第1四半期IPO資金調達額、マレーシアがASEANトップに

【クアラルンプール】 ブルサ・マレーシア(マレーシア証券取引所)は、2022年第1四半期の新規株式公開(IPO)資金調達額で東南アジア諸国連合(ASEAN)中トップとなった。英系コンサルティング企業アーンスト&ヤング(EY)が明らかにした。
ブルサのIPO件数は5件、調達額は3億6,200万米ドル。インドネシア証券取引所(IDX)はそれぞれ12件、2億1,900万米ドルだった。ASEAN全体ではIPO件数は前年同期の22件から29件に増加したが、調達額は前年同期の24億米ドルから58%減の10億米ドルにとどまった。EYによると、昨年には巨額のIPOが1件あったが、今年はなかったためだという。また、地政学的緊張、新型コロナウイルス「Covid-19」感染拡大状況、サプライチェーン問題、金融引き締め政策、コスト上昇などがASEANの経済およびIPO活動に影響しており、さらなる成長のためには不確実性や変動リスクを和らげる必要があるとしている。
世界のIPO市場も低調で、IPO件数は前年同期比37%減の321件、調達額は同51%減の544億米ドルだった。一方、アジア太平洋地域のIPO件数は188件で、調達額は過去21年間で最高だった前年同期をさらに上回り、前年同期比19%増の427億米ドルを達成し、世界全体の78%を占めた。巨額IPOが4件あったことが奏功した。
(ベルナマ通信、4月13日)

現金決済の割合が78%に減少=ペイネット調査

【クアラルンプール】 銀行間決済のペイメント・ネットワーク・マレーシア(ペイネット)の調査によると、支払い時に現金を使用する割合は、パンデミック前の89%から11ポイント減少し、78%になった。
6日に発表された「ペイネット・デジタル支払調査2022」によると、現金への依存度は下がったものの、引き続き日常の支払い手段として現金を使用している割合は48.4%に上った。都市部で36.2%、農村地域で63.5%と地域格差が見られた。現金を使用する理由としては、「どこでも使えるから(80%)」が最も多く挙げられた。
一方、Eウォレットの利用率はパンデミック前の51%から64%まで上昇し、利用者のうち「毎月利用している」と回答した割合が96%(パンデミック前は92%)となった。1か月あたりの平均利用回数もパンデミック前の10.5回から16.8回に増加、1回あたりの平均利用金額もパンデミック前の152リンギから15%増の175リンギに達した。78%が1つ以上のEウォレットアプリをダウンロードしており、最もダウンロードされているのはタッチアンドゴーで83%、これに▽ショッピーペイ(58%)▽ブースト(49%)▽グラブペイ(45%)▽MAE(メイバンク、36%)ーーが続いた。
中小企業(SME)でも現金以外の支払い方法を受け付ける割合が増えており、オンライン決済を受け付けるSMEはパンデミック前の54%から66%まで増加。Eウォレットも49%から61%まで増加した反面、現金は69%から54%まで15ポイント減少した。
「ペイネット・デジタル支払調査2022」は一般消費者や企業の決済に関して実施した調査結果をまとめたもので、2021年10-12月に実施された。
(ベルナマ通信、4月6日、ペイネット発表資料)

国境再開4日間で25万人が出入国=入管局長

【プトラジャヤ】 マレーシアが新型コロナウイルス「Covid-19」のエンデミック(風土病)段階への移行にともない国境を再開した4月1日から4日までの4日間で、25万2,730人の旅行者が出入国した。出入国管理局のカイルル・ザイミー・ダウド局長が明らかにした。
内訳はマレーシア人入国者が12万6,392人、同出国者は2万8,301人で、外国人入国者は5万5,121人、同出国者は4万2,916人だった。
ジョホールバルとシンガポールを結ぶコーズウェイ(連絡道)が16万818人と最も多く、同じくシンガポールとの玄関口、第2リンクが5万3,113人、クアラルンプール新国際空港(KLIA=メインターミナル)が3万8,407人、KLIA2(格安航空ターミナル)が1万1,712人、タイとケダ州の国境のブキ・カユ・ヒタムが6,980人となった。
外国人の国籍別ではシンガポール人が6万5,165人と最も多く、これにタイ(7,841人)、インドネシア(5,173人)、インド(2,477人)、英国(1,485人)が続いた。国境再開により外国人の移動が76.4%増加した。
(ベルナマ通信、4月7日)

日系企業アンケート、コロナ禍から回復傾向も非製造業で遅れ

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 マレーシア日本人商工会議所(JACTIM)とジェトロ・クアラルンプール事務所は5日、2022年度在マレーシア日系企業アンケート調査を発表。生産・稼動状況は製造業の35.8%が「新型コロナ前の水準以上」、28.4%が「同等」と回答したのに対し、非製造業では「新型コロナ前の水準以上」が5.3%にとどまり、「同等」が45.3%と最も多かった。
同調査は毎年1回実施しているもので、今年は2022年1月19日から2月18日にかけてJACTIM加盟557社を対象に行い、174社から回答を得た。
生産・稼動状況が「コロナ前以下」という回答は、製造業では35.8%だったが、非製造業は49.3%に上り、非製造業の方が回復が遅れていることをうかがわせる結果となった
課題については、製造業では「労働力不足」を挙げた比率が66.3%と突出。「海外サプライヤーからの納品遅延」、「輸送に関する問題」もそれぞれ59.2%、57.1%と高かった。非製造業は「国内営業活動の制約」が52.6%と最も多く、対面での活動制限が足かせとなっている様子をうかがわせる結果となった。
2021年12月にマレー半島で起きた大規模洪水の影響については、最も被害が深刻だったセランゴール州では「取引先の被害が残る」と「被害を受けたが復旧済」とする回答が同率トップだった。具体的な課題としては「原材料や部材の調達」が20.7%と最も多く、これに「事業継続計画(BCP)の策定」が続いた。洪水の影響で、サプライチェーンへの影響が「出ている」と回答した企業は全体で21.1%、製造業では27.8%あった。影響が出ている場合の対応策としては、「原材料や部品の調達先の(一部)変更」が多く挙がった。その代替先としては「マレーシア国内」との回答が約6割、「海外で」とする回答も約3割あった。
今後の事業方針については、前回調査に続いて「事業拡張」が2割強を占め、マレーシアの中長期的の魅力については相変わらず「英語力」、「安全・治安」、「親日的」が上位を占めたが、前回2位だった「少ない自然災害」は大規模洪水の影響から5位に後退した。雇用環境の課題については、「賃金上昇」や「定着率」、「外国人労働者の採用」を挙げる声が多く、製造業では6割が外国人労働者の雇用再開を希望していることがわかった。

日系企業の景況感が大幅回復、8期ぶりにDI値がプラスに

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 マレーシア日本人商工会議所(JACTIM)は5日、JACTIM会員企業を対象に実施した2022年上半期の景気動向調査を発表。「良好」から「悪化」を引いたDI値がプラス9.4ポイントに大幅回復。8期ぶりにプラスに転じた。
同DI調査は半年に1度行っているもので、今回は2022年1月19日から2月21日にかけて557社を対象に実施し、42.0%にあたる234社(製造業140社、非製造業94社)から回答を得た。
業況判断DI値は前期から30.0ポイントの大幅上昇となり、18年上期以来の数字となった。2021年後半から新型コロナウイルス「Covid-19」拡大防止のための行動規制が緩和されたことによる操業の完全再開、工場稼働率の上昇、半導体関連の需要増などが寄与した。下期についてもプラス20.5ポイントとさらに改善が進むと予想されている。
新型コロナの影響をあげる回答が、減少するも約7割あり、引き続き最大の要因となっている。前回調査で影響を与えるとされたマレーシア国内の経済動向、政治・政策、規制変動は、回答数が軒並み減少した。
従業員DIはマイナス36.3ポイントとなり、マイナス15.2ポイントだった前回から更に悪化。下期についてもマイナス33.8ポイントとやや改善が見込まれるも、従業員不足が続くと予想されている。
需給判断DIはプラス20.5ポイントとなり、2期連続のプラスとなった。来期についてもやや下がるものの14.1ポイントのプラスと予想されている。

デジタル資産市場、昨年210億リンギに成長=SC

【クアラルンプール】 マレーシアのデジタル資産市場は、パンデミックの状況下においても成長を続けており、昨年のデジタル資産取引所(DAX)における投資額は210億リンギに達した。
マレーシア証券委員会(SC)の2021年年次報告書によると、デジタル資産の総口座数は、2020年の19万件から2021年には76万件と4倍に増加。2021年末時点でのDAX暗号通貨の投資家の大半(62%)は35歳以下だった。昨年、非代替性トークン(NFT)がアーティストやコレクターの間で世界的に流行し、マレーシア国内でも音楽や絵画などの収集可能なアイテムがNFTとして販売されたという。
一方、今年の国内資本市場については、パンデミックによる不確実性や現在進行中の地政学的状況から引き続き厳しい状況が続くと予想。ただし、海外からの資金流入は続いているとし、2021年後半から株式市場に外国人の関心が戻っていることから、今年も同傾向が持続すると予測した。
企業は昨年、新規株式公開(IPO)や社債発行を通じて1,300億リンギ以上の資金を調達しており、代替金融では、株式投資型クラウドファンディングやP2P融資(金融機関を介さない直接融資)により、零細・中小企業が前年の6.4億リンギに対し149%増の14億リンギを調達した。ベンチャーキャピタル(VC)およびプライベートエクイティ(PE)投資は、前年の3億3,390万リンギから11億リンギまで増加。ファンドマネージャーによる資産運用額は、前年の9,055億リンギから9,511億リンギに増加し、そのうち最大を占めるユニット・トラスト・ファンドの純資産額は、前年の5,195億リンギから5,269億リンギまで増加している。
(マレーシアン・リザーブ、ベルナマ通信、3月29日)

スマートフォンの出荷台数、今年は横ばいに=IDC調査

【スバンジャヤ=マレーシアBIZナビ】  IT・通信・消費者向け技術に関する市場情報・アドバイザリーサービスの米インターナショナル・データ・コーポレーション(IDC)は、マレーシアにおける昨年のスマートフォンの出荷台数は前年比10.6%増加したが、今年は横ばいの1,200万台となるとの見通しを発表した。
同社が四半期ごとに公表している携帯電話市場に関するレポート「モバイル・フォン・トラッカー」によると、昨年はベンダー別の出荷台数で、韓国・サムスン電子と中国・小米科技(シャオミ)社を合わせたシェアはおよそ50%となった。
昨年出荷されたスマートフォンの28%が第5世代移動通信(5G)対応だった。2022年には5G対応のスマートフォンの出荷台数は36%に上昇し、2023年には50%に普及が加速することが予想されている。
しかし、マレーシアでは通信企業による5Gサービスの提供に遅れが出ている。先ごろ、政府は国策会社のデジタル・ナショナル(DNB)が単独で5Gネットワークを所有・運営する1社独占方式(単独卸売制ネットワーク、SWN)を採用することを決定、また政府がDNBの株式を30%、70%を通信事業者が保有することが決まったことから、5Gサービスの普及が促進されることが期待されている。

露のウクライナ侵攻、在馬日系企業72%が事業への影響見込む

【クアラルンプール】 パソナグループ(本社・東京都千代田区)は24日、マレーシアなど10カ国・地域に海外拠点がある日系企業を対象に実施した「ロシアによるウクライナ侵攻の日系企業への影響に関する緊急アンケート」の調査結果を発表。マレーシアでは24.0%が「影響がある」、48.0%が「やや影響がある」と回答し、72%が何らかの影響があると考えていることがわかった。
「影響はない」との回答は8.0%で、調査対象10カ国・地域中2番目に回答率が低かった。また「分からない」との回答は20.0%となった。
同調査は、パソナが、マレーシアの他、アメリカ、フランス、香港、台湾、シンガポール、タイ、ベトナム、インドネシア、インドでオンライン形式で3月11ー16日にかけて日系企業の海外現地法人を対象に実施したもので、699社のから有効回答を得た。
ロシアによるウクライナ侵攻の影響を受ける時期としては、43.2%が「既に影響が出ている」と回答。「1カ月以内に影響が出ると予想される」が22.7%、「3カ月以内に影響出ると予想される」が26.8%、「3カ月以降に影響が出ると予想される」が6.5%となった。影響の原因としては「原材料の高騰」が最も回答数が多く、それに「物流コストの高騰」、「エネルギー価格の高騰」が続いた。影響に対して65.4%は「対策を講じていない」と回答。34.6%は「対策を講じている」と答え、具体的には「情報収集」、「在庫の確保」、「仕入先選定」、「物流網の確保」を実施していると回答した。

2月の航空旅客数は254.3万人、前年同月比7.9倍に

【クアラルンプール=マレーシアBIZ】 空港運営のマレーシア・エアポーツ(MAHB)によると、2022年2月の国内空港における航空旅客数は、前年同月比7.9倍の254.3万人だった。前月の274.4万人からは減少した。
国際線は前年同月比3.8倍の27.6万人で、国内線は9.1倍の226.8万人だった。
クアラルンプール新国際空港(KLIA)は98.0万人で、前年同月比7.5倍。国際線は3.8倍の26.9万人、国内線も11.9倍の71.2万人となった。
KLIAを除く国内空港は8.2倍の156.3万人となった。国際線は3.2倍の7,000人、国内線は8.3倍の155.6万人だった。
今後の見通しについてMAHBは、4月1日から国境が再開されることやワクチン接種率が高まっていることから、国際線を含めた利用者は増加すると予想した。乗客がスムーズに渡航できるように安全策などの準備を進めると表明。一方でロシアによるウクライナへの軍事侵攻により欧州線を中心に運航に影響が出ており、燃料消費量やコストも増加しているとした上で、国際線への影響を注視していくとした。

企業の86%が新型コロナと共存するため準備=E&Y調査

【クアラルンプール】 アーンスト・ヤング・コンサルティング・サービス(EY)によると、86%のマレーシア企業は、「新型コロナウイルス「Covid-19」と共存するために準備を進めている」と答えた。
同社は、昨年10ー12月にかけて大企業および零細・中小企業(MSME)計500社を対象にオンライン形式で、新型コロナ対策について「ビジネスパルス調査」を実施した。
ニューノーマル(新しい常態)に適応するための短期計画として、企業の85%は「従業員の安全性向上と柔軟な働き方の採用、標準的運用手順(SOP)の実施」を行っていると回答。77%は「テクノロジーの導入を行っている」と答えた。
今後の展望として、43%は「今後1ー2年で事業は新型コロナ感染前の水準に回復する」と答え、先行きを楽観視していることがわかった。
行動制限令中には、大企業の48%、MSMEの37%が「テクノロジーの採用やデジタル化によるプラス影響があった」と回答。その一方で、財務(大企業44%、MSME63%)とサプライチェーン(大企業54%、MSME44%)にマイナス影響があったことが明らかになった。
また今後の最優先事項として、74%は「従業員のスキルアップ」、74%が「デジタル化」に注力すると答えた。
(ザ・スター、ザ・サン、3月24日、エッジ、3月23日)