東海岸経済地域、今年の投資誘致目標額は140億リンギ

【クアンタン】 東海岸経済地域開発委員会(ECERDC)は、今年、マレー半島東海岸経済地域(ECER)に140億リンギの投資を誘致し、そのうち70億リンギを実現することを目標としている。同時に外国直接投資(FDI)と国内直接投資(DDI)の割合を50:50にすることも目指す。
ECERDCはECER地域(トレンガヌ州、ケランタン州、パハン州、ジョホール州メルシン地区)開発を目的とする「ECERマスタープラン」の実行機関であり、これまでに総額277億リンギの投資を誘致。2021年にはパンデミックの中、当初目標の120億リンギを上回る134億リンギの投資誘致に成功し、47億リンギが実現された。中国、日本、ヨーロッパ、韓国、インド、中東などの企業からECERへの注目が集まっているという。2018年から実施している「ECER 2.0マスタープラン(EMP2.0)」では、2025年までに700億リンギの民間投資を獲得する目標を掲げており、そのうち500億リンギは製造業、150億リンギは観光業、30億リンギは石油・ガス・石油化学、20億リンギは農業となっている。
バイドザウィ・チェ・マット最高責任者は、税制優遇措置や昨年の投資流入の勢いを維持することで今年の投資目標も達成できるし、昨年の好調な実績はマレーシアに対する投資家の信頼を反映したものであり、行動制限が緩和された今年はより投資家が動きやすくなると言明。現状では外国人投資家は入国できないものの、ウェビナーなどでプロモーションを行っているため、より多くのFDIを獲得できると強調した。EMP2.0の目標についても、高給の雇用機会を創出できる質の高い投資を重視しており、工業団地や東海岸鉄道線(ECRL)、セントラル・スパイン・ロード(CSR)などのインフラ整備が進んでいることからも達成できる可能性が高いと述べた。
(ベルナマ通信、2月1日)

サイムダービー、独ボッシュと提携で中古車サービスセンター強化

【クアラルンプール】 サイム・ダービー・モーターズの中古車部門であるサイム・ダービー・オート・セレクション(SDAS)は、独系ボッシュと提携し、シャアラムのグレンマリーにある同社サービスセンターにボッシュの作業設備を導入すると発表した。
SDASのサービスセンターでは、保証期間終了後の自動車に対し、正規サービスセンターと同じ品質のアフターサービスを受けることができる。熟練した技術者が常駐し、ハイブリッド車や電気自動車を含むすべての車種に対応。メンテナンスや修理の他、車検やクリーニングなどのサービスも提供する。営業時間は日曜を除き、月から金は9時-17時、土は9時-12時30分。
SDASのヴィ・ティムファン社長は、ボッシュとの提携により、世界水準の診断・修理ソリューションや優れた自動車部品・アクセサリーを包括的に提供できるようになるとし、ボッシュのシステムや自動車部品を導入後も競争力のある価格でサービスの提供を続けるため、顧客はお金をかけずに高品質の修理やサービスを受けられると述べた。
(ポールタン、1月28日、サイム・ダービー・モーターズ発表資料)

カナダ系スコシアバンク、年内にもマレーシア撤退

【クアラルンプール】 マレーシアで49年の歴史を持つカナダ系バンク・オブ・ノバスコシア(スコシアバンク)が、年内に撤退する模様だ。情報筋の話として「エッジ」が伝えた。すでに従業員にも撤退方針が伝えられているという。
マレーシア事業の清算計画は、最新の未監査財務諸表の中でも示唆されており、2021年7月の取締役会で清算計画を承認し、従業員の退職金(2,105万リンギ)、有形固定資産の減損(260万リンギ)、その他の引当金(262万リンギ)からなる合計2,626万リンギの清算コスト計上を承認していたことが明らかにされている。
スコシアバンクは1973年にマレーシアで業務を開始し、1994年に現地法人となった。小口金融業務に重点を置いていた2007年には5つの支店を有していたが、現在はクアラルンプール(KL)市内の1カ所だけとなっている。8年前には50億リンギあった資産額も2021年7月には12.8億リンギに減少していた。
当初カナダの親会社はマレーシア事業売却を志向しており、2017年5月には台湾の国泰金控に2億2,500万米ドルで売却する計画が浮上していたが、条件が満たされなかったことを理由にその後破棄されていた。
市場の小さなマレーシアでは多数存在する銀行間の競争が厳しく、外資系では2018年にはアブダビ国立銀行、2016年にはロイヤル・バンク・オブ・スコットランドが撤退している。
(エッジ、2月1日)

クオンタム、マレーシアなどでの電気自動車の製造販売契約を締結

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 クオンタムソリューションズ(本社・東京都千代田区)は1日、FOMM(本社・神奈川県川崎市)と、FOMMとの合弁会社であり、クオンタムソリューションズの子会社であるクオンタムFOMM(QF)の間で、FOMMが開発する電気自動車等の製造および販売に関し、基本合意書を締結したと発表した。
基本合意書の主な内容は、FOMMが開発し、製造するために必要なすべての知的財産権を有する小型自動車「FOMM ONE」を、マレーシア、中華人民共和国(香港、マカオ、台湾を含む)、シンガポール、インドネシア、中南米地域において、独占的に製造及び販売するサブライセンス可能な権利をQFに付与するというもの。
これにより、クオンタムソリューションズは、対象地域において、独占的に対象小型自動車の製造・販売することが可能となった。契約の下、同社はFOMMに対し、対象小型自動車の製造のための部品等の調達及び製造を委託する予定だ。

新型コロナの感染者数は5720人、ブースター接種率は36.9%

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は3日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は5,720人だったと発表した。累計感染者数は288万7,780人となった。
2日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は、2,571万4,709人で、接種率は78.7%だった。18歳以上の成人接種者数は2,292万5,835人で、接種率は97.9%。ブースター接種完了者は1,205万5,099人で、接種率は36.9%となった。1人の感染者が何人に感染を広げる可能性があるかを示す基本再生産数(R0/RT)は1.14だった。1.00を上回ったのはセランゴール州、サバ州、ペナン州、ジョホール州、クランタン州、マラッカ州、クアラルンプール(KL)、プトラジャヤ、ネグリ・センビラン州、ケダ州、パハン州、ペラ州、トレンガヌ州、ペルリス州だった。
2日には3,196人が回復し、累計治癒者は278万9,951人。死者数は7人増え、累計で3万1,992人となった。アクティブ感染者は、前日から2,533人増え6万117人。うち87.6%が自宅、7.0%が低リスク者用隔離・治療センター(PKRC)、5.2%が医療機関、0.2%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。病床使用率は60.8%に上昇した。
また新たに8カ所のクラスターが発生。4カ所が教育機関、2カ所が職場、残りはコミュニティと感染すると重症化する可能性が高い集団で起きたクラスターだった。ジョホール州、ペナン州、パハン州で2カ所、ケダ州とネグリ・センビラン州でそれぞれ1カ所を確認した。これまでに確認されたクラスターは6,442カ所となり、現在感染者を出し続けているアクティブなクラスター数は322カ所に増えた。