アストロ、三井住友銀行から4億リンギの中長期融資枠を確保

【クアラルンプール】 有料テレビ放送のアストロ・マレーシア・ホールディングスの完全子会社で衛星放送に携わるミアサット・ブロードキャスト・ネットワーク・システムズ(MBNS)は、マレーシア三井住友銀行(SMBC)から最大4億リンギのタームローン(中長期貸付)枠を確保した。

アストロが14日付けでブルサ・マレーシア(マレーシア証券取引所)に宛てた声明によると、今回確保した融資枠は、2018年8月にSMBCから借り入れた3億8,000万リンギの既存タームローンを借り換えるためのもの。借入金は、コンテンツ・番組・チャンネルの制作・購入・ライセンス取得、セットトップボックスの購入(ベンダーファイナンスの清算を含む)、資本支出、営業支出などに充てる。複数回に分け段階的に融資を受ける予定で、3カ月以内に最初の融資を受ける予定。返済は最初の借入日から2年後に分割払いの最初の支払いを行う予定で、4年以内に全額返済する。1年間の延長オプションも付与されている。

アストロの2024年度第1四半期(2ー4月)の売上高は前年同期比7.38%減の8億9,113万リンギ。純利益は、84%減の1,590万リンギだった。
(エッジ、8月14日)

クランタン&トレンガヌ州で新州首相が就任

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 12日に行われた州議会選挙で野党連合・国民同盟(PN)が勝利したクランタン州とトレンガヌ州で15日、新たな州首相の就任式が行われた。

イスラム原理主義政党・汎マレーシア・イスラム党(PAS)が第一党となっているクランタン州では、アハマド・ヤコブ前州首相(PAS)に代わって、モハマド・ナスルディン・ダウド氏(PAS)が新州首相に任命された。同じくPASが政権を握るトレンガヌ州では、アハマド・サムスリ・モクタル前州首相(PAS)が再任され宣誓式を行った。

6州で行われた同時州議会選挙後、アンワル首相率いる連立政権を構成する希望同盟(PH)と国民戦線(BN)の連合が勝利したペナン州ではチョウ・コンヨウ前州首相(民主行動党=DAP)、ネグリ・センビラン州ではアミヌディン・ハルン前首相(人民正義党=PKR)がそれぞれ再任された。またPNが勝利したケダ州でモハマド・サヌシ前首相(PAS)が再任された。

なおセランゴール州では、アミルディン・シャリ前首相(PKR)の再任が有力となっており、18日に宣誓式を執り行う予定だ。

国内半導体関連企業の株価が上昇、米中貿易摩擦も後押しへ

【ペタリンジャヤ】 スマートフォンやノートパソコンなどの消費者向けハイテク商品の売り上げは、世界的な金利上昇とインフレ圧力により減速しており、スマートフォン最大手の米アップルも直近3四半期連続で売り上げが減少しているが、売上の大半をアップルに依存している国内企業は、堅調を維持している。

ブルサ・マレーシア(マレーシア証券取引所)に上場している半導体関連企業のイナリ・アマートロンの株価は直近1カ月で約11%、ユニセム(M)は約6%、MMSベンチャーズは約14%それぞれ上昇し、ブルサのテクノロジー・インデックスも過去3カ月で7%強の上昇を記録した。

独立系投資運用会社であるフォートレス・キャピタル・アセット・マネジメントのトーマス・ヨン最高経営責任者(CEO)は英字紙「ザ・スター」の取材に対し、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げがピークに達するという予想や来年予想される半導体市場の回復が、ブルサ上場ハイテク企業への強い関心を呼んでいると述べた。一方、マレーシアの現在のテクノロジー企業は主に装置メーカーが占めており、進行中の電気自動車(EV)への投資が半導体技術部門に波及し始めるまでにはまだ時間がかかるとしている。

ヨンCEOはまた、米中貿易摩擦がマレーシア企業に好影響を与える可能性があると指摘。米国企業は、中国製の試験・検査装置を中国以外の国のものに置き換えようとし、米国製の機械を使用している中国企業も同様のことを試みているとした。その上で、地元企業は、シンガポールなどの近隣諸国の企業との競合に打ち勝ち、自社製品を有力な選択肢として売り込んでいく必要があると述べた。
(ザ・スター、8月14日)

州議会選挙結果、株価・為替への影響は中立的

【クアラルンプール】 州議会選挙が6州で12日に投開票され、与党連合と野党連合がそれぞれ3つの州で勝利し、選挙前と同じ構図が維持された。エコノミストは、株式・為替市場への影響は中立的で、株価、リンギ相場は安定的に推移するとみている。

与党連合は都市部で議席を減らした。SPIアセット・マネジメントのスティーブン・イネス代表は「手放しで喜べる結果ではないが、州政権の現状が維持されたことでアンワル政権は安定し、首相は成長優先の改革に乗り出せる」と述べた。

マレーシア科学技術大学のジェフリー・ウィリアムズ氏は、州レベルの選挙なので、結果は株価、為替相場に影響しないとの意見だ。

クアラルンプール大学ビジネススクールのアイミ准教授は、株式、為替市場はマクロ経済や外的要因に左右されるが、今回の選挙の影響はあまり受けないとした。
バンク・ムアマラット・マレーシアのアフザニザム主任エコノミストも同意見で、リンギ相場は中国経済の動きや米金融政策の転換に左右されるとした。

UCSI大学のリュー・チーヨン助教授は、構造改革や汚職対策の継続が政権に必要だと述べた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、8月14日)

中国・王毅外相が訪馬しアンワル首相と会談、両国関係強化へ

【ジョージタウン】 中国の王毅外相は11日、マレーシアを公式訪問し、アンワル・イブラヒム首相とペナンで会談を行った。
アンワル首相は、今年3月の中国訪問を振り返り、中国はマレーシアにとって信頼できる良き友人であるとし、両国首脳間の合意内容が実行に移されており、経済、貿易、投資、文化、観光面での二国間協力が大きく前進していると述べた。


 王外相は、両国はともに発展途上の新興市場であり、類似した発展コンセプトや共通の関心を幅広く有しているとし、一帯一路構想はマレーシアにおいて、東海岸鉄道線(ECRL)や両国にそれぞれ相手国向けに工業団地を開発する「ツー・カントリー・ツー・パーク(両国双園)」などの建設につながり、経済・社会的効果をもたらしていると言明。中国はマレーシアとの間で協力分野を拡大することで、相互に利益をもたらし、共通の発展を達成することを望んでいると述べた。

アンワル首相はまた、王外相と非公開会談も実施したとし、ドリアン輸出強化や研究・教育面での協力強化、中国とフィリピンなどとの間で領有権が争われている南シナ海問題に対処するための「ASEAN(東南アジア諸国連合)メカニズム」などについて協議したと述べた。

 王外相は10ー13日の日程でシンガポール、マレーシア、カンボジアの東南アジア3国を訪問した。
(ザ・スター、8月13日、ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、東方日報、ベルナマ通信、8月11日)

ペナンなど3州で州首相続投、他の2州も続投の見通し

【クアラルンプ―ル=マレーシアBIZナビ】 12日に行われた6州の同時州議会選挙は与野党両勢力がそれまで保有していた3州の政権をそれぞれ確保したことで、14日午後5時までに4州で新たな州首相人事が固まった。

アンワル首相率いる連立政権を構成する希望同盟(PH)と国民戦線(BN)の連合が勝利したペナン州は、チョウ・コンヨウ前州首相(民主行動党=DAP)の再任が決まり、13日に宣誓式が行われた。14日には野党連合・国民同盟(PN)が勝利したケダ州でモハマド・サヌシ前首相(汎マレーシア・イスラム党=PAS)、PH-BNが勝利したネグリ・センビラン州ではアミヌディン・ハルン前首相(人民正義党=PKR)ががそれぞれ再任され、宣誓式が行われた。

PH-BNが勝利したセランゴール州では、アミルディン・シャリ前首相(PKR)が続投することが決定的。PNが勝利したトレンガヌ州ではアハマド・サムスリ・モクタル前首相(PAS)の続投の公算が大きいが、14日午後5時までに発表はない。アハマド・ヤコブ前州首相が続投しない方針を示しているクランタン州については、新任首相が指名される見通し。テマンガン選挙区のファズリ・ハッサン氏(PAS)が最有力候補とみられている。

6州議会選挙、与野党が3勝3敗で現状維持に

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 アンワル・イブラヒム政権の信任を問う意味で注目されていた6州の同時州議会選挙が12日に行われ、与野党政党連合がそれまで維持してきた3州の政権をそれぞれ確保に成功し、形の上では引き分けの結果となった。勢力図には変動はなかったものの与党連合はすべての州で議席を減らし、アンワル政権にとって有権者の厳しい審判が突き付けられた格好だ

アンワル首相率いる連立政権を構成する希望同盟(PH)と国民戦線(BN)の連合は、それまで保持していた▽セランゴール▽ペナン▽ネグリ・センビランーーの3州を、野党連合・国民同盟(PN)は▽クランタン▽トレンガヌ▽ケダーーの3州の政権をそれぞれ維持した。

最大の人口を誇るセランゴール州はPH-BN連合が勝利したものの改選前の45議席から34議席に議席を減らし、州憲法改正に必要な3分の2議席に届かなかった。
ペナン州はPH-BN連合がなんとか3分の2の安定多数を確保したものの、改選前から6議席減らした。ネグリ・センビラン州もPH-BN連合が安定多数で圧勝したが、6議席減らした。

一方、トレンガヌ州は全32議席をPNが独占する圧勝。下院議席も含めて同州からはPH-BN連合の勢力が一掃された。クランタン州もPNが改選前の37議席から43議席に増やし、PH-BN連合はわずか2議席となった。ケダ州もPNが改選前の20議席から33議席に躍進。3分の2の安定多数を確保した。

最大の勝者はPN構成党の汎マレーシア・イスラム党(PAS)で、127選挙区に候補者を擁立して117選挙区で勝利した。一方、かつてはマレーシア国政を牛耳っていた、統一マレー国民組織(UMNO)が率いるBNは、PH-BN連合として108選挙区に候補者を擁立したが、勝ったのはわずか19議席のみの惨敗。党勢衰退は明らかで、党内からはアハマド・ザヒド党首(副首相)に対する辞任圧力が強まっている。
第三勢力として期待されていた若手政治家のサイド・サディク党首(元青年・スポーツ相)率いるマレーシア統一民主同盟(MUDA)は、19選挙区で全敗。下院とジョホール州議会1議席ずつ有するのみとなった。

第2四半期の製造業景況感指数、20年以来の低い水準に

【クアラルンプール】 独立系シンクタンクのマレーシア経済研究所(MIER)の調査によると、2023年第2四半期の製造業の景況感指数(BCI)は82.4ポイントとなり、前年同期比で13.8ポイント、前期比で13ポイントそれぞれダウンとなった。2020年第2四半期以来の低い水準となり、楽観と悲観の分岐点である100ポイントを大きく下回った。

売上高、雇用、在庫の指標が低下したことが影響した。また第1四半期に115.8ポイントとなっていたBCI予想指数も、94.3ポイントに下降した。
MIERは、世界の不確実性が続いていることと合わせて、インフレ率の上昇や、サプライチェーンの混乱が起きていることから、マレーシアは脆弱な立場にあるとして、解決策を模索することが必要だと指摘した。BCI調査には国内外の製造業350社以上が参加した。

一方で、消費者信頼感指数(CSI)は90.8ポイントとなり、前年同期比で4.8%上昇したものの、前期比で8.4ポイント下降した。楽観と悲観の分岐点である100ポイントを下回った。

MIERによると、消費者が今年の経済環境に対してより一層悲観的になっており、財政状況や所得、雇用、インフレに対して悲観的な見通しを持っていることがわかった。特に雇用の指数は、前年同期から7.8ポイント、前期から7.4ポイント共に下降し102.4ポイントとなった。CSI調査には1,014世帯が参加した。
(ザ・スター、8月11日、エッジ、マレー・メイル、フリー・マレーシア・トゥデー、8月10日)

データセンター関連投資、3月時点で総額760億リンギ

【イスカンダル・プテリ】 テンク・ザフルル投資貿易産業相は、マレーシアのデータセンター(DC)関連投資は2021年から2023年3月に飛躍的に増加し、総額は760億リンギに達したと明らかにした。

ジョホール州ヌサジャヤ・テックパークで、中国GDS(万国数据)のDC立ち上げ式に臨席したザフルル大臣は、DC投資誘致に成功している要因として、積極的な投資促進策やコスト効率、広大な土地、22の海底ケーブル網と陸揚げ局14カ所を通じ、アジアや世界各地とシームレスに接続していることなどがあるとし、投資の増加は、「マレーシアを東南アジア諸国連合(ASEAN)地域およびアジアのDC拠点にする」という政府目標にも沿っていると述べた。

ザフルル大臣はまた、デジタル経済は2021年のマレーシア国内総生産(GDP)の23.2%、3,480億リンギを占めていたが、2025年には25.5%、3,820億リンギに達する見込みで、DC市場シェアも、2021ー2026年に20億8,000万米ドル(95億1,000万リンギ)増加し、年平均成長率が約16%になることが予想されていると述べた。
(ザ・サン、ザ・スター、8月11日、エッジ、ベルナマ通信、8月10日)

スウォッチのレインポーカラー腕時計所持を全面禁止=内務省

【クアラルンプール】 内務省は10日、スイスの時計メーカー、スウォッチのレインボーカラーのプライドコレクションの国内での所持をすべて禁止すると発表した。

同省によると、印刷出版(好ましくない出版物の禁止)法第7条の規定に基づき、禁止されたスウォッチ製品の時計本体、包装紙、箱などを所持した場合、最高3年の懲役、最高2万リンギの罰金、またはその両方を科される可能性がある。

内務省は声明で、政府は、社会におけるモラルや国民・国家の利益を害する可能性のある要素の拡散を阻止することに全力を尽くしているとし、LGBTQ+権利活動の促進や支援は、道徳的、公共的、国家的利益に有害であるため、禁止したと述べた。

内務省は5月13ー14日にスウォッチの11店舗を強制捜査し、レインボーカラー・コレクションを押収した。スウォッチがマレーシア政府が認知していないLGBT権利運動を支援していると判断されたためとみられ、スウォッチ・マレーシアは、クアラルンプール高等裁判所に時計172個の押収に対する異議申し立てを行っている。
(ザ・スター、ニュー・ストレーツ・タイムズ、8月11日、マレー・メイル、フリー・マレーシア・トゥデー、8月10日)