マレーシアはパンデミック抑制能力が高い、財務相報告

【クアラルンプール】テンク・ザフルル財務相は省庁間調整・実行部門(Laksana)の第35回報告で、マレーシアは新型コロナウイルスの感染拡大を抑制できれば、経済は急速に回復するとの認識を示した。
マレーシアは今年、感染拡大を抑制、緩和する余地が最もある3カ国に含まれる、との国際コンサルタント会社の分析を根拠とする発言だ。
ザフルル財務相は、マレーシアが投資・ビジネス先として途上国のうち5番目にランクされたとの海外メディアの報道も引用した。順位は中国、インド、インドネシア、フィリピンより上だった。
マレーシアは、優れたインフラと人材、多様性、デジタル化の用意があり、国際ビジネス界にとり引き続き魅力を持っている、との海外コンサルティング会社の報告もザフルル氏は引用した。
(ベルナマ通信、1月6日)

格安航空エアアジア、インド法人の株式33%を売却

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 格安航空エアアジア・グループは5日、エアアジア・インベストメントを通して、エアアジア・インディアの株式32.67%をタタ・サンズに3,766万米ドル(1億5,139万リンギ)で売却し、保有比率が50%から16.33%に低下したと明らかにした。
同社は昨年12月31日に、エアアジア・インディアの株式を売却する意向を発表していた。
エアアジア・グループのボ・リンガム会長によると、現金支出を減らすためにグループのイニシアチブに沿ったもの。東南アジア諸国連合(ASEAN)のコア市場であるマレーシアやタイ、インドネシア、フィリピン事業に割り当てて、カンボジアやミャンマー、ベトナムにおいても事業拡張を行う計画だ。
エアアジア・インディアは、エアバス「A320」型機30台を所有し、インドの19都市で運航を行なっている。
(マレーシアン・リザーブ、1月6日)

新型コロナの感染者数、過去最多の3027人に

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は7日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数が前日から3027人増加したと発表した。アクティブ感染者数は2万5,221人で、累計感染者数は12万8,465人となった。

州・地域別の感染者数はジョホール州が最も多く1,103人だった。それに▽セランゴール州(706人)▽サバ州(493人)▽クアラルンプール(KL、316人)▽ペナン島(111人)▽クランタン州(66人)▽ネグリ・センビラン州(63人)▽ペラ州(59人)▽ケダ州(30人)▽パハン州(25人)▽プトラジャヤ(17人)▽サラワク州(14人)▽マラッカ州(11人)▽トレンガヌ州(10人)▽ラブアン(3人)ーーが続いた。ペルリス州のみゼロだった。新たに2,145人が退院し、累計治癒者は10万2,723人となった。死者数は8人増えて、累計で521人となった。

保健省のノール・ヒシャム事務次官は6日、1日あたりで最も多い13つのクラスターを確認し、これまでに確認したクラスターは累計で561となったと明らかにした。

セランゴール州で実施した職場の集団検査で発生確認した「ダタラン・ウタス」クラスターで66人、スーパーマーケット「カサ・ペルマイ」クラスターで109人の陽性を確認。サランゴール州とペラ州、KLをまたいで発生した「メダン・ジャサ」クラスターで64人、ネグリ・センビラン州とセランゴール州をまたいで発生した「タシク・ウタマ」クラスターでは49人、ジョホール州の工場「フィルマ」クラスターでは45人、工場「ペルシアラン・テクノロジ」クラスターでは25人、職場「ベルセパドゥ」クラスターでは21人、「ジャラン・パドゥ」クラスターでは17人に陽性反応が出た。サバ州の「カンポン・ピタス」クラスターでは72人、KLの職場「イカン・エマス」クラスターで35人、「カユー」クラスターでは11人、レストラン「ジャラン・プテー」では18人の陽性を確認。マラッカ州「アナク・アイル」クラスターで14人に陽性反応が出た。

新たに3のクラスターが収束し、現在感染者を出しているクラスターは252となった。

新型コロナの軽症者、自宅やホテルでの療養を検討=保健省

【プトラジャヤ】 保健省のノール・ヒシャム事務次官は、新型コロナウイルス「Covid-19」の感染者を収容する「低リスク患者検疫および治療センター(PKRC)」はほぼ満員であると明らかにした。そのため無症状もしくは症状が軽度な感染者については、自宅隔離もしくは、患者の金銭的余裕がある場合はホテルでの療養を行うために検討しているとした。
マレーシアに入国する外国人旅行者を隔離する検疫センターへの患者の収容についても検討しており、PKRCは、職場などで隔離が難しい外国人労働者を収容する予定だという。
一方で病院や検疫センターに対して患者から苦情が寄せられていることについて、ノール・ヒシャム事務次官は、患者数の増加に伴いケアの質が低下することは避けられないと説明。保健省は多くの患者を管理しているが、非常に困難な状況になってきていると明らかにした。そのため、国家災害管理局(Nadma)や国家安全保障委員会(MKN)と連携していると言明。重症患者も増えてきており、患者を管理するために病床数を増やすことも検討しているとした。
(フリー・マレーシア・トゥデー、1月6日)