【イスカンダル・プテリ】  韓国の人気ベーカリーチェーン「パリバゲット」は、ジョホール州ヌサジャヤ・テックパークにおいて、同社にとり世界初のハラル(イスラムの戒律に則った)対応生産施設「SPCセンター」の建設を開始した。2023年第4四半期までの完工を目指す。

投資額は1億3,000万リンギ。計7つの生産ラインを持ち、1日あたり冷凍生地最大11トンの生産が可能。東南アジア、中東、北アフリカ地域のハラル市場に商品を出荷する。製造、管理、経営職で100人以上の現地人材の雇用機会を創出する見込みだ。

「パリバゲット」を運営するSPCグループのフル・ジンス社長は、20日に開催された鍬入れ式に参加。同センターについて、東南アジアで最初の工場となり、域内での存在感を高めることに貢献するとし、国内メーカーやサプライヤーから食品や原材料を継続的に調達することを約束すると述べた。

ジョホール州のオン・ハフィズ首相は、同州には、質の高い投資を誘致するための適切なエコシステムがあり、SPCの成功が、社会経済的にプラスの影響をもたらすと信じているとし、今後もSPCの成長に向けた支援を続けていくと述べた。

マレーシア投資開発庁(MIDA)は、ジョホール州にSPCがハラル拠点を設立することで、ハラル産業のパイオニアとしてのマレーシアの地位が強化されるとコメント。外国投資が域内ハラル拠点としてマレーシアを選択するようになったことは、マレーシアがハラルビジネス市場で高い競争力や評価を得ていることの証明だと述べた。

パリバゲットは1988年に設立。世界に4,000店舗、製造拠点10カ所を有している。
(ザ・スター、10月25日)