中国GACモーター、BセグメントSUV「GS3」を発売

【クアラルンプール】 中国の広州汽車集団(GACモーター)がマレーシア市場へ正式に参入し、第一弾モデルとしてBセグメントSUV「GS3」を12月28日発売した。
「GS3」は完全輸入車(CBU)で、「スタンダード」と「プレミアム」の2バリアントを用意。価格はそれぞれ8万8,800リンギ、9万6,800リンギから(保険料なし、6月30日までの売上・サービス税の減税適用価格)。5年間(15万キロメートルまで)の保証および3年間(10万キロメートルまで)の5回の無料修理サービスが付く。
いずれのモデルも、1.5リッター自然吸気4気筒ガソリンエンジンを搭載し、最高出力114PS/6,000rpm、最大トルク150Nm/4,500rpmを発揮。燃費は新欧州ドライビング・サイクル(NEDC)基準で6.9リットル/100キロメートルを達成している。車体カラーは5色。
「GS3」の販売およびアフターセールスは、2021年11月30日にGACモーターと独占販売契約を締結したワリサンTCホールディングスの子会社であるワリサン・タンチョン・オートモティフ(WTCA)が行う。クアラルンプールにあるGACショールームで「GS3」が展示されている。WTCAは、将来的には首都圏クランバレー以外の地域にもショールームを設置する予定だ。
(ポールタン、12月29日、28日)

MBOシネマズが29日より営業再開、新経営体制の下

【クアラルンプール】 新型コロナウイルス「Covid-19」感染拡大の影響で昨年10月に倒産したMBOシネマズは19日、新しい経営体制の下で営業を再開すると発表した。
12月29日にセランゴール州の「アトリア・ショッピング・ギャラリー」で営業を再開する。特別スクリーン4スクリーンを含む合計8スクリーン、合計1,231席を用意する他、カフェハウスをテーマにした売店「カフェシート」も追ってリニューアルオープン。再開を記念して12月24日から26日まで、無料の映画上映会も開催する。
MBOシネマズでは段階的に▽エレメンツ・モール・マラッカ(マラッカ州)▽タイピン・セントラル・モール(ぺラ州)▽テルク・インタン(ぺラ州)▽ブレム・モール(クアラルンプール)▽スペースU8(セランゴール州)▽U-モール・スクダイ(ジョホール州)ーーなどでも再開を計画している。さらに2022年の新店舗オープンに向けて不動産開発業者と交渉しているという。
カルティック・ドライシンガム社長は、MBOシネマズを本来の姿に戻すことができて嬉しく思うと表明した。健全な映画体験を提供し続けることを優先し、これまでMBOが提供してきたサービスを維持し、新たに活力や熱意を持って再開すると言明。MBOには多くのファンがいるとして、ファンの期待に応えられるよう努力を続けていくと述べた。
MBOシネマズは倒産前は、国内27カ所の映画館を持つ、国内第3位の映画館チェーンだった。倒産時にはファンからの失望の声がソーシャルメディアで多数上がっていた。
(ザ・ヴァイブス・ドットコム、12月21日、マレーシアン・リザーブ、12月20日)

エアアジア、配車サービス「エアアジアライド」を4都市へ拡大

【クアラルンプール】 格安航空大手エアアジア・グループの子会社で配車サービスを提供するエアアジア・ライド・マレーシアは19日、エアアジア・ライドのサービス範囲をジョホールバル、イポー、セレンバン、マラッカの4都市に拡大したと発表した。
エアアジア・ライド・マレーシアのリム・チエウシャンCEOは、エアアジア・ライドではドライバーはペナルティの心配なく走行頻度や予約数を自由に決められ、かつ運賃の85%を収入にできるとし、運転に集中できる環境を整えつつ高品質で安全なサービスを提供していると述べた。
エアアジアの利用客は、航空券購入時に空港への送迎も同時に予約できるため、ドライバーは事前に顧客を確保できる。また、空港到着情報もリアルタイムで把握できるため、待ち時間を減らすなど時間管理がしやすくなり、限られた時間内でより多くの収入を得られる。乗客はエアアジア機内からエアアジア・ライドを予約することも可能だという。
エアアジア・ライドは今年8月に首都圏クランバレーでサービスを開始し、10月30日にはペナンへ展開。今後、国内だけではなくタイ、インドネシア、フィリピン、シンガポールなど、東南アジア諸国にもサービスを展開していく予定だ。
(ザ・サン、12月20日、エアアジア発表資料)

BMWマレーシア、EV用急速充電器を販売店に設置

【クアラルンプール】 独系BMWグループ・マレーシアは、BMW車の販売ディーラーであるオート・ババリアが運営するセランゴール州アラ・ダマンサラ店に初の電気自動車(EV)用DC(直流)急速充電ステーションを設置したと発表した。
定格出力は180キロワットで、2台のEVを同時に充電できる欧州規格のCCS2コネクタを採用。BMW車以外の車も利用できるが、日産リーフなど、日本規格のCHAdeMO(チャデモ)ポートを使用している車は充電できない。
BMWグループ・マレーシアのハンス・デ・ヴィッサー社長は、今回の取り組みにより国内の充電インフラがより利用しやすくなりEVの購入を検討する際に課題となる航続距離への不安を解消する上でも有益だと言明。オート・ババリアのヴィ・ティムファン社長は、BMWグループと「未来はEVにある」という信念を長年共有してきたとし、両社協力の上、EV移行を加速させていくと述べた。
BMWは、全国の販売店へのDC急速充電器の設置など、充電ステーションの国内普及を進めていく。
(ポールタン、ワップカー、12月16日)

調理器具のニシン、コーヒー販売専用の電動バイクを発売

【クアラルンプール】 調理器具メーカーのニ・シン・グループは13日、子会社のブラックビクソン・トゥー・ゴーを通じ、コーヒー販売専用電動バイク「BB2GO EVコーヒー・バイク」を発売したと発表した。
「BB2GO EVコーヒー・バイク」はコーヒーマシンに電力供給できる特別設計のバッテリーシステムを搭載、外部電源なしで最大400杯のコーヒーを作ることが可能。GPSも搭載し、顧客は「BB2GO」アプリからバイクの位置や注文内容を確認できる。
ブラックビクソン・トゥー・ゴーはまた、東南アジア諸国連合(ASEAN)地域の大手通信事業者7社の企業連合、アカシア・コミュニケーションズ社との間で「BB2GO」アプリのための接続およびクラウド・サービスの提供に係る覚書を交わした。
ブラックビクソン・トゥー・ゴーのク ・チーコン社長は、ステンレス製品メーカーから、EV(電気自動車)革命に基づく新時代のビジネスモデルへ乗り出したと言明。「BB2GO EVコーヒー・バイク」は外部電力供給を必要としない完全な自給自足型であるため、ストリートフード業界やケータリング、オープンハウス、パーティーなどにも適しており、どの場面でもカフェのバリスタのように、顧客の目の前でエスプレッソコーヒーやカプチーノを提供できるとした。
ニ・シンは今後、「BB2GO EVコーヒー・バイク」のコンセプトをASEAN全域に拡大し、中国の老舗EVメーカーとも協力の上、マレーシアおよびASEAN市場向けにEVバイクの製造・組立を行う計画だ。
(ザ・サン、ニュー・ストレーツ・タイムズ、12月14日、エッジ、12月13日)

PLUS高速道路、1月中旬から全料金所でRFIDを導入

【クアラルンプール】 PLUSマレーシアが運営する高速道路の全料金所において、2022年1月中旬までに無線自動認識(RFID)を導入する。
PLUSの子会社で、「タッチ・アンド・ゴー」や「スマートTAG」などの高速道路における電子料金収受システムのソリューションを開発するテラス・テクノロジ社のアンワル・イシャク最高経営責任者(CEO)によると、各料金所において1ゲート以上でRFIDを使用した料金支払いをできるようにする。自動ナンバープレート認識(ANPR)技術も導入するという。
最高技術責任者のカン・ユージン氏によると、ANPRにより、時速30キロメートルで走行した車両のナンバープレートを自動で読み取り、車両を撮影した映像からナンバープレートの文字や数字をデータ化し、通行料検証センター(TVC)と通信し、利用者に金額を請求し、電子決済することが可能になる。また、高速道路の入り口で混乱が生じても従来のシステムと並行して二重識別することが可能になるため、請求金額の明確化や、誤請求、支払いエラーなどのトラブルを減らすことができるという。
2020年7月よりケダーペナン間の高速道路で実証実験を実施したが、ゲートの通過速度が早くなったことで、渋滞が減った上、アプリの電子マネーで簡単に入金できるため、ゲートで残高不足のためにゲートを通過できずに足止めされるドライバーも減ったという。
(ザ・スター、12月11日、ポールタン、12月13日)

韓国系キアマレーシア、4モデルの現地組立開始へ

【クアラルンプール】 マツダ車の組立販売を手掛けるベルマツ・オートと韓国・起亜自動車の合弁会社であるキア・マレーシアは10日、2023年までに4モデルの現地組立(CKD)を開始すると発表した。
2022年にミニバン「カーニバル」とSUV「ソレント」、2023年にハイブリッドSUV「ニロ」と小型SUV「スポーテージ」のCKDを開始する。4モデルともケダ州クリムにあるイノコムの工場で組立を行なう。2022年にASEAN(東南アジア諸国連合)諸国向けに6,000台の輸出を目標としており、その後、毎年3,000台ずつ輸出台数を増やし、2026年には年間3万台の生産、1万9,000台の輸出を目指す。
CKDモデルの価格や詳細仕様は未定。「ソレント」は2024年にフェイスリフト予定で、「カーニバル」はまず輸入完成車(CBU)として販売開始し、来年中にCKD生産を開始する。
キア・マレーシアは「ASEAN市場での成功を考えた場合、国内CKD事業への投資は重要であり、マレーシアはCKD優遇政策や安定した物流、供給業者の存在のおかげでCKDを展開するのに最適な国だ」と述べた。
(ポールタン、12月10日)

必需品の価格は来年初頭には安定、割引セールは3月初旬まで

【ベラ】 イスマイル・サブリ・ヤアコブ首相は12日、自身の選挙区のパハン州ベラで行われた割礼儀式における演説で、上昇した必需品の価格は来年初頭には落ち着くとの見通しを示した
イスマイル首相によると、マレーシアに食品を輸出している国でも行動制限が敷かれ、マレーシアで品不足が起きているという。
イスマイル首相は「マレーシアでは養鶏を行っているが、飼料は輸入している。化学肥料、殺虫剤も輸入品だ。供給が少なくなれば価格は上がる。関係国で経済が再開され生産が通常に戻れば、マレーシアの状況も改善する」と述べた。
政府は低・中所得層の生計支援を目的に4日から、食用油など必需品を20ー50%割り引いて販売する行事を全国の選挙区で開始しており、3カ月間続ける。
イスマイル首相は「物価上昇は制御できないが、政府は国民の苦難を望まない」と述べた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、12月13日、ベルナマ通信、12月12日)

国産電動スクーター「エクリモ ES-11」発売

【クアラルンプール】 ナノ・マレーシア(NMB)と電動バイクメーカーのエクリモは9日、ナノ構造バッテリーを搭載した国産電動スクーター「エクリモ ES-11」を発表した。
「エクリモ ES-11」は、NMBとナノ・マレーシアが共同開発したもので、1回の充電での航続距離が100キロメートル、最高速度が時速100キロメートル。充電しやすい3ピンプラグの充電システムを搭載しており、リチウムイオン電池は最大1,000回の充電が可能。ナノ構造バッテリーにより、電圧低下時のアラート機能やスマートフォンアプリでの追跡機能や地理情報システムなども提供できる。100キロメートル走行ごとに二酸化炭素排出量最大7キログラムを削減することができるという。
「エクリモ ES-11」は、交通手段として使用される他、食品、医療品、電子商取引配送向けの商用テストも実施されている。現在までに58台が製造され、41台が首都圏クランバレー、ペナン、ジョホールでリースモデルとして貸し出されているが、別途スマートフォンアプリを通じて短期レンタルができるシェアリングサービスの導入も検討されているという。
発表会に参加したアダム・ババ科学技術革新相は、「エクリモ ES-11」は適切な価格が設定されれば、市場に大きな影響を与えると言明。マレーシアが国産電動スクーターを皮切りに数十億リンギ規模の電気自動車(EV)産業に参入することで、パンデミック後の経済活性化につながると強調した。
(フリー・マレーシア・トゥデー、ベルナマ通信、ビジネストゥデイ、12月9日)

ドンキホーテ、2024年6月までに11店舗開設へ

【ペタリンジャヤ】 パン・パシフィック・リテールマネジメント(マレーシア)は、2024年6月までにディスカウント店「ドンドンドンキ」(ドン・キホーテの海外向けブランド)11店舗の開設を目指す。町田悟史 代表取締役社長が9日、明らかにした。
ドン・キホーテは、日本国内594店舗、海外90店舗の合計684店舗を展開。マレーシア以外では、▽シンガポール11店鋪▽香港8店舗▽マカオ1店舗▽米国65店舗▽タイ3店舗▽台湾1店舗ーーにを展開している。
10日にはセランゴール州ペタリンジャヤの「トロピカナ・ガーデンズ・モール(TGM)」でマレーシア2号店をオープンした。
TGMを運営するトロピカナ・コープのディオン・タン代表は、今回開店した2号店は、アジア太平洋地域で最大の4万2,243平方フィートの広さを有し、屋台料理やスナック、食料品、ハラル(イスラムの戒律に則った)認証を受けた和牛や惣菜、和菓子など、日本の特産品が楽しめると語った。
TGMでは、「ゴールデン・スクリーン・シネマズ(GSC)」も12スクリーンの映画館をオープン。総座席数は1,717席で、子供たちが遊べるプレイエリア付きの「プレイ・プラス・ホール」や、リクライニング機能付きの座席やバーも付属する「プレミアム・ホール」で映画を楽しむことができる。また、2万8,000平方フィートの広さを有するスポーツ用品店「スポーツ・ダイレクト」や来年6月オープン予定のゴルフショップ「MSTゴルフX」も入居している。
TGMは今年3月にオープン。11月時点でのテナント入居率は56%。年末までに入居率67%を目指すという。
(エッジ、12月9日、ドンキホーテ、GSC発表資料)