【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 損害保険ジャパンが出資するベルジャヤ・ソンポは14日、新型コロナウイルスの影響を受けた保険契約者の財政負担を軽減するために、保険金の一部を前払いする制度を導入すると発表した。
法人向けのイニシアチブで、不動産関連で火災や機械や設備の故障などに伴う損失に関して1万リンギ以上の保険金を請求する場合、企業は20%の暫定保険料を前払いで受け取ることができる。5万リンギ未満は3営業日以内、5万リンギ以上は5営業日内に支払われるという。
ベルジャヤ・ソンポは、第3四半期にマレーシア経済はコロナウイルス流行からの回復基調に入るとし、コロナウイルスの影響で企業がキャッシュフローなどの問題に直面していることを考慮して同イニシアチブを導入することを決めたと説明。暫定保険料を受け取ることができるようにすることで、保険加入企業はより迅速に業務を再開して、損失を取り戻すことができると考えていると述べた。
ベルジャヤ・ソンポによると、2019年の正味発生保険率(NCIR)は58.1%で、前年から横ばいとなった。火災保険の請求率は、前年から1%縮小した。しかし、建設工事保険やエンジニアリングに関する保険金請求率は昨年の64.3%から129.7%に上昇した。