新興航空会社MYエアラインが運航停止、「深刻な財務問題」で

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 経営問題が噂されていた新興格安航空会社のMYエアラインは12日、「深刻な財務問題」を理由に、追って通知するまで同日付で運航を停止すると発表した。「新たな提携先と資金調達を模索してきたが、時間的制約のため営業停止せざるを得なかった」と説明している。

MYエアラインは8日、レイナー・テオ最高経営責任者(CEO)が「健康上の理由」で10月7日付で辞任し、スチュアート・クロス最高執行責任者(COO)が暫定CEOに就任したと発表。「戦略的パートナーシップ」の最終決定に向けた段階にあるとした上で、「当初運用が予定されていた一部の航空機の引き渡しが遅れたことにより、状況はさらに悪化している」と明かしていた。

これに関連して関係筋は「フリー・マレーシア・トゥデー」に対し、MYエアラインに資金を注入してくれる新たなマレーシア起業家をオーナーに迎える見通しだと話している。

MYエアラインが昨年10月に発表したリポートによると、ジリオン・ウェルスとトリリオン・コーブ・ホールディングス(どちらも地元の実業家ゴー・ファンファ氏が所有)が、それぞれ株式の88%と10%を保有し、テオ前CEOが2%を所有している。

■航空委や同業他社、利用者支援に乗り出し■
MYエアラインの運航停止発表を受け、マレーシア航空委員会(Mavcom)は声明で、影響を受ける利用者を支援するための専用ホットラインとチャネルを設置したと発表した。

またマレーシア航空を傘下に持つマレーシア・アビエーション・グループ(MAG)は、クアラルンプールーコタキナバル、クチン、ランカウイ、バンコク線を対象にMYエアライン予約者を受け入れる考えを示した。バティック・エアは、11月30日まで利用できるMYエアライン予約者を対象とした特別運賃提供を発表した。

エアアジアも、11月末まで有効のMYエアライン予約者を対象とした50%割引の特別運賃の提供を発表した上で、職を失ったMYエアライン従業員の受け入れについても検討する考えを示した。

国際貿易で脱ドル化を推進、議会答弁でアンワル首相

【クアラルンプール】 アンワル・イブラヒム首相は10日の下院審議で、中国との貿易の最大28%はリンギ建てになると明らかにした。基軸通貨、交換媒体としての米ドルへの依存を減らす脱ドル化の動きだ。

アンワル氏は、国際貿易の多くは米ドル建てで行われているが、マレーシアは複数の国との貿易で積極的にリンギを使うようにしていると語った。

脱ドル化の件は中国を訪問した際、また9月、ジャカルタにおける東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議でも取り上げた。中国はリンギ使用の提案を歓迎し、インドネシア、タイとの間でも特定の産品の決済をリンギ建てとすることで合意したという。

企業の動きでは、ほとんどの政府系企業と複数の大手民間企業がリンギ建て取引にするための動きをとっているという。

アンワル氏は「経済、投資は好調で、失業率も下がっているのに、リンギが値下がりしている。対米ドルでのリンギ下落はマレーシア経済の基礎的条件を反映していない。米連邦準備制度理事会による利上げが原因」と述べた。

リンギの今年の値下がり幅は6.5%。下落幅が大きいのは円で10.8%。
(ザ・スター、ニュー・ストレーツ・タイムズ、10月11日、マレー・メイル、10月10日)

EV開発のツバメイータイム、合弁設立で日本のEV技術を提供

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 電気自動車(EV)車両開発のツバメ・イータイム(本社・山口県岩国市)は10日、マレーシアへの日本のEV・エネルギー技術提供に向け、若手起業家を支援するサホカ(Sahoca)起業家協会(SEA)との間で合意文書を締結し、また、9月12日付けで合弁会社も設立したと発表した。

合意文書は、マレーシア政府が掲げるグリーン成長戦略にツバメ・イータイムのEV、エネルギー技術を用いて包括的に貢献していくことを目指すもの。一方、合弁会社「ツバメズAAH」は、2050年までのゼロカーボン排出目標の達成に向け、ハラル(イスラムの戒律に則った)和牛輸入販売のAAHニッポンとの間で設立した。

AAHニッポンは資源の活用、経営戦略、資金の調達を担当し、ツバメ・イータイムは日本のテクノロジーの提供およびビジネス運営を担当する。

合意文書締結式には、サホカ起業家協会を率いるマハティール・モハマド元首相も立ち合った。マハティール氏は、今回の提携がマレーシアの海外直接投資増加と二酸化炭素排出量の削減に役立つとし、地元起業家は日本の技術から学ぶだけでなく、日本人から労働倫理も学び、従業員や次世代に伝え共有することで、将来の成功の礎とすることができると述べた。

ツバメ・イータイムは、2015年に国内でのEV販売を開始、2016年には販路を海外にも広げ、ベトナムに進出し、大気汚染や排ガス問題の改善に寄与している。今後も、日本を代表するEV車両製造販売メーカーとして培ったテクノロジーを世界に提供し、グローバルな視点でグリーン戦略・脱炭素化に寄与していく方針だ。

アシアタ傘下のデジタルマーケ企業ADA、日本市場に参入

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 通信大手アシアタのグループ会社であり、ソフトバンク(本社・ 東京都港区)と住友商事(本社・東京都千代田区)が出資する、アシアタ・デジタル・アドバタイジング(ADA、本社・シンガポールおよびクアラルンプール)は10日、日本での事業を開始したと発表した。

ADAは、「データ×人工知能(AI)」をベースにした総合デジタルマーケティング支援を提供し、マレーシアをはじめとするアジア13カ国で事業を展開している。

今回の日本参入では、株主であるソフトバンクと住友商事との連携をさらに深め、デジタル・トランスフォーメーション(DX)およびデータ・トランスフォーメーションの支援をさらに強化し、主に▽カスタマーデータプラットフォーム(CDP)導入支援▽データ分析とAI技術▽グローバル知見・人材の活用ーーという3つの切り口から顧客企業の事業成長に貢献していく。

ADAのスリニヴァス・ガッタムネニ最高経営責任者(CEO)は、日本の顧客にとってのDXのベストパートナーになることを目指し、ADAの1,400人のグローバルチームをフルに活用するとし、機械学習、データ分析、パフォーマンスマーケティング、テクノロジー導入などの分野で、顧客企業のグローバル展開をサポートしていくと述べた。

NTT、サイバージャヤで6カ所目のデータセンター開設

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 日本電信電話(NTT、本社・東京都千代田区)は、セランゴール州サイバージャヤに「サイバージャヤ6データセンター(CBJ6)」を開設したと発表した。

マレーシア投資開発庁(MIDA)とNTTが共同で発表した声明によると、NTTの子会社NTTグローバルデータセンター(本社・東京都千代田区)を通じて開設するもので、投資額は2億3,400万リンギ(5,000万米ドル)。受電容量は7メガワット(MW)、面積は4,890平方メートル。2021年に完成した「サイバージャヤ5データセンター(CBJ5)」を補完する。両データセンターを合わせた面積は2万平方メートルとなり、受電容量は22MWとなる。

NTTグローバルデータセンター・マレーシアのホー・イーチュン社長は、過去20年にわたりNTTサイバージャヤ・キャンパスは、マレーシアのデジタル成長と共に成長してきたとし、誇りを持って24時間年中無休稼働していると述べた。

NTTは現在、マレーシア、インド、シンガポール、タイを接続する大容量の海底ケーブル「MIST」を建設中だ。「MIST」ケーブルシステムの全長は8,100キロメートル。

NXグループ、マレーシアで鉄道専用列車による試験輸送を実施

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 NIPPON EXPRESSホールディングス(本社・東京都千代田区)は10日、グループ会社のNX南アジア・オセアニアがマレーシアにおける鉄道専用列車によるトライアル輸送を9月20日から22日にかけて実施したと発表した。

CO2排出削減に貢献する物流サービスを開発するのが目的で、マレーシア、タイ、ラオス、カンボジアなどの鉄道を活用し、東南アジア諸国連合(ASEAN)域内を繋ぐクロスボーダー鉄道貨物輸送サービスの構築を目指す。

今回、鉄道による試験輸送を行ったのはクアラルンプール(KL)からタイ国境のパダン・ベサルまでの区間で、40フィートコンテナ30本を往復輸送した。往路は20日21時にKLを出発し、翌21日9時にパダン・べサルに到着。復路は21日19時にパダン・べサルを出発し、翌22日の7時にKLに到着した。

NXグループは、上海からシンガポールの約7,000キロメートルを結ぶ陸路輸送サービス「SS7000」を整備し、トラック輸送の定期混載サービスを提供しているほか、2022年4月から、中国とラオスを結ぶ国際鉄道を利用し、ASEANと周辺国を繋ぐ新たな複合輸送サービスを開始している。

ファイアフライ航空、11月3日にペナン バンコク直行便を就航

【クアラルンプール】 マレーシア・アビエーション・グループ (MAG)の格安航空部門、ファイアフライは、11月3日にペナンーバンコク(ドンムアン空港)直行便の運航を開始すると発表した。ファイアフライにとりペナンからタイへの直行便乗り入れはプーケットに続く2カ所目となる。

機材は定員189人のボーイング「B737-800」型機を使用。月・水・金・土・日の週5便運航する。スケジュールはペナン発が16時、バンコク着が16時50分、バンコク発が18時、ペナン着が20時50分となっている。就航記念として、旅行期間11月3日から2024年3月30日までを対象に、片道159リンギの特別運賃を提供する。発売期間は10月22日まで。
(ザ・サン、10月10日、エッジ、10月9日、ファイアフライ発表資料)

UMWトヨタ、年初9カ月の販売台数が8%増に

【クアラルンプール】 UMWトヨタ・モーターは、「トヨタ」と「レクサス」の両ブランドを合わせた2月の販売台数が9,228台となったと明らかにした。

「トヨタ」の販売台数は9,020台、「レクサス」は208台だった。年初9カ月の累計販売台数は7万6,511台となり、前年同期の7万872台を8%上回った。

ラビンドラン・クルサミー社長は、Z世代のドライバーをターゲットにしている2023年版「ヤリス」の発売によりBセグメント・ハッチバック市場における主導的な地位を固めたと言明。「顧客の期待に応えるために、製品の更新と改善を続けてきた」と強調した。

UMWトヨタ・モーターは先ごろ、トヨタ車の所有者向け新アプリ「トヨタMY」を発表。従来提供していた2つのアプリ「トヨタドライブ」および「トヨタ24セブン」の機能をひとつのアプリに統合した。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、ザ・スター、ザ・サン、10月10日、ベルナマ通信、10月9日)

アスコット、ペナンに初の「クレストコレクション」ホテル開設

【クアラルンプール】 シンガポール系キャピタランド・インベストメントの完全子会社であり宿泊事業に携わるアスコットは、ペナン州ジョージタウンに5つ星ホテルである「クレスト・コレクション」ブランドのホテルをオープンした。アスコットがマレーシア国内で運営する5カ所目のホテルとなる。

ホテル名は「ジョージ・ペナン・バイ・クレスト・コレクション(ジョージ・ペナン)」。ユネスコ世界遺産地区内の歴史的建物を引き継ぎ、92室のホテルとして生まれ変わらせた。クラシックな外観を持ちながら、多国籍料理のレストランやバー、スチームバス、ジム、塩水プールなど近代的設備を備えている。

8日に開催された開業式にはペナン州のチョウ・コンヨウ首相も参加した。チョウ州首相は、ジョージ・ペナンの構想が最初に持ち上がった当時は州議会の平議員だったことから思い入れのあるホテルだとし、ペナンはこの数十年で港湾貿易地から 「東洋のシリコンバレー」として知られるまで発展したと言明。ペナンはまた、世界有数の文化遺産を有する場所として国際的にも認知されていると述べた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ペナンプロパティトーク・ドットコム、10月9日)

KLで「パビリオン・ダマンサラハイツモール」がソフトオープン

【クアラルンプール】 クアラルンプールのダマンサラ・ハイツで新ショッピング・モール「パビリオン・ダマンサラ・ハイツ・モール」が9日にソフトオープンした。

「パビリオン・ダマンサラ・ハイツ・モール」は6階建てで、賃貸スペースの約80%で入居が決定しており、10月末までに専門店やレストランなど100店舗が順次オープンする計画だ。米テスラのショールームも10月にオープン予定で、サイバージャヤのテスラ・マレーシア本社併設のショールームに次ぐ国内2カ所目となる。

運営会社、クアラルンプール・パビリオンのリテール部門のジョイス・ヤップ最高経営責任者(CEO)は、「常に快適で便利なショッピング体験と質の高いサービスを提供することを目指しており、年末年始が近いこと、オフィス棟8棟もオープン済みで住宅棟の引き渡しもまもなく開始されることから、今がオープン時期としてベスト」と言明。毎年第4四半期には小売売上高が急増し、また、観光業の回復、世界経済の改善、内需を牽引する政策などから、来年も国内経済の成長が継続すると予想されるため、今後についても楽観視していると述べた。

パビリオン・ダマンサラ・ハイツは、パビリオングループとカナダ年金制度投資委員会(CPPIB)の共同開発によるもので、ショッピング・モールのほか、住宅棟、オフィス棟、5つ星ホテルにより構成される。首都圏大量高速輸送(MRT)プサット・バンダル・ダマンサラ駅に隣接し、またSPRINT高速道路、デュタ・ウル・クラン高速道路(DUKE)、ペンチャラ・リンク、連邦高速道路(フェデラル・ハイウェイ)などの主要高速道路からもアクセスできる。
(ラキヤット・ポスト、ポールタン、10月9日)