メイバンク、オンライン詐欺対策機能を導入

【クアラルンプール】 銀行最大手のマラヤン・バンキング(メイバンク)は、オンライン詐欺対策の一環として、メイバンクのウェブサイトやアプリへのアクセスを一時的に遮断する「キル・スイッチ」機能を導入した。

「キル・スイッチ」は、顧客が口座の異変や詐欺に気づいた場合に、オンラインでのアクセスを直ちに遮断し、被害額を最小限に抑えることを目的としている。ウェブサイトまたはアプリから「キル・スイッチ」を起動後、自動的にログアウトした以降のログインが不可となり、アクセス再開は、支店またはカスタマーサポートでの確認後に可能となる。なお、「キル・スイッチ」起動中のATMからの現金引き出しや、デビットカードやクレジットカードを使った買い物は通常通りできるという。

メイバンクのコミュニティ金融サービスグループ最高経営責任者(CEO)であるジョン・チョン氏は、顧客中心主義の強化やデジタル化、技術的近代化の加速という同行の戦略に沿い、オンラインバンキングの安全性やセキュリティ強化にも取り組んでおり、システムでも頻繁に更新や強化を行っていると述べた。
(ザ・サン、1月31日、ベルナマ通信、1月30日)

財政赤字改善目指すもGST再導入は当面見送り=アンワル首相

【シンガポール】 アンワル・イブラヒム首相は、巨額な財政赤字の削減に段階的に取り組む方針であるものの、貧困者の負担を増やすような増税や物品サービス税(GST)の復活は今のところ考えていないと述べた。

就任後初のシンガポール公式訪問中にブルームバーグTVのインタビューに答えたもので、アンワル首相は「マレーシアの国家債務が上限に達しており、徐々に引き下げる必要がある」と言明。その上で「低所得層に影響を与える場合、税制や新たなイニシアチブを導入しなければならないという大きな問題を抱えている」と指摘。GSTが依然として最も透明で効率的な税制であることを認めた上で、政府は2018年に希望同盟(PH)政権によって廃止されたGSTの復活を急いでいないと述べた。

マレーシアは財政刺激策の実施に向けた予算確保に向けて、それまで55%だった国内総生産(GDP)比の債務上限を新型コロナウイルス「Covid-19」パンデミック初期の2020年に60%に引き上げ、2021年にはさらに65%まで引き上げた。現在の財政赤字は対GDP比61%となっている。

アンワル首相は先ごろ、国債と借入金を合計した国家債務の合計が1993年当時の960億リンギから2022年には1.5兆リンギに拡大しているとして、早急に対処する必要があると述べていた。

2023年度予算案の修正案は2月24日に下院議会に提出される予定。
(ブルームバーグ、1月30日)

サムスンウォレット、マレーシアで提供開始

【ペタリンジャヤ】 韓国サムスンは、マレーシアにおいて多機能デジタルウォレット「サムスン・ウォレット」の提供を開始する。

「サムスン・ウォレット」は、決済サービス「サムスン・ペイ」の機能に加えて、サムスン・パス、デジタルホームキーと車のキー、デジタル資産管理、搭乗パスなどの機能を利用できるデジタルウォレット。サムスンは昨年、米国など21カ国・地域で「サムスン・ウォレット」の提供を開始していた。

サムスン電子のデジタルウォレット責任者によると、昨年のサービス提供開始から、より多くの人が利用できるよう取り組みを行ってきた結果、今回、マレーシアのほか、シンガポール、豪州、ブラジル、カナダ、香港、インド、台湾8カ国で新たに提供する運びになった。

サービスの提供開始に伴い、サムスン電子は2月2日午前2時より、イベントを開催する。サムスンの公式ウェブサイトやユーチューブチャンネル、フェイスブックなどでストリーム配信される。
(ザ・サン、1月31日)

イオンマレーシア、アニマルウェルフェア方針を発表

【クアラルンプール】 イオン・カンパニー(M)は、採卵鶏や牛、鶏、魚などの動物について、「5つの自由」を守る包括的なアニマルウェルフェア(動物福祉)方針を発表した。

イオンは全動物が人道的かつ敬意を持って扱われなければならないとし、国際非政府組織(NGO)のレバー・ファンデーションの支援を受け指針を作成したと言明。飼育業者に対し、ケージや木箱の使用停止や飼育の密度制限など、適切な飼育環境を提供し、専門家が定めた基準を満たすよう求めていく。今後12ー18カ月以内に新基準に適合させる計画だ。

レバー・ファンデーションのサステナビリティ・プログラム責任者であるビロシャ・シバラマン氏は、より人道的で持続可能かつ安全な製品への消費者の関心の高まりに応え、国内の多くの食品会社がアニマルウェルフェア方針を向上させているとし、イオンはこの分野における先駆者となったと述べた。
(ザ・サン、ニュー・ストレーツ・タイムズ、1月31日)

新型コロナの感染者数は202人、4日連続で200人超える

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省の総合情報提供サイト「KKMNOW」によると、1月30日の新型コロナウイルス「Covid-19」感染症の新規感染者数は202人となり、累計感染者数は503万6,342人となった。
新たに141人が回復し、累計治癒者は498万9,861人。死者数は2人で、累計は3万6,942人。アクティブ感染者は、前日から59人増の9,539人。うち95.8%が自宅、4.0%が医療機関、0.2%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。病床使用率は72.8%、ICU病床使用率は63.7%、人工呼吸器使用率は38.0%となった。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は2,753万7,780人となり、接種率は84.3%。1回目のブースター接種完了者は1,630万1,323人で、接種率は49.9%、2回目が78万823人となり、2.4%だった。