ブルネイと隔離なしで往来を実施へ、航空便の増便も計画

【バンダル・セリ・ブガワン】 イスマイル・サブリ・ヤアコブ首相は、ハサナル・ボルキア国王兼首相兼国防相兼蔵相と会談を行い、新型コロナウイルス「Covid-19」のワクチン接種を完了した者を対象に隔離なしで出入国を認める「ワクチン接種完了者向けトラベル・レーン(VTL)」の実施で合意した。
14ー15日の日程でブルネイを訪問していたイスマイル・サブリ首相は15日、メディア向けに会見を開催。ボルキア国王との会談では、VTLの他、クアラルンプールとバンダル・セリ・ブガワンを結ぶ週2回の航空便を4回に増便することも協議したと明らかにした。VTLの実施に向け関連省庁が標準的運用手順(SOP)を見直すことになるとした上で、早急に実施できるように関連省庁に要請したと説明。また両国のコロナ情報・追跡アプリも相互承認し、それぞれの国で利用できるようになると述べた。会談では、ワクチンの研究・開発に向けた協力で一致したという。
一方で、国境の再開の時期について問われたイスマイル・サブリ首相は、再開する計画はあるが、「3月1日は時期尚早かもしれない」と答え、時期に関しては明言を避けた。
(フリー・マレーシア・トゥデー、マレー・メイル、2月15日)

マレーシアとフィリピン、ワクチン接種証明書を相互承認

【クアラルンプール】 マレーシアとフィリピンは14日付けで、新型コロナウイルス「Covid-19」ワクチンのデジタル接種証明書を相互に承認することで合意した。
マレーシアからフィリピンに渡航する場合は、コロナ情報・追跡アプリ「MySejahtera」上のワクチン接種証明書、フィリピンからマレーシアに渡航する場合は、デジタル証明書「フィリピンワクチン証明書(VaxCertPH)」をそれぞれ提示しての入国が可能となった。
13日にフィリピンに入国しようとしたマレーシア人7人が、ニノイ・アキノ国際空港で、「MySejahtera」上のワクチン接種証明書が認められず入国できなかった問題が発生したことを受けたもの。
マレーシア華人観光協会のポール・ポー会長は、中東、英国、欧州諸国に入国する際には「MySejahtera」の提示で問題がなかったと説明。渡航者は飛行機搭乗前にワクチン接種状況を確認されることから今回の件は不思議だとし、渡航の際はあらゆる事態に備えるべきだという教訓になったと述べた。
マレーシア・インド旅行協会(MITTA)のアルルダス・アルランドゥ副会長も、東南アジア諸国連合(ASEAN)でこのような問題が発生したことは不安であるとし、国民の90%がワクチン接種を完了してもその証明書が認められないのでは意味がなく、自身のマニラ行きの予定も延期したと述べた。またミトラ・トラベルのツアー・マネジャーであるアダム・ミカイル氏は、ワクチン接種証明書については電子版と書面の両方を用意するよう顧客にアドバイスしたという。
英字紙「ザ・スター」によると、フィリピン側は9月からVaxCertPHの使用承認をマレーシアに求めていたが、マレーシア側の対応が遅れていたという。
(ザ・スター、2月16日、マレーシアン・リザーブ、2月15日)

ホンダ、新型「シティハッチバック」ハイブリッドの価格を発表

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 ホンダ・マレーシアは15日、新型Bセグメント・ハッチバック車「シティ・ハッチバック」のハイブリッドモデル「RS e:HEV」の価格を10万7,783.09リンギと発表した。
「シティ・ハッチバック RS e:HEV」は、ハッチバックタイプのボディに、駆動用と発電用の2つのモーターを有する2モーターハイブリッドシステム「e:HEV」技術を搭載したモデル。状況に合わせて走行モードを切り替え、燃費を向上させることができる。ホンダのe:HEV技術を搭載したハッチバックはマレーシア初投入となる。
若年層を対象としたスポーティーでエネルギッシュなデザインや走行性を追求しながらも安全運転支援システム「ホンダ・センシング」、コネクテッド技術「Honda CONNECT(ホンダ・コネクト)」などの先進技術を装備。可変性の高い「ウルトラシート」の導入により、荷室の積載性も優れている。「RS e:HEV」以外のバリアントは昨年12月に発表された、排気量1.5リットルのガソリンモデル「V」、「E」、「S」の3種。
中条円 社長兼最高経営責任者(CEO)は、新型「シティ・ハッチバック」は、12月の発表以来大きな反響を受け、すでに5,200件以上の予約が入っているとし、「RS e:HEV」もその洗練されたデザインや先進技術から市場の新たな基準を打ち立て、特に若年層にとって魅力的なモデルになるだろうと述べた。

エアロダインとペトロサー、サラワクでDT3サービス提供へ

【クアラルンプール】 日本でも事業展開しているドローンサービスのエアロダイン・グループは、技術職業教育訓練(TVET)センターのペトロサー・アカデミーと協業で、サラワクおよびボルネオ市場でドローン点検のDT3事業(ドローン技術、データ技術、 デジタル・トランスフォーメーション)を提供すると発表した。
両社が共同で発表した声明によると、エアロダインの持つドローン技術とデータ管理ソリューション、ペトロサーが持つサラワクおよびボルネオ市場でのプレゼンスを活かして、民間および公共部門両方に、石油・ガス向けエンジニアリング・サービスやインフラ資産の検査、セキュリティ・空中監視、ドローンによる配達のサービスを行う他、技術訓練や人材開発を実施する。
エアロダイン・グループのカマルル・ムハメド最高経営責任者(CEO)は、ペトロサーと共にサラワクとボルネオにおいてデジタル化を進めることで、企業は事業のプロセスを見直し、それぞれの目標の達成に繋げることができると言明。一方でペトロサーのアズファル・サフリCEOは、エアロダインとの協業はサラワク州企業にとり大きな節目となるとし、我々は境界線に縛られず、ボルネオ島全体のドローン分析産業に刺激を与えていく計画があると述べた。
(ザ・サン、2月16日、ベルナマ通信、2月15日)

新型コロナの感染者数は2万7831人、今年最多を更新

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は16日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は2万7,831人だったと発表した。累計感染者数は311万1,514人となった。

15日には7,584人が回復し、累計治癒者は286万8,538人。死者数は31人増え、累計で3万2,180人となった。アクティブ感染者は、前日から1万4,518人増え18万2,965人。うち93.3%が自宅、3.0%が低リスク者用隔離・治療センター(PKRC)、3.6%が医療機関、0.1%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。病床使用率は64.2%に下降した。  同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は、2,573万5,982人で、接種率は78.8%だった。ブースター接種完了者は1,348万6,823人で、接種率は41.3%となった。1人の感染者が何人に感染を広げる可能性があるかを示す基本再生産数(R0/RT)は1.33に下降したが、全ての州・地域で1.00を上回った。最も高いのは、ラブアンで2.08だった。  また新たに16カ所のクラスターが発生。うち12カ所が教育機関、2カ所が職場、残りは拘置所と医療機関など感染すると重症化するリスクが高い集団で起きたクラスターだった。クランタン州が5カ所で最多。これまでに確認されたクラスターは6,629カ所となり、現在感染者を出し続けているアクティブなクラスター数は444カ所に増えた。