廉価ホテルにも徐々に予約、主にリゾート地

【クアラルンプール】 6月10日付けで発令された復興のための行動制限令(RMCO)によって規制が大幅に緩和されたことから、ようやく廉価ホテルに予約が入り始めた。
予約の大多数がポートディクソン、ゲンティン・ハイランド、キャメロン・ハイランドなどのリゾート地で、クアラルンプール(KL)や小都市ではまた予約が少ないという。
廉価ホテル協会のエミー・スラヤ・フセイン会長によると、まだ予約件数自体は少ないものの顧客からRMCOにおける標準的運用手順(SOP)や料金に関する問い合わせが増えている。野外アクティビティやスイミングプールの再開状況、レストランの食事提供に関する質問も多いという。RMCOでは国内旅行が解禁されたが、ホテルはパックされた食事のみしか提供できないことになっている
国境閉鎖状態が続いているためインバウンドが期待できないことから、政府は観光業界に国内旅行売り込みに注力するよう呼び掛けている。RMCOは8月31日まで。
廉価ホテルに分類されるのは3つ星以下で、宿泊料は1室50—180リンギとなっている。
(フリー・マレーシア・トゥデー、7月3日)

東海岸鉄道線、中央部の路線ルート巡り対立

【ペタリンジャヤ=マレーシアBIZナビ】 東海岸鉄道線(ECRL)の中央部の路線敷式ルートを巡り政府高官の間で対立がが起きている。
ECRLは、ポートクランとコタバルを結ぶ全長648キロメートルの電化新線。ナジブ政権下で発表されたが総工費が膨れ上がったため、その後政権を握った希望同盟(PH)が計画を凍結。建設費がかさむトンネルを減らすためのルート変更などが行われ、当初予定よりコストを削減し、40キロメートル縮小した上で再開が決まった。その際に、当初はパハン州のメンタカブからネグリ・センビラン州のジェレブおよびクアラ・クラワン間のルートに関して北側を通るゴンバク、ベントンを通るルートの予定だったが、バンギ、カジャン、メンタカブを通る南側ルートに変更された。しかし政権が再び交代したことで2つの案を巡り対立が起きている
ウィー・カション運輸相は、テレビのインタビューでパハン州のワン・ロスディ・ワン・イスマイル州首相から当初予定のゴンバクとベントンを通る北側ルートにすべきと提案があったと表明。またムヒディン・ヤシン首相からも北もしくは南ルートどちらにするのか決めるように求められているが、まだ決定していないと述べた。
ECRLの推進母体、マレーシア・レール・リンク(MRL)も、当初の路線に戻すよう提案があることを認めている。

スマートドライブ、本格的にマレーシア事業を開始

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 モビリティデータを活用したサービスプロバイダ、スマートドライブ(本社・東京都千代田区)は6日、マレーシアに設立した現地法人が6月から本格的な事業展開・サービスを開始したと発表した。
マレーシア法人は昨年11月にセランゴール州に開設。新型コロナウイルス「Covid-19」型による休止期間を経て、日系企業やマレーシア政府と連携し現地の事情やニーズを見極めながら事業の拡大を図っている。すでに安全運転することでポイントが付与されクーポンと交換できるサービス「スマートドライブ・カーズ」導入を進める企業が出ているという。
「スマートドライブ・カーズ」は車での通勤時などに「混雑していないルートを通るとポイント付与」や「安全運転でクーポンを付与」を行うことで、楽しみながら運転時の安全意識を向上させ、交通量の分散や事故の削減などに寄与することを目指したサービス
スマートドライブはこのほか「スマートドライブ・フリート」、「スマートドライブ・ファミリーズ」、「スマートドライブ・マガジン」などのサービスを手掛けている。

野党・希望同盟、アンワル氏の首相候補擁立方針を確認

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 野党側の統一次期首相候補の人選を巡って混乱が続いている野党連合・希望同盟(PH)は6日、PHリーダーであるアンワル・イブラヒム人民正義党(PKR)党首を推すという先の決定を維持するとの声明を発表した。
PHは同日、声明に先立って構成党トップによる最高評議会議を開催。アンワル氏を首相候補に推すことを再度確認した上で、友党であるサバ遺産党(ワリサン)のシャフィー・アプダル党首を含めたすべての共闘先との対話における全権をアンワル氏に委ねることも決定した。
PKRはアンワル氏の首相候補擁立について譲らない構えを崩しておらず、PH最高評議会はアンワル氏を立てることでひとまず野党連合分裂という最悪の事態を避けることを優先したとみられる。マハティール氏に対する警戒感はあるもののアンワル氏も友党との話し合いを継続する考えを示しており、噂される総選挙に向けて野党間の結束を図りたい考えだ。
野党側の首相候補に関しては、アンワル氏擁立案に対して同氏を嫌うマハティール・モハマド前首相が難色を示しており、当初マハティール氏は自身を首相、アンワル氏を副首相とする案をPH側に打診。それに対するPKRの反対が強いとみてとると、シャフィー氏を首相候補にたてる代案を提案していた。マハティール氏に不信感をもつPKRはこれらのマハティール氏の提案をことごとく却下。野党間の統一候補擁立交渉が暗礁に乗り上げていた。

新型コロナ感染者は新たに5人、うち2人が国内感染

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は6日、新型コロナウイルス「Covid-19」の感染者数が前日から5人増えて8,668人になったと発表した。
新規感染者のうち3人は海外で感染した帰国者、2人は国内感染者だった。また新たに11人が退院し回復者数は8,476人に増加した。死者数は23日連続でゼロだった。

 保健省のノール・ヒシャム事務次官は5日、セランゴール州ゴンバックとクアラルンプール(KL)のチェラスの2つのクラスタが消滅したと明らかにした。

  ゴンバックのクラスタでは、5月18日に確認された住宅地の感染源からこれまでに200人を検査し、5つの陽性例を検出した。チェラスのクラスタは6月1日、アパートの住人から発生し144人(うち3人が外国人)を検査。これにより8人の感染者を確認した。

  両クラスタはイスラム教の学校に通う学生を対象としたスクリーニング検査から検出されており、ノール事務次官は、ターゲットを絞った検査が効果的であるとの見解を示した。これまでに国内で56つのクラスタが消滅した。