路を支える構造自体の安全性を確保するための補修も行う計画だ。安全が確認されるまでバンダラヤーマスジット・ジャメ間の運行を休止する。同区間では代替シャトルバスが配備して対応するという。

路線破損は1月27日に発覚したもので、近隣の高層ビル工事現場からの飛散物が原因で線路を支える鉄筋コンクリート桟橋の上部に亀裂が発生したことが原因と見られている。クアラルンプール市政府(DBKL)は、30日に高層ビルの建設業者に対して工事中止命令を発令していた
(ザ・スター、2月2日、エッジ、ベルナマ通信、2月1日)

 

TNGイーウォレット、フードパンダでの支払いが可能に

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 中国の決済サービスであるアリペイプラスは1月31日、食品デリバリーサービスのフードパンダ・マレーシアとの提携を発表。フードパンダでの食品や日用品の購入に「タッチ・アンド・ゴー(TNG)イーウォレット」が利用可能になったと明らかにした。

アリペイプラスは、アリペイ(支付宝)の決済プラットフォームを通じ、提携先の決済サービスを利用できるようにした統合決済サービス。フィリピン、タイ、バングラデシュ、香港でも、各国のフードパンダおよび決済サービス企業と連携しており、マレーシアは5カ国目となる。

フードパンダ・マレーシアのサヤンタン・ダス最高経営責任者(CEO)は、アリペイプラスやTNGウォレットとの提携により、デジタル決済の導入を促進でき、加盟店や配達担当者、顧客の利便性や安全性を向上させられると述べた。

TNGイーウォレットを運営するTNGデジタルのアラン・ニ最高経営責任者(CEO)は、フードパンダとの協業により国内でシームレスかつ便利な配達サービスを提供できることを嬉しく思うとし、TNGウォレットを通じて取引の安全性が確保されるため、利用者は安心して支払いができるようになると述べた。

メイバンク、オンライン詐欺対策機能を導入

【クアラルンプール】 銀行最大手のマラヤン・バンキング(メイバンク)は、オンライン詐欺対策の一環として、メイバンクのウェブサイトやアプリへのアクセスを一時的に遮断する「キル・スイッチ」機能を導入した。

「キル・スイッチ」は、顧客が口座の異変や詐欺に気づいた場合に、オンラインでのアクセスを直ちに遮断し、被害額を最小限に抑えることを目的としている。ウェブサイトまたはアプリから「キル・スイッチ」を起動後、自動的にログアウトした以降のログインが不可となり、アクセス再開は、支店またはカスタマーサポートでの確認後に可能となる。なお、「キル・スイッチ」起動中のATMからの現金引き出しや、デビットカードやクレジットカードを使った買い物は通常通りできるという。

メイバンクのコミュニティ金融サービスグループ最高経営責任者(CEO)であるジョン・チョン氏は、顧客中心主義の強化やデジタル化、技術的近代化の加速という同行の戦略に沿い、オンラインバンキングの安全性やセキュリティ強化にも取り組んでおり、システムでも頻繁に更新や強化を行っていると述べた。
(ザ・サン、1月31日、ベルナマ通信、1月30日)

サムスンウォレット、マレーシアで提供開始

【ペタリンジャヤ】 韓国サムスンは、マレーシアにおいて多機能デジタルウォレット「サムスン・ウォレット」の提供を開始する。

「サムスン・ウォレット」は、決済サービス「サムスン・ペイ」の機能に加えて、サムスン・パス、デジタルホームキーと車のキー、デジタル資産管理、搭乗パスなどの機能を利用できるデジタルウォレット。サムスンは昨年、米国など21カ国・地域で「サムスン・ウォレット」の提供を開始していた。

サムスン電子のデジタルウォレット責任者によると、昨年のサービス提供開始から、より多くの人が利用できるよう取り組みを行ってきた結果、今回、マレーシアのほか、シンガポール、豪州、ブラジル、カナダ、香港、インド、台湾8カ国で新たに提供する運びになった。

サービスの提供開始に伴い、サムスン電子は2月2日午前2時より、イベントを開催する。サムスンの公式ウェブサイトやユーチューブチャンネル、フェイスブックなどでストリーム配信される。
(ザ・サン、1月31日)

星ムスタファセンター、ジョホールバルに旗艦店を開設へ

【シンガポール】 シンガポールのショッピングセンター「ムスタファ・センター」は、ジョホール州ジョホールバルのショッピングモール「キャピタル・シティ・モール」内に旗艦店をオープンする。

運営社のムスタファが27日、シンガポール証券取引所に宛てた声明によると、キャピタル・シティ・モールを運営するキャピタル・ワールドが、モールの591店舗区画(賃貸可能面積64万1,216平方フィート)、屋外エリアや多目的エリアの374区画(128万平方フィート)、全駐車場2,181台分を3億6,800万リンギでムスタファに売却する。

ムスタファのムスタク・アハマド社長は、マレーシア進出の機は熟しているとし、シンガポールに近い「キャピタル・シティ・モール」の一部を購入できたことにより、マレーシアでの旗艦店を開設することになったと述べた。

「キャピタル・シティ・モール」は2018年4月に設立された11階建てのモールで、小売店舗区画は1,602区画、総賃貸可能面積は90万2,994平方フィート(約9,000平方メートル)。キャピタル・ワールドと主要子会社1社が財政難に陥ったため2020年2月から閉鎖されていたが、2023年後半に再オープンする予定だ。

創立50年以上のムスタファは、サイド・アルウィ・ロードにあるムスタファ・センターで家電製品、宝飾品、玩具、ファッション・アパレル、化粧品、消費財などの商品を販売している。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、1月30日、エッジ、ベルナマ通信、1月28日)

2022年の航空旅客数、コロナ感染拡大前の5割まで回復

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 マレーシア・エアポーツ(MAHB)によると、2022年通年の国内空港における航空旅客数は前年比4.9倍の5,267.9万人となった。新型コロナウイルス「Covid-19」の感染拡大前の2019年に比べ50.0%まで回復した。

4月1日に国境が再開したことや、日本や台湾などアジア太平洋地域内で渡航規制が緩和されたことにより、国際線は1,650.5万人となり、12.1倍となった。国内線は3,617.4万人で3.9倍となった。

クアラルンプール新国際空港(KLIA)は2,537.7万人で、6.3倍。国際線が10.7倍、国内線が4.1倍だった。KLIAを除く国内空港は2,730.2万人で、4.1倍となり、国際線は62.6倍、国内線は3.7倍となった。

12月の旅客数は、678.8万人で2020年2月以来で最高となり、2019年の74.0%まで回復。前年同月比では2.2倍となり、前月比では31.1%増加した。

今年の見通しについては、MAHBは国際航空運送協会 (IATA)やマレーシア航空委員会(Mavcom)は回復基調を維持すると予想しているとして、中国が一般市民の海外旅行を解禁したことから、中国人観光客が航空旅客数の増加に貢献すると見込んでいるとした

エアアジアX、2月2日からKLー羽田線を1日1往復に増便

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 長距離格安航空のエアアジアX(AAX)は、クアラルンプール(KL)ー羽田線を2月2日から1日1往復に増便する。
羽田線は昨年11月7日に再開。KL発、羽田発ともに月、水、金曜日に週3往復を運航している。

運航スケジュールは、KL発羽田行き「D7522」便はKL発が14時35分、羽田着が22時35分。羽田発KL行き「D7523」便は羽田発が23時50分、KL着が翌6時45分。使用機材はエアバスA330型機となっている。

同社は、日本線ではKLー羽田線のほか、12月1日からKLー新千歳線(週4便)、1月20日にもKLー関空線(週3便)の運航も再開した。エアアジアXは、今後もKLからアジア各都市への運航を引き続き拡大していく方針を明らかにしている。