【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 岩崎通信機(本社・東京都杉並区)は3月31日、推進中の中期経営計画における生産効率化施策の一環として、2023年7月末でネグリ・センビラン州に拠点を構える生産子会社・岩通マレーシアの全株式を譲渡すると発表した。

情報通信機器の生産高が減少傾向にあるため、現在2拠点で行っている情報通信機器の生産を福島県の主力工場1カ所に集約し、生産効率を高める。株式譲渡先は、電子部品製造の台湾企業ワルシン・テクノロジー(華新科技)のグループ会社シリテック。機構部品の生産や生産受託事業に携わるシリテックは、ペナン州に工場を有しており、岩崎通信機はワルシン・グループから各種生産部材を調達している。

株式譲渡に伴い、岩通マレーシアは2023年8月より連結対象から除外される。岩崎通信機は今後、ワルシン・グループからの電子部品の採用を拡大し、サプライチェーンの安定化を目指すと共に、技術的交流からスタートしビジネス協業のシナジー展開を模索していく方針だ。