格安航空ファイアフライ、今後2ー3年でジェット機7機追加へ

【ジョージタウン】 マレーシア航空グループ(MAG)子会社で、格安航空のファイアフライは、国内に加え、東南アジア諸国連合(ASEAN)やアジア太平洋地域でのサービス提供を目指し、今後2ー3年でジェット機7機を段階的に追加する計画だ。
MAGのイザム・イスマイル最高経営責任者(CEO)によると、ファイアフライは現在、ナローボディ・ジェットのボーイング「B737-800」機3機を保有し、ペナン国際空港(LTAPP)を拠点に運航している。国内便と短距離便は需要が拡大する見込みであることから、LTAPPを拠点に北部地域の渡航需要に応える。新機を更に投入することで航空網を拡大し、ペナン経由の旅客を呼び込むことで、経済、貿易、観光産業を活性化させる計画だ。
ファイアフライはまた、11日からペナンージョホールバル線、ペナンーコタキナバル(KK)線、ペナンークチン線の運航を再開。ペナンージョホールバル線では1日2往復、ペナンーKK線およびペナンークチン線では1日1往復運航し、25日からはペナンージョホールバル線は1日3往復、ペナンーKK線およびペナンークチン線は1日2往復に増便する。ファイアフライはまた、17日までの期間限定キャンペーンとして、2022年10月までの国内線予約に対して30%の割引を提供している。
(ベルナマ通信、4月11日)

シャトルバス配車「クムプール」、PJでサービス提供開始

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 シャトルバスの配車・予約サービスアプリ「クムプール」が11日、セランゴール州ペタリンジャヤでサービスを開始した。
同社のサービスは、ジョホール州でバスサービスを提供するコーズウェイ・リンクの子会社が提供するオンデマンド型シャトル・サービス。停留所を設置して、利用客の乗降リクエストに合わせて走行する。フィーダーバスなど公共交通機関が運行していない場所でサービスを提供し、安心安全な移動手段を提供することを目的としている。
これまではジョホール州ジョホールバル、セランゴール州スバンジャヤのみでサービスを提供していた。ジョホールバルとスバンジャヤでは、それぞれ200カ所以上の停留所を設置しており、ペタリンジャヤでは大学やショッピングモール。住宅地などに120カ所の停留所を設置した。乗車の予約料金は1回1リンギから。サービス開始キャンペーンとして、ペタリンジャヤで先着1万件の予約分の乗車料金を無料としている

エアアジアX、仁川線とニューデリー線を20日に再開

【クアラルンプール】 国際長距離線専門の格安航空会社、エアアジアXは、20日からクアラルンプール(KL)ー韓国・インチョン(仁川)線、KLーインド・ニューデリー線を再開すると発表した。
仁川線はKL発が水曜(午後10時25分発、翌日午前5時55分着)、仁川発が木曜(午前7時15分発、同午後1時5分着)の週1便、ニューデリー線は、KL発が水・日(いずれも午前9時35分発、同午前12時30分着)、ニューデリー発が同じく水・日(いずれも午後1時25分発、同午後9時25分着)の週2便でスタートする。両線ともまずは4月20日-6月30日の便について、24日までの期間限定でウェブサイトあるいはスーパー・アプリからの予約が可能。以降の便は順次追加される予定だ。
運賃は仁川線でKL発片道がエコノミークラスで659リンギから、プレミアムで2,199リンギから。仁川発がそれぞれ24万6,500ウォンから、79万9,500ウォンから。仁川線では、機内持ち込み手荷物が7キログラムまで無料となる。ニューデリー線ではKL発片道がエコノミークラスで484リンギから、プレミアムで1,699リンギから。ニューデリー発がそれぞれ8,389インド・ルピーから、2万4,225インド・ルピーから。
エアアジアXでは、クアラルンプール(KL) シドニー線を2月14日に再開しており、他路線の運航も段階的に再開する計画だ。
(ザ・スター、4月7日、ニュー・ストレーツ・タイムズ、4月6日、エアアジアX発表資料)

非医療用フェイスマスク、7月4日から品質認証が義務化

【プトラジャヤ】 国内取引消費者行政省は6日、非医療用フェイスマスクの製造業者および輸入業者に対し、7月4日からマレーシア標準工業研究所(SIRIM)による「MS SIRIM」認証が義務化されると明らかにした。
国内生産、輸入を問わず、非医療用フェイスマスクが安全基準に適合していることを保証するためのもの。箱やパッケージに「MS SIRIM」ラベルを貼り、消費者が確認できるようにする必要がある。「2011年商品表示法」に基づく「2022年非医療用フェイスマスクの商品表示(認証と標示)令」により制定された。
同省は、今回の公示は国民を保護するものであり、製造業者や輸入業者が基準を順守することで、低品質な医療用マスクのダンピング問題を解決できると述べた。
■電子たばこのSIRIM認証を義務化■
電子たばこに対しても、「2011年商品表示法」に基づく「2022年電子たばこの商品表示(認証と標示)令」により、「MS SIRIM」認証が8月3日より義務化される。
違反企業に対しては最高20万リンギの罰金が科される。個人の場合には最高10万リンギの罰金または3年以下の禁固刑、もしくはその両方が科される可能性がある。
(ザ・スター、4月6日、ベルナマ通信、4月5日)

ビジネス訪問者の渡航支援センター、段階的に廃止へ

【クアラルンプール】 マレーシア投資開発庁(MIDA)は、外国からのビジネス訪問者のマレーシア渡航を支援するため2020年10月2日に設立されたワン・ストップ・センター(OSC)について、1日より段階的に業務を廃止すると発表した。
3月31日にMIDAが発表した声明によると、4月1日より国境が再開されることに伴い、海外からの渡航者の入国手続きが簡略化される。ワクチン接種完了後の渡航者は到着後の隔離が不要となり、OSCで申請する必要がなくなったため、業務を段階的に廃止する。
アルハム・アブドル・ラーマン最高責任者(CEO)は、新型コロナウイルス「Covid-19」の感染拡大を防ぐために導入された渡航規制により、投資先としてのマレーシアの競争力と可能性を失わないように、OSCが設立されたと説明。OSCおよびクアラルンプール国際空港ビジネストラベラーセンターでは、これまでに計3,223社の短期ビジネス渡航者の入国を許可し、推定で計1,718.2億リンギの投資を誘致したと明らかにした。
(ザ・サン、4月1日、ベルナマ通信、3月31日)

追加接種未接種でも商業施設利用や店内飲食は可能

【クアラルンプール】 カイリー・ジャマルディン保健相は3月30日、新型コロナウイルス「Covid-19」ワクチンの追加(ブースター)接種を済ませておらず4月1日にワクチン接種完了のステータスを失う対象者について、引き続きショッピングモール、職場、礼拝所への入場や店内飲食は可能だと発表した。
ただし、ワクチンの2回接種(カンシノ、ジョンソン・エンド・ジョンソンなどの1回接種ワクチンは1回接種)完了は必須であり、施設の所有者、運営者は、ワクチン接種完了者だけが出入りできるよう管理する必要がある。海外からの入国者は、2回接種に加え追加接種が必須となる。
カイリー保健相は、今回の決定は、追加接種の必要性がないことを意味しているのではないと強調。データによると、ワクチン初回接種から3ー5カ月経過するとコロナ感染予防効果はファイザーで20%、シノバックで48%低下するとし、追加接種により重症化リスクを低減できると述べた。
60歳以上の高齢者及び1、2回目にシノバック製を接種した成人(18歳以上)が3月31日までに追加接種を受けていない場合、4月1日以降「ワクチン接種完了」とはみなされなくなり、「MySejahtera」アプリ上の「ワクチン接種完了」ステータスが取り消される。カイリー保健相は24日、ステータスを失うのが約200万人になる見込みだと明らかにしていた。
(ザ・スター、3月31日、マレーメイル、フリー・マレーシア・トゥデー、3月30日)

4月1日の国境再開に向け、細則を発表

【クアラルンプール=マレーシアBIZ】 4月1日からの国境再開に向け、各種細則が発表された。
カイリー・ジャマルディン保健相は3月30日、マレーシア入国者に対し、新型コロナウイルス「Covid-19」保険・旅行保険の双方の加入および保障額を2万米ドル以上とすることを義務付けると発表した。

コロナ感染後の隔離、治療・入院費用をカバーするために必要だという。ワクチン接種状況に関わらず、短期滞在ビザを利用して入国する全外国人が対象となる。保険加入が不要となるのは、シンガポールまたはマレーシアの国民、永住権保持者、長期滞在者で、ワクチン接種完了が条件となる。
 マレーシアとシンガポール間の陸路国境については、イスマイル・サブリ・ヤアコブ首相により、4月7日までの期間限定で通行料の免除が発表された。マレーシア、シンガポール両国登録車両の全車種が対象となる。国境再開後、1日あたり4万2,000台の車両が往来し、最初の1週間で約40万人がマレーシアに入国すると見られている
同空路国境についても、ワクチン接種を完了している場合には隔離や到着時検査の必要はないが、出発の2日前にRTK-Ag検査を受ける必要があると発表されている。
格安航空会社エアアジアは空路国境再開に合わせ、4月16日から、シンガポール-クアラルンプール線を1日1便から4便に増便する他、シンガポールとクチン、ミリ、ランカウイ、イポー、コタキナバルとの間でも運航を再開する。

現地組立のポルシェ「カイエン」、サイムダービーが初出荷

【クアラルンプール】 コングロマリットのサイム・ダービーと独ポルシェは28日、ケダ州クリム工場から現地組立(CKD)版スポーツ車(SUV)「カイエン」を初出荷したと発表した。
両社の共同声明によると、ポルシェにとり欧州以外では初の組立工場となる。工場では、屋上に設置した太陽光発電用のソーラーパネルにより全ての使用電力をまかなう他、雨水貯水技術により廃水を最小限に抑えるなど、持続可能性基準を満たすよう工場を設計した。従業員は全員ポルシェのトレーニングを受けたマレーシア人で、部品やサービスなども地元のサプライヤーなどと契約することで国内の労働市場への貢献やスキルアップに繋がると期待されている。
「カイエン」は国内市場向けで、標準装備を強化。内装などの変更が可能なオプション「ポルシェ・エクスクルーシブ・マニュファクチュール」やポルシェデザインの時計を搭載するなど、パーソナライズが可能だ。
サイム・ダービーのジェフリー・ダビッドソン最高経営責任者(CEO)は、両社の関係が数十年に渡るとし、ポルシェから信頼を得ていることを光栄に思っていると表明。高度技術を有するマレーシア人が従事するこの工場は自社の事業成長を支えるだけでなく、雇用機会を提供することで地域社会に貢献できると述べた。
ポルシェのアルブレヒト・ライモルト生産・物流担当役員は、新しい組立工場はスポーツカー組立に対する品質基準に適合しており、効率性や品質だけでなく持続可能性においても新基準を確立するだろうと述べた。
(ザ・スター、3月29日、エッジ、ポールタン、3月28日、サイムダービー発表資料)

マレーシアとシンガポール間の陸路国境再開、詳細を発表

【クアラルンプール】 ウィー・カション運輸相は28日、4月1日から再開されるマレーシアとシンガポール間の陸路国境について、詳細を明らかにした。
陸路では渡航条件は設けられず、すべての交通手段が利用可能となる。具体的には、バス(ステージバス、高速バス、ツアーバス、通勤バス)、タクシーなどの公共交通機関および自家用車。公共交通機関の利用開始は、運行会社の準備が整い次第となる。
ウィー運輸相は、運行会社に対して全営業車に新型コロナウイルス「Covid-19」情報・追跡アプリ「MySejahtera」読み取り用のQRコードを設置するなど、標準的運用手順(SOP)の順守を求めた。運行会社は、乗客のQRコード読み取りやフェイスマスクの着用などを保証する義務があり、万が一SOPに従わない乗客がいた場合にはサービス提供を拒否できるが、乗客のワクチン接種状況を確認する必要はない。スマートフォンへの「MySejahtera」アプリのインストールなど、定められた旅行条件を満たしていない乗客は、罰則の対象になるという。
シンガポールからマレーシア入国時に自家用車を利用する場合には、事前に外国車両入国許可証(VEP)の登録を行う必要がある。登録車両に配付されるRFID-VEPタグには交通系ICカード「タッチ・アンド・ゴー」のイーウォレット・アプリが搭載されており、道路使用料(RC)や通行料の支払いが可能。シンガポール登録車両は、RCとしてマレーシア入国1回につき20リンギを支払う必要がある。RFID-VEPタグが未装備の場合でも「タッチ・アンド・ゴー」カードで支払いが可能。入国時の渋滞を防ぐため、イーウォレットあるいは「タッチ・アンド・ゴー」カードの事前の残高補充が推奨されるという。
(ザ・サン、3月29日、ベルナマ通信、3月28日)

マレーシアとシンガポール間の陸路国境、4月1日に完全再開

【クアラルンプール=マレーシアBIZ】 マレーシアとシンガポール間の陸路国境が4月1日から全面再開される。イスマイル・サブリ・ヤアコブ首相とシンガポールのリー・シェンロン首相が24日、共同声明を発表した。

4月1日より、ワクチン接種完了者は隔離や新型コロナウイルス「Covid-19」検査の必要なく、陸路での自由な往来が可能となる。ワクチン接種以外の条件は設定されず、また、自家用車など、全交通手段が利用可能となる。

発表に先立ち、カイリー・ジャマルディン保健相が23日、マレーシア公式訪問中のシンガポールのオン・イエコン保健相と会談を行ない、マレーシアとシンガポール間の国境全面再開について合意したと明らかにしていた。カイリー保健相によると、会談中にパンデミックの状況について議論を行ない、両国の感染状況が安定していることから、ワクチン接種完了者を対象にした、国境全面再開に向けて直ちに取り組むことで合意したという。

マレーシアは従来、シンガポールとの間で空路・陸路での「ワクチン接種完了者向けトラベル・レーン(VTL)」協定を結んでいたが、4月1日からのマレーシアおよびシンガポールの国境再開により、VTLは廃止される。