新型コロナ感染者は新たに563人、291人がサバ州で感染

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は12日、新型コロナウイルス「Covid-19」の感染者数が前日から563人(うち1人が海外で感染した帰国者)増えて、1万6,220人になったと発表した。
州別の感染者数は▽サバ州(291人)▽ペナン島(141人)▽セランゴール州(69人)▽クアラルンプール(KL、28人)▽ネグリ・センビラン州(12人)▽ケダ州(10人)▽ペラ州(4人)▽ジョホール州(2人)▽ラブアン(2人)▽プトラジャヤ(2)▽マラッカ州(1人)▽サラワク州(1人)ーーとなった。新たに109人が退院し治癒者数は1万1,022人に増加した。死者数は2人増えて159人になった。
保健省のノール・ヒシャム事務次官は11日、同日時点の実効再生産数(RT)が1.3(1人の感染者から1.3人に感染する可能性を示す)となり、感染第3波発生時に記録した2.3から大幅に減少したと言明。31日までにRTを0.3に減少させ、感染曲線の平坦化を図ると述べた。RT1.3を維持した場合、31日まで新規感染者数はゆっくりと増加するとの見方を示した。
また新型コロナの検査件数については、1,000人あたりの実施数が51.96件で陽性率が0.8%に止まるとし、韓国(検査件数は同46.41件、陽性率が1%)とほぼ同一であると述べた。検査件数が最も多い国は豪州とニュージーランドで、検査件数はそれぞれ同309.61件と同205.7件、陽性率はそれぞれ0.3%と0.2%だという。
ノール事務次官によると11日時点で新たなクラスターが5つ発生した。クラスター内の感染者数はそれぞれ▽「カシ・クラスター」が34人(サバ州)▽「スラト・クラスター」が25人(同)▽「スンガイ・ウェイ・クラスター」が18人(セランゴール州)▽「カザナ・クラスター」が14人(サバ州)▽「バハ・バンドル・クラスター」が3人(ラブアン)ーーとなった。これで国内のアクティブクラスターは59つに上った。

首都圏に条件付き行動制限令を発令、14日より2週間

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 イスマイル・サブリ・ヤアコブ上級相(兼国防相)は12日、セランゴール州、クアラルンプール(KL)、プトラジャヤを14日午前零時より条件付き行動制限令(CMCO)対象エリアに指定すると発表した。期間は今月27日まで。
期間中は地区を跨がる移動は原則禁止される。経済活動については通常通り認められる。このため地区を跨いで通勤する被雇用者は雇用主より発行された証明書を提示する必要がある。また必需品の購入のために外出する場合は、2人までとする。

首都圏クランバレーとプトラジャヤのすべての学校、幼稚園、公園、宗教施設は、14日付けで閉鎖される。スポーツ活動、社会・文化活動、結婚披露宴は禁止。国家安全委員会(NSC)は近く、詳細な標準的運用手順(SOP)を発表する。

新型コロナウイルス「Covid-19」感染者増加でセランゴール州クラン地区南部がCMCOに指定されたが、隣接するペタリン地区、またそれに隣接するKLでも感染者が増加しており、住民の間で懸念の声が高まっていた。

テナントの店員から二人の感染者を出したペタリンジャヤの「ワン・ウタマ」ショッピングセンターは11日より1週間閉鎖となり、従業員やテナントの店員向けにスクリーニングを実施した。14、15日には地区保健局がスクリーニングを実施する予定だ。

従業員宿舎でクラスターが起きている「トロピカナ・ゴルフクラブ&カントリー・リゾート」は、12日付けで2週間の強化行動制限令(EMCO)エリアに指定された。感染者数は12日までに23人に上っている。

11日はペタリンジャヤと隣接するKLでも「バングサ・ショッピング・センター」でテナント従業員1人から感染者が出た。「ミッドバレー・メガモール」と「ザ・ガーデンズ」でも同日、テナント従業員から感染者が出たため、3店舗が閉鎖された。

リンギ含むアジア通貨は値上がり、UOB予想

【クアラルンプール】  米ドルの全般的な弱さと中国経済の回復を背景に、リンギを含めアジア通貨はこの先6ー12カ月間、値上がりするとシンガポール系大華銀行(UOB)のジュリア・ゴー上級エコノミストは予想している。
新型インフルエンザ禍が原因の先行き不透明、米中の緊張も相場要因だ。来年6月までにリンギは1米ドルに対し4.05リンギまで上昇するという。
外国人投資家の有価証券投資もリンギ上昇予想の根拠だ。9月の外国人投資家による株式投資は売り越し、債券は買い越しで、合算では買い越しとなり、5カ月連続の買い越しとなった。
第3四半期は、債券が106億リンギの買い越し、株式が60億リンギの売り越しで、有価証券全体では46億リンギの買い越しだった。第2四半期は24億リンギの買い越し。
しかし2月と3月が大幅な売り越しだったため、1ー9月では175億リンギの売り越しだ。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、10月9日)

エアアジア、買物&食事で使えるスーパーアプリを発表

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 格安航空会社大手のエアアジアは8日、フライト・宿泊・買い物・食事など複数のサービスを1つに集めた、東南アジア諸国連合(ASEAN)におけるスーパーアプリを立ち上げたと発表。スーパーアプリを通して▽旅行▽電子商取引(Eコマース、EC)▽金融技術(フィンテック)ーーの3カテゴリーの下、15種類以上の製品とサービスを提供する。
またスーパーアプリの立ち上げに合わせてエアアジアは、10月12ー18日間においてスーパーセールを開催すると明らかにした。航空券&ホテルのセット予約プラットフォーム「スナップ(SNAP)」やエアアジアショップで最大90%割引、国内線の50%割引や国際線の10%割引などが適用される。
ウェブサイト「エアアジア・ドットコム」のカレン・チャン最高責任者(CEO)は、スーパーアプリではエアアジアのポイント制度「BIGポイント」を使ってシームレスなサービスを利用できると言明。新型コロナウイルス「Covid-19」の大流行下における顧客のニーズに柔軟性に対応するため同社では、乗り放題パス「エアアジア・アンリミテッド・パス」や「SNAP」などを導入してきたと述べた。

ビジネス訪問者の渡航支援センター、MIDAが運用開始

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 マレーシア投資開発庁(MIDA)は8日、外国からのビジネス訪問者のマレーシア渡航を支援するためにワン・ストップ・センター(OSC)を設立。10月2日より運用を開始したと明らかにした。
OSCは交易や投資目的でマレーシアに入国する資格のあるビジネス訪問者の申請を評価および承認を行なう機関で、出入国管理局、保健省、通産省の代表が加わりMIDAが運営する。
企業幹部や不可欠な要員が円滑にマレーシアに渡航し業務を行なうことを可能にするためのもので、入国前のビジネス訪問者の合法性と健康状態を確保する。
ビジネス旅行者は標準的運用手順(SOP)及び隔離などのその他の必要条件を遵守している証拠を提示する必要がある。希望者はMyEntryウェブサイト(https://myentry.myxpats.com.my)を通じて申請する。これまでに同OCSに221件の申請があり、うち207件について承認したという。
MIDAによると、今年2020年1—6月の製造、サービス、一次産業における投資額(認可ベース)は648億リンギに達し、うち外国直接投資(FDI)は30.2%に当たる195億リンギを占めた。

CMCO指定のクラン南部住民、雇用証明にて出入可能に

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 セランゴール州警察のノール・アザム・ジャマルディン本部長は、条件付き行動制限令(CMCO)に指定された同州クラン地区南部の住民に対し、業務のために出入りする必要がある場合には雇用者が出した証明書があれば警察の許可証は不要になると明らかにした。

雇用者の証明書や雇用パスが無い場合は、クラン南署、クラン北署、シャアラム警察本部のフェイスブックもしくは道路封鎖を行なっている検問所で通行証の申請フォームを入手することができる。道路封鎖はバユ・ペルダナ、スリ・アンダラス、ブキッ・ティンギで行なっている。

CMCOと他の地域の往来は原則、必需品配送目的にのみ限定されている。ウィー・カション運輸相は労働者輸送用車両を含め商用車については標準的運用手順(SOP)の遵守を条件に通常通り通行を許可すると述べている。

クラン地区南部では9日午前零時からCMCOが発令され、北部のカパール準地区を除いた地域が22日まで14日間、外部との往来が禁止された。CMCO指定区域に入ったのはバンダル・クラン(クラン中心街)など36のエリア。

■サバ州7エリアでロックダウン■

イスマイル・サブリ・ヤアコブ上級相(兼国防相)は9日、すでに一部地域対象の強化行動制限令 (TEMCO)に指定されているサバ州クナック及びセンポルナにある合計7つのエリアを強化行動制限令(EMCO)に指定すると発表した。実施は10月11日付けで、期間は24日まで。

このほかケダ州ポコック・セナ刑務所一帯も11日付けでEMCOに指定される。すでにEMCOに指定されているサバ州タワウ刑務所は25日までEMCO指定が延長される。

新型コロナ感染者は新たに354人、274人がサバ州で感染

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は9日、新型コロナウイルス「Covid-19」の感染者数が前日から354人(うち2人が海外で感染した帰国者)増えて、1万人4,722になったと発表した。
州別の感染者数は▽サバ州(274人)▽セランゴール州(24人)▽クアラルンプール(KL、10人)▽ケダ州(10人)▽サラワク州(10人)▽ペナン島(8人)▽ジョホール州(5人)▽トレンガヌ州(5人)▽ネグリ・センビラン州(4人)▽プトラジャヤ(2人)▽ペラ州(1人)▽ラブアン(1人)ーーとなった。新たに188人が退院し治癒者数は1万707人に増加した。死者数は6人増えて152人になった。
保健省のノール・ヒシャム事務次官は8日、マレーシア国内で新型コロナの感染第3波が発生していると言明。公衆衛生当局が感染封じ込めに向けあらゆる手段を尽くしているとした上で、マレーシア国民に対し可能な限り「ステイホーム」を実施するよう呼び掛けた。1月下旬ー2月上旬に発生した感染第1波(累計感染者数は22人)は封じ込めに成功し、1週間以上新規感染者ゼロを維持したが、その後2月27日から感染第2波が発生し行動制限令(MCO)が発令された。
ノール事務次官によると8日時点で新たなクラスターが5つ発生した。クラスター内の感染者数はそれぞれ▽「トゥジュフ・セランカイ・クラスター」が23人(サバ州)▽「タナメラ・クラスター」が9人(同)▽「バハ・バンガト・クラスター」が9人(ラブアン)▽「ジャラン・パンタイ・クラスター」が8人(KL)▽「バハ・アーナブ・クラスター」が4人(サラワク州)ーーとなった。「バハ・バンガト・クラスター」と「バハ・アーナブ・クラスター」は、サバ州からの入州者が関連する。

薬局チェーン「ガーディアン」、新コンセプトストア開設

【クアラルンプール】 ガーディアン・ヘルス・アンド・ビューティー(ガーディアン・マレーシア)は、薬局チェーン「ガーディアン」の設立53周年を記念して、新しいコンセプトストアを立ち上げたと発表。クアラルンプール(KL)のショッピングモール「スリアKLCC」にある店舗を新コンセプトストアに改装した。
新コンセプトストアについてガーディアン・マレーシアのソレン・ローリデセン最高経営責任者(CEO)は、顧客の期待を超えて進化し続けるという同社の目標を反映したものだとし、顧客からのフィードバックに基づいてイメージチェンジを行ったと言明。市内のドラッグストアにおいてナンバーワン店舗としての地位を強化するとした。
またガーディアン・マレーシアは、10月16日ー11月15日間においてショートムービープラットフォームアプリ「ティックトック」上で誰もが参加できる「アニバーサリー・セレブレーション・チャレンジ」や、53リンギ以上の買い物をした顧客に153リンギ相当のアニバーサリーギフトボックスをプレゼントする企画(一部の店舗のみ)を開催すると明らかにした。
(ベルナマ通信、10月7日)

経営危機のマレーシア航空、「公的支援はしない」財務相

【クアラルンプール】 新型コロナウイルス「Covid-19」で過去最悪の経営危機に陥っているマレーシア航空(MAB)について、テンク・ザフルル財務相は公的資金を注入する考えはないと言明。あくまで親会社である政府系投資会社カザナ・ナショナルに任せる意向を示した。
ビジネスラジオ局BFMのインタビューに対しザフルル財務相は、MABの親会社であるMABグループ(MAG)の経営問題について「カザナが解決しなければならない問題であると一貫して言ってきた」と言明。財務省による債務保証などの他のオプションについても、省として保証を行なう考えのないことを明らかにした。
カザナは行動制限令(MCO)が発令された直後の4月にMABを支援し続けるとした上で、具体的な額は明らかにしなかったものの多額の資金を必要としていると述べていた。ただ先のロイター通信によると、債権者との交渉が不調に終わった場合にカナザはMAGへの資金提供を停止する方針であり、そうなればMAGが清算プロセスに入ることになるという。
MAGのブー・フイイー最高財務責任者(CFO)は、破産リスクは他の航空会社と変わらないと懸念を表明。従業員1万3,000人に月間5日間の無給休暇を最低3カ月、もしくは4月から1—3カ月の無給休暇のオプションを提示。経営陣も報酬をカットした。
(マレー・メイル、10月8日)

外国人と国民の出入国申請、8日から入管のホームページで

【プトラジャヤ】 出入国管理局はマレーシア人、外国人の出入国の許可申請方法を8日から変更すると発表した。これまでは電子メールで受け付けていたが、申請が殺到し、なかなか処理されないことに対する苦情が寄せられたためだ。カイルル・ダウド事務局長が7日発表した。
回復のための行動制限令(RMCO)期間中の12月31日まで、入管ホームページの「マイトラベルパス」で申請を受け付ける。処理に要する日数は約5営業日。
申請できる人は、相互グリーンレーンの対象者、マレーシアがシンガポールと交わした定期的通勤取り決めの対象者、マレーシア人・永住者・長期在留査証所持者の配偶者か扶養家族、外国人家政婦、出張など短期就労目的の者、再入国を希望する長期在留者、マレーシア・マイ・セカンド・ホームの資格を持つ者。
事前申請なしの出入国が認められているマレーシア人、外国人は「マイトラベルパス」での申請は不要。
(ベルナマ通信、10月7日)