【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 イドリス・アハマド首相府相(宗教問題担当)がムスリムに対してセランゴール州とペナン州で開催される予定の「盆踊り大会」に異教要素が含まれていることを理由に参加しないよう呼びかけた問題で、ペルリス州ムフティ(宗教指導者)のモハマド・アスリ・ザイヌル師が解決案として「盆踊り大会」の名称を変更することを提案し、再び批判の声が上がっている。



モハマド・アスリ師は、盆踊り大会を「問題なし」とするセランゴール州スルタンやペナン州政府、マレー・リベラル派とイドリス首相府相やペナン州ムフティのワン・サリム師などの「問題あり」とする側の対立状態となっていことに言及。双方の対立を鎮めるために、イベントの名称を「日本文化フェルティバル」などに改称することを提案。警察に対してはイベントの監視を行うよう提言した。


中身は変えずに事なかれ主義的に済ませようという案だが、「宗教当局は我々の信仰が欠けていてイベントに簡単に影響されると思っているのか?もっと他に重要なことに取り組むべき」とか「名前を変えろというのなら、他の外国のイベントもすべて変えろというのか?」、「改称を求めるのは外国の文化に失礼」、「日本に対する侮辱」といった声が上がっている。


イドリス首相府相の発言に対して、当初からリベラル派や非マレー社会から批判の声が上がっており、セランゴール州やペナン州政府も当初の予定通り実施する意向を表明した。続いて盆踊り大会に参加経験のあるセランゴール州のスルタン、シャラフディン・イドリス・シャー殿下が開催を許可するよう同州当局に指示するなど保守派を牽制することで事態は収まるかに見えたが、イドリス大臣が所属する原理主義政党・汎マレーシア・イスラム党(PAS)などがスルタン発言を無視してムスリムに参加自粛を求めており、双方による主張の応酬となっている。