【クアラルンプール】 農産物を手掛けるアジア・ハーベスト・アグロは、ハリラヤ・ アイディルアドハ(ハリラヤ・コルバン、犠牲祭)用として日本産和牛を使用するプロモーションを提案している。
ナジブ・ジャリル社長によるとプレミアム和牛の価格は、50キログラム(kg)当たり2万9,999リンギ。日本のイスラム開発局(Jakim)に承認された食肉処理場で、犠牲祭の1、3番目の休日に処理を行い、ズルヒッジャ(イスラーム暦第12月)の10ー15日までに宮崎県から飛行機で輸送する。その後顧客先に直送する。輸入目標数は5頭。通常の和牛の枝肉相場は、A5クラスの場合50kg当たり最大5万リンギに上るという。
しかし同プロモーションについて、地元ニュースサイト「アストロ・アワニ」によると、犠牲祭における慈善の意図から逸脱しているとして批判を受けている。これに対しアジア・ハーベスト・アグロは、宗教専門家を含むさまざまな関係者と協議した上で同プロモーションを立ち上げたと主張。日本やオーストラリアから和牛を供給してきた実績があり、和牛を犠牲祭に提供するのは今回が初めてでないとした上で、犠牲祭用に和牛以外の牛肉も提供していると述べた。また、犠牲用牛肉の枝肉相場が290ー700リンギであることから、和牛の価格が法外だとの声も挙がっている。
(マレー・メイル、6月30日、アストロ・アワニ、6月29日)