【クアラルンプール】 マレーシアとフィリピンは14日付けで、新型コロナウイルス「Covid-19」ワクチンのデジタル接種証明書を相互に承認することで合意した。
マレーシアからフィリピンに渡航する場合は、コロナ情報・追跡アプリ「MySejahtera」上のワクチン接種証明書、フィリピンからマレーシアに渡航する場合は、デジタル証明書「フィリピンワクチン証明書(VaxCertPH)」をそれぞれ提示しての入国が可能となった。
13日にフィリピンに入国しようとしたマレーシア人7人が、ニノイ・アキノ国際空港で、「MySejahtera」上のワクチン接種証明書が認められず入国できなかった問題が発生したことを受けたもの。
マレーシア華人観光協会のポール・ポー会長は、中東、英国、欧州諸国に入国する際には「MySejahtera」の提示で問題がなかったと説明。渡航者は飛行機搭乗前にワクチン接種状況を確認されることから今回の件は不思議だとし、渡航の際はあらゆる事態に備えるべきだという教訓になったと述べた。
マレーシア・インド旅行協会(MITTA)のアルルダス・アルランドゥ副会長も、東南アジア諸国連合(ASEAN)でこのような問題が発生したことは不安であるとし、国民の90%がワクチン接種を完了してもその証明書が認められないのでは意味がなく、自身のマニラ行きの予定も延期したと述べた。またミトラ・トラベルのツアー・マネジャーであるアダム・ミカイル氏は、ワクチン接種証明書については電子版と書面の両方を用意するよう顧客にアドバイスしたという。
英字紙「ザ・スター」によると、フィリピン側は9月からVaxCertPHの使用承認をマレーシアに求めていたが、マレーシア側の対応が遅れていたという。
(ザ・スター、2月16日、マレーシアン・リザーブ、2月15日)