【クアラルンプール】 リュー・チントン副投資貿易産業相は2月28日の下院質疑で、電気自動車(EV)購入促進に向け、一時支援金の導入を検討していると明らかにした。

リュー氏によると、一時支援金案は国家EV運営委員会(NEVSC)経由で財務省に提出され、現在財務省内で検討段階にある。既に適用されている、EVに対する物品税、輸入税、道路税の減免措置に加えて適用される見込みだという。

併せてEVユーザーの長距離移動における不安を解消するため、直流(DC)急速充電器の拡充を急ぐ。具体的な提案については、マレーシア自動車・ロボット工学・IoT研究所(MARii)や天然資源・環境持続可能性省傘下のマレーシア・グリーン技術・気候変動公社(MGTC)などと協議の上、今年第2四半期のNEVSC会合で議論する予定。従来掲げていた「2025年までにEV充電器1万基設置」という目標に代わる新目標を策定するという。

EV業界団体のゼロエミッション自動車協会(ZEVA)によると、2023年のEV販売台数は1万3,257台に達し、稼働中のEVは1万6,763台。一方、2023年末時点でのEV充電器数は2,020基で、EV8台につき充電器1基の割合となっている。今年のEV販売台数は1万9,000ー2万台に達すると予想されており、国民車メーカーのプロトンとプロドゥアも2025年までのEV発売開始を目指しているため、さらなる充電器設置が急務となっている。
(ポールタン、エッジ、フリー・マレーシア・トゥデー、ビジネス・トゥデー、2月28日)