【シャアラム=マレーシアBIZナビ】 9日付けで条件付き行動制限令(CMCO)が施行されると発表されていたセランゴール州クラン地区について、イスマイル・サブリ・ヤアコブ上級相(兼国防相)は8日、クラン川北岸にあるカパール準地区は適用範囲に含めないと発表した。

 連邦政府傘下の国家安全委員会(NSC)会議がオンラインで行なわれ、セランゴール州保健局長が同州内の新型コロナウイルス「Covid-19」感染状況と対策について説明。サブリ大臣によると、この中でアミルディン・シャリ州首相と保健省よりカパール準地区を含めないよう提案があった。南岸の適用範囲の詳細については後にセランゴール州が発表する予定だが、状況しだいで変更される可能性があるという。

クランの対象地区は、サバ州サンダカン、パパル、トゥアランと共に14日間にわたってCMCOに指定され、必需品の配送を除いて他の地区との往来が禁止される。

アズミン・アリ上級相(兼通産相)は、標準的運用手順(SOP)を遵守することを条件にCMCO指定地区内でのすべての経済活動はこれまで通り認めると発表した。NSC会議で経済的影響を考慮して活動を容認することを決定したという。

セランゴール州のアミルディン・シャリ首相は、関係するすべての連邦政府省庁に全面的に協力すると言明。情報の一本化のためにNSCが近く発表する実施詳細に準じると述べた。同州政府は、対象を絞った新型コロナのスクリーニングを実施する。

■セランゴール州内のモール2カ所で感染確認■

セランゴール州では8日、多くの日本人が利用するペタリンジャヤの「ワン・ウタマ」ショッピングセンター新館に入居する百貨店、パークソン・マレーシアで地階の化粧品売場のスタッフが感染していることが判明。「ワン・ウタマ」では先ごろパソコンショップ「マックシティ」から感染者を出している。

同日は「セティア・シティモール」でも「フィットネス・ファースト」の会員から感染者が出たことが分かった。