ココア・チョコレート製品の輸出高、昨年は69億リンギ

【コタキナバル】 マレーシア・ココア委員会(MCB)は、昨年のココア・チョコレート製品の輸出高が69億リンギとなり、2010年の42億リンギから増加したと明らかにした。
19日に開催されたサバ州ココア・フェスティバルのスピーチにおいて、MCBのラムル・カシン事務次官は、アジア太平洋地域における一人当たりのチョコレート消費量が、2010ー2021年にかけて0.15キログラムから0.2キログラムに増加したことが、輸出高の増加につながったと述べた。
サバ州のハジジ・ノール州首相によると、サバ州はマレーシアで主要なカカオ豆の生産地で、総生産量の59%(540トン)がサバ州産だ。マレーシアのカカオ豆栽培面積は6,000ヘクタール農のうち57%(約3,444ヘクタール)がサバ州が占めている。同州の昨年のカカオ製品の輸出高は1,616万リンギで、うちチョコレートが772万リンギだった。
サバ州ではラナウ、コタ・マルドゥ、テノム、コタ・ブルド、タンブナン5地域で主にココア豆を生産している。ハジジ州首相は、5地域以外でもカカオの栽培を検討する起業家や企業に対して栽培面積拡大などの支援を検討していると述べた。
(エッジ、ベルナマ通信、6月20日)

豪雨もたらすラニーニャ現象、年末まで続く予想=気象局

【クアラルンプール】 マレーシア気象局のムハンマド・ヘルミ局長は、集中豪雨をもたらすラニーニャ現象は年末まで続くという予想を明らかにした。
ヘルミ局長によると、現時点では、中程度の穏やかなラニーニャ現象によってマレーシアを含む西太平洋の湿度が高くなっており、例年より降水量も増加している。5月中旬より南西モンスーンが発生しており、9月中旬まで続くと予想されるが、モンスーン・ブレイクが高湿度をもたらしているという。モンスーン・ブレイクでは全体的に風が弱くなり降水量も減少する一方、風や雨が特定の狭い地域に集中するため、特にマレー半島の北部、西部、サラワク州、サバ州西部で雨が多くなる。へルミ局長は、天候が急激に変化することが多いため、オンラインで最新の天気予報を確認する必要があると注意を喚起した。
ヘルミ局長はまた、6月末には降雨回数は減少すると予想されるものの、マレー半島の西海岸、サラワク北部、サバの西部では、午前中に雷雨が発生する可能性があると述べた。
一方、気候を専門とするアジザン・アブ・サマー教授は、「シンガポールの東南アジア諸国連合(ASEAN)専門気象センターの予報によると、マレーシアとASEAN南部地域全体が6月から8月にかけて例年以上の降雨に見舞われる予想だ」と述べた。3ー9月は通常、比較的雨の少ない乾季だが、ラニーニャ現象により東風が強まることで南西モンスーンが乱され、モンスーン・ブレイクの頻度が高まっている。モンスーン・ブレイクは一度発生すると4ー5日間は続くという。
アジザン教授はまた、ラニーニャ現象が年末まで続いた場合、11月に始まる北東モンスーン期の寒波が降雨量を10ー20%増加させるラニーニャ現象によって増幅されることになり、東海岸地域に大規模な洪水を発生させる可能性があると警鐘を鳴らした。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、ザ・スター、6月21日)

二輪車の配送ドライバーの下限年齢、18歳に引き下げへ

【クアラルンプール】 二輪車を利用したデリバリーなどの配送ドライバーの年齢制限は21歳以上だが、マレーシア政府は18歳以上に引き下げる計画だ。
ウィー・カション運輸相によると、下限年齢を18歳に下げることで、より多くの若者が、二輪車を利用してデリバリーや配送サービスを行うことで収入を得たり、インターネットを通じて単発で仕事を請け負うギグワーカーとしてのキャリアを検討することができると見込んでいる。年齢制限の修正案は次期国会開催時に提出する予定だ。
新型コロナウイルス「Covid-19」の感染拡大を防ぐために施行されていた行動制限が解除され、マレーシア経済の活動が再開したことで、二輪車の配送ドライバーが元の仕事に戻ったため、最大でドライバー数は25%減少したという。
(ポールタン、フリー・マレーシア・トゥデー、6月20日)

昨年の海外直接投資、1.9倍の197億リンギに

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 統計局は17日、2021年のマレーシアからの海外直接投資(DIA)は196億7,900万リンギとなり、新型コロナウイルス「Covid-19」の感染拡大に伴い大幅に減少していた前年(101億7,000万リンギ)からは1.9倍(93.5%増加)となったと発表した。
産業別では、製造業が40.5%と最も多く、80億リンギとなり、前年の17億リンギより増加した。サービス業のシェアは30.3%で60億リンギ(前年51億リンギ)、鉱業・採石業は14.0%で27億リンギ(19億リンギ)、建設業は9.1%で18億リンギ(6億リンギ)、農業が6.2%で12億リンギ(9億リンギ)となり、全ての産業で前年を上回った。
株式・投資信託は61.7%を占める121億リンギで、前年から69億リンギ増えた。残り38.3%を占めた債務証券は75億リンギで、前年から26億リンギ増加した。
上位3カ国は、▽オランダ(65億リンギ)▽カナダ(48億リンギ)▽インドネシア(34億リンギ)ーーの順となった。

新型コロナの新規感染者数は2093人、病床使用率は67.6%

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 新型コロナウイルス「Covid-19」感染症に関する情報提供サイト「コビドナウ(COVIDNOW)」によると、20日の新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は2,093人で、累計感染者数は454万2,705人となった。
新たに2,082人が回復し、累計治癒者は448万1,018人となった。死者数は3人で、累計は3万5,735人。アクティブ感染者は、前日から8人増の2万5,952人だった。うち96.1%が自宅、0.1%が低リスク者用隔離・治療センター(PKRC)、3.8%が医療機関、0.1%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。病床使用率は65.3%に下がった。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は2,721万5,106人で、接種率は83.3%。ブースター接種完了者は1,612万9,557人で、接種率は49.4%だった。
新たに発生したクラスターはゼロで、現在感染者を出し続けているアクティブなクラスター数は4カ所で前日と変わらなかった。