「キャンパススタイル」マレーシア1号店、開業1周年で記念企画

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 コクヨ(本社・大阪市)の直営店「キャンパススタイル(Campus STYLE)」マレーシア1号店がこのほど開業1周年を迎えることを受け、5月23日―6月30日に「オープン1周年記念企画」を実施すると発表した。

マレーシア1号店は2024年5月にセランゴール州ペタリンジャヤの「スターリング・モール」内にオープン。1年間で1万5,000人以上が来店した。女性顧客が多く、「イラストレーターノート」などのかわいいデザインのものや、マレーシアの絶滅危惧種であるマレーバクが描かれている「キャンパスノート・インデンジャード アニマルズデザイン」、機能的なペンケース「タカシャ ハコハコ」や「キャンパス スタンプマーカーペン」などが人気商品となっているという。

「オープン1周年記念企画」では、一定金額以上の購入者を対象に「オリジナルキーチェーン、オリジナルステッカー、キャンパスノート」セットをプレゼントする。またカラーや柄を揃えて文房具を購入する人が多いことから、プレゼントにも最適な「カラーコーディネート文房具セット」を用意した。

ドンキ、マレーシア産品の日本進出支援で国内取引物価省と提携

【クアラルンプール】 国内取引物価省(KPDN)は、日系ディスカウントストア「JONETZ by DON DON DONKI」(ドンキ)と提携し、マレーシア産品の日本市場進出を支援するプログラムを展開する。

プログラム名は「マレーシア産、日本の味」で、19日からドンキの首都圏クランバレーの4店舗でスタートした。地元の5社・ブランドによる、在庫保管単位(SKU)で計281品目が販売されている。今年8月には日本国内の同系列の「ドン・キホーテ」3店舗で、19社・ブランドの70品目(SKU)を加えた拡大展開が予定されている。

ドンキの親会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングスは日本国内で640店舗、アジアだけでも50店舗を展開。KPDNの貿易・流通・ビジネス部門のシニアディレクター、ロハイジ・バハリ氏は「ドンキの存在は、マレーシア企業にとって海外市場進出の戦略的な機会につながる」とし、単に商品を紹介して認知度を高めるだけでなく、日本人に好まれる包装や品質などを参考にしながら、生産力の向上を図るという。
(ベルナマ通信、5月19日)

三井化学と山九、クラン港にコンテナ輸送ハブ拠点開設

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 三井化学(本社・東京都中央区)は20日、山九(同)と協業し、セランゴール州のクラン港に海上コンテナ輸送用の物流ハブ拠点を設置したと発表した。

新物流拠点は4月から本格稼働。化学産業にとって重要な、危険品や温度管理品のコンテナを長期保管できる機能に加え、貨物をデバンニング(コンテナを開けてから貨物を荷下ろしすること)して倉庫に保管したのちに第3国へ再輸出する機能もあり、東南アジア・インド・欧州地区のさまざまなニーズなどにも柔軟に対応可能という。

新物流拠点に関しては、ウクライナ情勢などによる物流の不安定性への懸念を背景に、国土交通省が2022年度から実施した、国際物流の多元化に向けた実証実験に両社で参加。従来の日本向けの製品配送をメインとした海外物流拠点ではなく、主に日本からインド・中東・欧州向け輸出の「中継貿易拠点」としての機能と輸送ルート開発に取り組んでいた。

米国の関税措置はマイナスの影響、調査で半導体企業

【クアラルンプール】 半導体、電気・電子機器業界は関税措置を含む米トランプ政権の貿易政策に懸念を抱いており、何らかの関税が課せられた場合、自社吸収は不可能と考えていることが、マレーシア半導体産業協会(MSIA)が実施した第1四半期企業心理調査から分かった。会員企業約300社を調査した。

企業の74%は米国の貿易政策・関税措置はマレーシアへの投資に障害となり、投資先としてのマレーシアの魅力を減じると回答。企業の65%は、貿易政策・関税措置はこの先12カ月間、マレーシアの電気・電子業界にマイナスの影響を与えると回答した。ほとんどの電気・電子機器、半導体は相互関税の対象外だが、現在、見直しが行われており、業界は警戒している。

MSIAはウォン・シューハイ会長名の声明で「関税率、輸出規制のたびたびの変更はサプライチェーンを混乱させ、コスト増、世界経済の減速をもたらした。混乱は世界的に需要を減少させ、マレーシアなどへの影響は必然だ」とした。

さらに、マレーシアが50年の長きにわたり米半導体大手の成長に貢献したことを考慮し、マレーシア政府がより良い関税条件を米国との交渉で引き出せることを望むとした。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、エッジ、5月16日)

「マレーシアフェア2025大阪」、6月27―29日に開催

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 「マレーシアフェア2025大阪」が、6月27―29日の日程でららぽーとEXPOCITY(大阪府吹田市)で開催される。マレーシアフェア2025運営事務局が明らかにした。

昨年開催された「マレーシアフェア2024東京」に続くもので、大阪での開催は今回が初めて。開催テーマは「All About Malaysia」となっている。日本にいながらもマレーシアのグルメや民族舞踊、伝統文化など、さまざまなコンテンツを楽しめるという。

みどころはマレーシアから来日したダンサーによる民族舞踊ショー。このほかマレーシアの国民食「ナシレマ」や「サテー」が味わえるマレーシア伝統グルメ、マレーシアの伝統技法を使ったバティックの染色体験やヘナタトゥーも体験できる。マレーシアのお菓子や調味料、雑貨の販売も行われる。
詳細はウエブサイトで紹介している(http://malaysiafair.jp/)。

日本とマレーシア、商事紛争調停分野で法務協力を強化

【東京】 マレーシアの商事紛争調停機関、アジア・インターナショナル・アービトレーション・センター(AIAC)と日本商事仲裁協会(JCAA)は調停の分野において協力を強化する覚書を交わした。マレーシア首相府法務部が発表した。アザリナ・オスマン首相府相(法律・制度改革担当)の訪日に合わせ締結された。

商事紛争調停、能力構築、共同研修が協力の柱で、8月に開催の閣僚級対話で内容を詰め、具体的計画に落とし込む。対話には政府認定の仲裁・調停機関の関係者が出席する。マレーシアは調停に関する特別作業班を設ける計画で、裁判に代わる手段として、経費負担も軽い調停を商事紛争解決手段として推進する。

アザリナ氏は日本初の国際調停専門機関である京都国際調停センター、および同志社大学法学部を訪問。また鈴木馨祐法相を訪問し、法務改革、法務のデジタル化などを話し合った。
(ベルナマ通信、マレー・メイル、5月19日)

対象を絞ったレギュラーガソリン補助金、管轄を財務省に移管

【クアラルンプール】 下半期の実施が見込まれる対象を絞った「RON95」レギュラーガソリン補助金合理化の管轄について、経済省は財務省に正式に移管した。ラフィジ・ラムリ経済相が明らかにした。これを受け長らく発表が待たれていた補助金合理化の実施が間近に迫っているとの観測が強まっている。

ラフィジ氏は、補助金合理化の管轄を財務省に移管する決定は内閣が行ったとした上で、「経済省としては、同問題を内閣に4回提起しており、現在は財務省の対応を待っている状況だ。今後は財務省が補助金合理化のプロセス全体を管理することになる」と言明。 詳細については「公式発表を待つ必要がある」と述べた。

ラフィジ氏によると、RON95補助金合理化は2段階で実施される。第1段階はガソリンスタンドでの業務遂行を含むフロントエンド段階、第2段階はB85グループ(所得下位85%)の受給資格の認定を含むバックエンド段階で、「バックエンド」プロセスは引き続き経済省が担当する。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、エッジ、5月19日)

第1四半期の経常収支、167億リンギの黒字を計上

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 統計局によると、2025年第1四半期の経常収支は166億9,700万リンギの黒字で、前期の129億700万リンギから黒字幅が大幅に増加した。

モノの貿易収支の黒字が前期の369億3,500万リンギから384億9,100万リンギに増加。一方、サービス収支の赤字は前期の10億1,400万リンギから34億3,300万リンギに拡大した。第一次所得収支の赤字は前期の171億3,400リンギから171億3,500万リンギに微増、第二次所得収支の赤字は前期の58億8,000万リンギから12億2,700万リンギに減少した。

金融収支の赤字は前期の93億3,800万リンギから203億1,400万リンギに拡大。直接投資の純流入は前期の134億5,800万リンギから、120億9,400万リンギに減少した。一方、証券投資の純流出は前期の419億8,900万リンギから483億2,500万リンギに増加。金融派生商品は17億1,700万リンギの純流出(前期は26億7,900万リンギの純流入)、その他の投資の純流入は176億3,400万リンギ(同165億1,400万リンギ)となった。

ヤクルト、乳酸菌シロタ株によるカビ毒抑制をマレーシアで確認

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 ヤクルト(本社・東京都港区)は16日、マレーシアプトラ大学(UPM)との共同研究で、高温多湿の地域において増殖しやすいカビ毒で発がん性物質のアフラトキシンに関し、ヤクルト独自の乳酸菌シロタ株を含む乳製品を継続飲用することで、体内蓄積の抑制につながったとする研究結果を発表した。

高温多湿な地域では、農作物や動物用飼料にカビが発生しやすく、アフラトキシンを産出。マレーシアでは、食品に含まれるアフラトキシンを摂取したことによる、がん発生率の増加が認められているという。

今回、20―60歳のマレーシア人535人から、尿中や血清中のアフラトキシン量が高い174人を抽出し、2グループに分け比較した。その結果、乳酸菌シロタ株(正式名称:L.パラカゼイ・シロタ株)を含む乳製品を12週間毎日飲用したグループでは、飲用しなかったグループに比べ、有意にアフラトキシン量が減少した。

同社では、この成果を踏まえ、マレーシアのような高温多湿な地域に住む人々のアフラトキシンによる健康被害の予防につなげていきたいとしている。

ASEANサミット、首都圏主要道路が23―28日に断続的閉鎖

【クアラルンプール】 クアラルンプール(KL)で開催される第46回東南アジア諸国連合(ASEAN)サミットに合わせ、首都圏クランバレーの高速道路を含む複数の道路が5月23日から28日まで断続的に閉鎖される。

ブキ・アマン警察本部・交通捜査執行局(JSPT)のモハメド・ユスリ・ハッサン・バスリ局長が明らかにしたところによると、閉鎖されるのは6本の主要高速道路と25本の幹線道路で周辺で迂回措置が取られる。特にクアラルンプール市内中心部が影響を受けるという。

影響を受ける高速道路は、▽南北高速道路中央リンク(ELITE)▽マジュ高速道路(MEX)▽新クランバレー高速道路(NKVE)▽クアラルンプール・セレンバン高速道路▽南北高速道路(NSE)▽ガスリー回廊高速道路(GCE)――。一般道では▽ジャラン・スルタン・イスマイル▽ジャラン・トゥン・アブドル・ラザク▽ジャラン・アンパン▽ジャラン・ブキ・ビンタン▽ジャラン・パーリメン――などが影響を受ける。

本格的な閉鎖措置は5月23日から26日にかけて行われ、各首脳が滞在するホテル、クアラルンプール新国際空港(KLIA)、スバン空港、KLCC、イスタナ・ネガラ間の移動に際して実施される。交通規制は車列が通過する30分前から開始され、サミット期間中は毎日午前8時から午後8時まで、道路封鎖と迂回措置が実施される。5月21、22日には、車列のリハーサル、会場警備、プール業務を含む完全な予行演習も実施される。

交通警察は789人が各地に配備される予定で、一般人に対しては規制ルートを避けて代替道路を利用し、現場の警察官の指示に従うよう求めるほか、▽軽便鉄道(LRT)▽首都圏大量高速輸送(MRT)▽KLモノレール▽バス――などの公共交通機関を優先して使うよう呼びかけている。
(マレーシアン・リザーブ、ザ・スター電子版、5月19日)