【クアラルンプール】 ナノ・マレーシア(NMB)と電動バイクメーカーのエクリモは9日、ナノ構造バッテリーを搭載した国産電動スクーター「エクリモ ES-11」を発表した。
「エクリモ ES-11」は、NMBとナノ・マレーシアが共同開発したもので、1回の充電での航続距離が100キロメートル、最高速度が時速100キロメートル。充電しやすい3ピンプラグの充電システムを搭載しており、リチウムイオン電池は最大1,000回の充電が可能。ナノ構造バッテリーにより、電圧低下時のアラート機能やスマートフォンアプリでの追跡機能や地理情報システムなども提供できる。100キロメートル走行ごとに二酸化炭素排出量最大7キログラムを削減することができるという。
「エクリモ ES-11」は、交通手段として使用される他、食品、医療品、電子商取引配送向けの商用テストも実施されている。現在までに58台が製造され、41台が首都圏クランバレー、ペナン、ジョホールでリースモデルとして貸し出されているが、別途スマートフォンアプリを通じて短期レンタルができるシェアリングサービスの導入も検討されているという。
発表会に参加したアダム・ババ科学技術革新相は、「エクリモ ES-11」は適切な価格が設定されれば、市場に大きな影響を与えると言明。マレーシアが国産電動スクーターを皮切りに数十億リンギ規模の電気自動車(EV)産業に参入することで、パンデミック後の経済活性化につながると強調した。
(フリー・マレーシア・トゥデー、ベルナマ通信、ビジネストゥデイ、12月9日)