シノバク製ワクチン、予防有効性を厳格に審査

【クアラルンプール】カイリー・ジャマルディン科学技術革新相は、中国シノバク・バイオテック(科興控股生物技術)が開発した新型コロナウイルスワクチンについて、国内の安全・有効性基準を満たしていると確認できれば調達を開始すると明らかにした。
シノバクのワクチンをめぐっては関係者が、後期臨床試験で78%の予防有効性が得られたとしていた。しかしブラジルでの後期臨床試験で示された有効性は50.4%だった。
インドネシアでは11日、同ワクチンの有効性が65%だったとし、緊急使用を承認。13日に接種を開始し、最初にジョコ・ウィドド大統領が注射を受けた。
カイリー氏はツイッターへの投稿で、シノバクの臨床データを精査し、安全性、有効性でマレーシアの基準に満たなければ調達しないと述べた。
国内企業ではファーマニアガがシノバクから1,400万回分のワクチンを購入する契約を結んでいる。ロイターが伝えた。
(エッジ、1月13日)

廃業が急増の可能性、MCOの再導入で

【ペタリンジャヤ】 行動制限令(MCO)が再導入されたことで国民は外出を控えるようになるため、政府から速やかな支援措置がない限り、国民経済を支えてきた多くの事業体が廃業する可能性が出てきた。
マレーシア小売チェーン協会は、MCO再導入は美容室、温浴施設、映画館など零細事業者の息の根を止めるものと懸念を表明。小規模企業にとり、賃金カット、企業規模縮小だけでは乗り切れないとした。
マレーシア・ホテル協会は、政府から速やかな支援がなければ多くのホテルが閉鎖を余儀なくされるとした。
マレーシア外食業エグゼクティブ協会(MFBEA)のヒシャム会長は、事業者が立ち直りつつあった矢先のMCO再導入で、これが2週間以上続くようなことがあれば、テイクアウトサービスを提供していなレストランは立ち行かなくなると述べた。
マレーシア・ムスリムレストラン経営者協会(Presma)によれば、会員企業の20 30%は廃業を決断した。
(ザ・サン、1月14日)

行動制限令は最長で4週間、新規感染者5百人以下目指す=保健省

【クアラルンプール】13日に発令された行動制限令(MCO)の第二弾、「MCO2.0」について、保健省のノール・ヒシャム事務次官は13日、最長で4週間となるとの見方を示した。MCOの発令により、向こう12週内に感染カーブが平坦化すると見込んでいるという。
ノール 事務次官は、昨年10月14日に施行された条件付き行動制限令(CMCO)では、感染拡大を抑えるのには不十分であったため、抜本的な対策が必要だと言明。政府が経済に及ぼす影響を考慮しており、2週間外出しないことで、感染の連鎖を断ち切ることができると考えていると述べた。そのため今回はMCOを2週間とし、最長でも4週間とすることを考えていると説明。経済的影響を考えるとMCOの延長はしたくはないが、感染の連鎖を断ち切ることは可能だと述べた。
またMCO終了後はCMCOに切り替えて、1日あたりの新規感染者数を500人まで減らしたいと表明。基本再生産数(R0)は現在1.16以上になっているとし、MCOにより数値を下げることができるとし、止むを得ず外出する場合は標準的運用手順(SOP)を遵守するように求めた。
(フリー・マレーシア・トゥデー、エッジ、1月13日)

新型コロナの新規感染者数、過去最多の3337人

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は14日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数が前日から3,337人増加し、過去最多となったと発表した。アクティブ感染者数は3万2,377人で、累計感染者数は14万7,855人となった。

州・地域別の感染者数はセランゴール州が最も多く1,036人だった。それに▽ジョホール州(460人)▽サバ州(389人)▽クアラルンプール(KL、257人)▽ペナン島(234人)▽サラワク州(180人)▽ネグリ・センビラン州(169人)▽パハン州(113人)▽ペラ州(92人)▽トレンガヌ州(89人)▽ケダ州(86人)▽クランタン州(85人)▽マラッカ州(85人)▽ラブアン(34人)▽プトラジャヤ(24人)▽ペルリス州(4人)ーーが続いた。ラブアンのみゼロだった。新たに1,710人が退院し、累計治癒者は11万3,288人となった。死者数は15人増えて、累計で578人となった。

保健省のノール・ヒシャム事務次官は13日、新たに11のクラスターを確認したと明らかにした。

セランゴール州の工場「タマン・インテグラシ」、「ジャラン・イジュク」クラスターではそれぞれ119人、99人の陽性を確認した。ジョホール州では工場「ジャラン・ラミ」、「コタ」、「タンジュン・メガ」クラスターではそれぞれ111人、57人、12人に陽性反応が出た。KLの警備会社「ジャラン・カストゥリ」と「ジャラン・タンバイ」クラスターではそれぞれ11人、23人の陽性を確認。ケダ州のスーパーマーケット「タマン・バティク」クラスターで9人、クランタン州の「ブキ・バカル」クラスターでは18人、ネグリ・センビラン州の結婚式に関わる「カンポン・テンガー」クラスターでは20人、マラッカ州の透析センター「マリル・ダイアリシス」では13人の感染を確認した。