キャセイドラゴン航空、KLからの全フライトを運休

【クアラルンプール】 香港のキャセイドラゴン航空(國泰港龍航空)は、KA734便(クアラルンプール(KL)発ー香港着)の乗客5人が新型コロナウイルス「Covid-19」に感染していたことを受け、KLからの全フライトを10月3日まで運休することを決定した。香港の英字紙「サウス・チャイナ・モーニング・ポスト」が報じた。
感染していた乗客は、KLでKA734便に搭乗する前に格安航空会社のエア・インディア・エクスプレスを利用していた。エア・インディア・エクスプレスは8月に12人の感染者を搭乗させ香港に入国したことから、2週間の入国禁止措置の対象となっていた。また同社の地上スタッフ2人が感染していたことから、9月18日から15日間の入国禁止措置が再び発令されたが、これに関しては発令から24時間後に解除されていた。インドで感染した香港への入国者は、KL、ドーハ、シンガポールを経由していたという。
KL便運休の影響を受ける乗客には、チケットの払い戻しまたはフライト変更を受け付けている。
(フリー・マレーシア・トゥデー、サウス・チャイナ・モーニング・ポスト、9月20日)

ビンタイキンデン、米社とコロナワクチンのライセンス契約

【クアラルンプール】 ビンタイ・キンデン・コープは21日、米国のジェネレックス・バイオテクノロジー・コープとの間でマレーシアにおける新型コロナウイルス「Covid-19」ワクチンの販売に関するライセンス契約を締結したと発表した。

ブルサ・マレーシア(マレーシア証券取引所)に宛てた声明によると、ビンタイ・キンデンとジェネレックス、及びその子会社のニュージェネレックス・インムノ・オンコロジーの3社は基本合意書(HOA)に署名。ビンタイ・キンデンは、ワクチンの研究情報の商品化及び開発に関し、マレーシア国内における独占的ライセンスを取得する。各社はデューディリジェンスを開始し、2週間以内にライセンス契約の条件を確定する。

3社は今年8月に了解覚書(MOU)を取り交していた。

(エッジ、9月21日)

エアアジアジャパンの運休、フェルナンデスCEOが否定

【ペタリンジャヤ】 エアアジア・ジャパンが10月1日から24日までの全路線全便を運休すると報道されたことについて、エアアジア・グループのトニー・フェルナンデス最高経営責任者(CEO)は否定し、噂であると明らかにした。
その噂がどこからきたのかわからないが、現時点で何も計画していないと明らかにした。また日本事業から撤退するという噂に関しても、将来は何が起きるかわからないが、現時点では撤退しないと明言。その上で同社は引き続き東南アジア諸国連合(ASEAN)に集中するとした。
国内事業について、トニーCEOは急速に回復できるとして事業成長に関しては楽観視していると言明。国内市場のロードファクター(座席利用率)は70%となっていると明らかにした。
トニーCEOは、解雇に関しては、現時点では何も言えないとし、もしするとしたら最終的な手段であると述べた。
(ベルナマ通信、9月18日)

サバ州選挙に勝利すれば総選挙前倒し実施=ムヒディン首相

【コタ・ベルド=マレーシアBIZナビ】 26日に投開票が行なわれるサバ州議会選挙の応援のため18日に同州を訪問したムヒディン・ヤシン首相は、自身が結成した同州野党連合・サバ国民連合(GRS)が勝利した場合に総選挙を前倒しで行ないたいとの考えを示した。

 ムヒディン氏はサバ州議会選について「国全体の将来的な政局を占う上で重要」とした上で、「次期総選挙の実施次期はまだ決まっていないが、サバ州議会選で勝利した場合には速やかに総選挙を行なわなければならない」と言明。「重要なのは州議会選において国民連盟(PN)が支持を得られるかどうかであり、私が首相職を続投することを望んでいるか知るためのシグナルになる」と述べた。
その上でムヒディン氏は連邦政府と州政府が同じ政治連合であるべきだとし、「希望同盟(PH)は消滅した。従ってサバ遺産党(ワリサン)には投票しないで欲しい」と呼び掛けた。
同州議会選挙は、与党ワリサンを率いるシャフィー・アプダル首相が議会解散を決めたことを受けて実施される。政権維持を目指すワリサンには、友党であるPHや統一ムルト・カダザン組織(UPKO)が支援。対する野党は、国民戦線(BN)とPNの連合が政権奪回を目指す。

新型コロナ感染者が新たに57人、うち51人は国内感染

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は21日、新型コロナウイルス「Covid-19」の感染者数が前日から57人増えて1万276人になったと発表した。
新規感染者のうち51人が国内感染者で、サバ州(49人)、ケダ州(1人)、セランゴール州(1人)でそれぞれ確認された。うち14人がサバ州クナクの「プラウ・クラスター」、12人が同州センポルナの「セラマット・クラスター」に関連していた。残り6人は英国、インドネシア、パキスタン、ザンビアで感染した帰国者だった。新たに40人が退院し治癒者数は9,395人に増加した。死者数はゼロで130人を維持した。
保健省のノール・ヒシャム事務次官は20日、新たに2つのクラスターが発生したと明らかにした。一つ目はサバ州センポルナで発生した「バカウ・クラスター」。クラスター内の感染者数は3人(外国人2人とマレーシア人1人)で、うち1人(フィリピン人女性)が亡くなった。国内で129人目の死亡者となった。
もう一つのクラスターはペナン州のマレーシア人2人が関連する「アラ・クラスター」で、一人目の感染者は44際の男性。サバ州サンダカンに入州した際に受けたスクリーニング検査で陽性と診断された。その後男性の姪も感染していたことが分かった。

中小企業デジタル成熟度調査、馬はアジア太平洋で11位

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 シスコ・システムズが実施した2020年アジア太平洋地域中小企業デジタル成熟度調査によると、マレーシアは14カ国・地域で11位にとどまった。
同調査は▽デジタル戦略及び組織▽デジタルプロセス及びガバナンス▽デジタル人材及びスキル▽デジタルテクノロジー——の4つの要素で比較したもので、アジア太平洋14市場の中小企業1,424社から回答を得た。トップはシンガポール、2位は日本で、3位以下は▽ニュージーランド▽豪州▽中国本土▽韓国▽台湾▽香港▽インド▽タイ——と続いた。
マレーシアのテクノロジー投資の優先事項については「ITハードウェアのアップグレード」が18%ともっとも高く、「ITソフトウェアのアップグレード」(14%)、「セキュリティ」(11%)がこれに続いた。多くの国・地域で優先順位が高かった「クラウド」は優先順位が低かった。
デジタル化の課題についてはマレーシアでは「人材不足」が21%で最も高く、他国と同様な傾向が窺える結果となった。2位以下は「コミットメントの不足」(16%)、「DXロードマップの欠如」(12%)が続いた。
またデジタル化の優先事項については「市場の成長と拡大」が20%と最も高く、これに「カスタマーエクスペリエンスの向上&改善」(17%)、「運用またはサービスの提供の改善」(16%)が続いた。

マラッカ動物園に建設の「ダイナソーワールド」、11月完成

【マラッカ】 マラッカ動物園の敷地内に建設中の「ダイナソー・ワールド」が、11月に完成する。多種多様な巨大爬虫類型ロボットによるアトラクションが展開される予定だ。
ハン・トゥア・ジャヤ地区議会(MPHTJ)のシャダン・オスマン会長によると「ダイナソー・ワールド」の施設面積は、東南アジア最大規模の1.62ヘクタール。恐竜や動物の観察が行える他、動物の情報や特徴を学ぶことができる学習センターや撮影スポットを楽しむことができる。開発は民間企業との協働で行われている。
またマラッカ動物園では別の計画も進行しており、3頭のオランウータンを「ブキメラー・レイクタウン・リゾート」と「A’Famosaサファリ・ワンダーランド」から賃借し11月から展示する予定。2021年11月にはさまざまな国の多種多様な鳥を展示する国際的なバードショーを開催する。
(マレーシアン・リザーブ、9月17日)

マレーシア航空、年末までに運航能力を50%に引き上げ

【クアラルンプール】 マレーシア航空(MAS)は17日、2020年末までに1日あたりの運航能力を50%に引き上げ、150便を運航すると明らかにした。
アハマド・ルクマン・モハマド・アズミ最高執行責任者(COO)は、運航能力を段階的に増加するには、国内の新型コロナウイルス「Covid-19」感染の拡大状況に依存するため非常に慎重であるとした上で、年内までに新型コロナ流行前の運航便数(1日あたり約300便)の半数を運行すると言明。またほとんどの国で旅行制限と国境閉鎖が解除されれば、2021年半ばまでに運航能力を70%近く回復できるとの見方を示した。定期的に修理やメンテナンス、航空機の消毒を行っており、市場が回復した時の運航準備ができていることを保証すると表明。相互に行き来を認める国際的なエリアを設定する「トラベル・バブル」を促進するため政府と緊密に協力すると述べた。
今後の見通しについては、国内需要に対して強気であると言明。行動制限令(MCO)の解除後、座席利用率がほぼ500%急増し、飛行能力を徐々に増加できたとした。また貨物部門における需要が急増したことで、力強い業績を上げたと強調した。
アハマド・ルクマンCOOによるとMASは現在、英国、豪州、バンコク、シンガポールへの国際便を1週間あたり3便運航している。国内線はクアラルンプール(KL)ークチン、コタキナバル、ペナン便を1日最大35便を運航してる。同社が保有する旅客機は▽「ボーイング737」(47機)▽「エアバスA330」(21機)▽「エアバスA380」(6機)▽「エアバスA350」(6機)ーーの合計80機で、うち40%が地上待機している状況だという。
国際航空運送協会(IATA)の最新レポートによると世界の旅客輸送の動向は、2024年まで新型コロナ流行前のレベルに戻らないとされている。IATAのアレクサンドル・デ・ジュニアック事務局長兼最高責任者(CEO)は、世界経済の10%は旅行・観光セクターによるものであると主張した上で、政府による経済再開への取り組みが重要だとの見方を示した。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、9月17日)

日本&マレーシア、第2次二国間通貨スワップ取り決め締結

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 日本財務省は18日、財務大臣の代理人である日本銀行とマレーシア中央銀行バンク・ネガラが同日、第2次二国間通貨スワップ取り決め(BSA)を締結したことを明らかにした。

 同取り決めにより、日本とマレーシアの金融当局は、それぞれの自国通貨(日本円、マレーシア・リンギ)を米ドルに交換することが可能となる。交換上限額は30億米ドル。
日本財務省は声明の中で、今回の協定締結が日・マ両国の金融協力の継続を反映し、金融市場の安定の確保に貢献すると強調。日・マ当局が拡大する両国間の経済・貿易関係を一層発展させることを期待すると述べた。
日・マ両国は今年5月、二国間通貨スワップ取り決めで基本合意していた。

新型コロナ感染者が新たに95人、うち90人はサバ州で感染

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は18日、新型コロナウイルス「Covid-19」の感染者数が前日から95人増えて1万147人になったと発表した。

新規感染者のうち91人が国内感染者で、サバ州(90人)とネグリ・センビラン州(1人)で確認された。残り4人は中国とインドネシアで感染した帰国者だった。新たに14人が退院し治癒者数は9,264人に増加した。死者数は1人増えて129人となった。

保健省のノール・ヒシャム事務次官は17日、サバ州センポルナで新たなクラスター「セラマット・クラスター」が発生したと明らかにした。一人目の感染者は32歳のマレーシア人女性で、出産に向けた入院の前に受けたスクリーニング検査で陽性だと診断された。その後、同感染者に接触した医療関係者も感染していたことが分かった。この2人との接触・関係者116人が検査を受け、検査結果を待っている。周辺地域では消毒作業が実施され、感染原因の調査が行われている。