インバウンド協会、観光バス・バン運賃を大幅値上げ

【クアラルンプール】 マレーシア・インバウンド観光協会(MITA)は、ディーゼル価格高騰に対応するため、観光バスとバンの運賃上限値を即日約70―80%引き上げると発表した。バスとバンの運賃は地上コストの25%を占めるため、パッケージ料金全体では少なくとも20%、最大で50%程度値上げされる見通しだ。

2024年6月にそれまで1リットルあたり2.15リンギだった包括的なディーゼル燃料補助金制度が廃止されて以降、観光バス、バン、フェリーが補助金制度の対象外となっているための措置で、観光バスの運賃は、シリーズツアーで最大1,100リンギ、国内日帰りツアーで1,900―2,200リンギとなる。またバンの運賃は、定期ツアーで最大900リンギとなる。例えばクアラルンプールからクランタン州へのバス旅行は2,400リンギ、ペナン州とイポーへのバス旅行は1,900リンギとなる。

ミント・レオン会長は値上げについて、国内でディーゼル価格が高騰し続ける中、業界が安全で信頼性の高い高品質な輸送サービスを提供し続けられるようにするための短期的な「即効性のある」措置だと説明。また観光バスへのディーゼル燃料補助金の見直しを政府に求め、バスには1台当たり月間3,000リットル、バンには同2,500リットルの割り当てを提案した。

中東紛争に関連したエネルギー供給の制約により、紛争前に1リットルあたり3.04リンギだった半島部のディーゼル燃料価格は5.52リンギまで急騰している。
(マレー・メイル、フリー・マレーシア・トゥデー、3月30日)

燃料価格高騰を受け、食品価格が最大50%上昇する可能性

【クアラルンプール】 マレーシア露天商・貿易業者協会連盟は、燃料価格の最近の上昇を受け、食品価格が最大50%上昇する可能性があると発表した。

同連盟のロスリ・スライマン会長は、価格上昇は原材料や生活必需品の市場価格の上昇によるものであり、商品の輸送・配送には主にディーゼル車が使用されているためだと指摘。「燃料価格の上昇以前から、価格は既に20―30%上昇していた。価格が50%上昇する可能性も否定できない」と述べた。

ロスリ氏はまた多くの業者は価格上昇のため生産者や卸売業者からの仕入れ量を減らさざるを得なかったと訴えているとした上で、価格上昇に伴い消費者の購買量が減少したため、市場の需要も減少していると指摘。「コストが高騰し、利益が出ない場合、販売業者はわずかな利益率でも販売価格を上げざるを得ない。最も影響を受けるのは、小規模販売業者、露天商、そして一般市民だ」と述べた。

ナシ・レマ販売業者のモハマド・シャー・ベドー・ラハタさん(30)は、「今のところ材料コストは変わっていないが、燃料価格の高騰に伴う輸送コストの上昇により、価格が上昇する可能性があると懸念している」とし、原材料費が急激に上昇すれば販売価格を上げざるを得ないだろうと語った。

補助金付きの「RON95」レギュラーガソリンの価格は、3月26日から4月1日まで1リットルあたり1.99リンギに据え置かれた一方、マレーシア半島部におけるディーゼル価格は1リットルあたり5.52リンギに値上げされた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、3月29日)

エアアジア、運航を維持し値上げ最小限に抑制の方針

【クアラルンプール】 格安航空会社エアアジアは、イラン情勢の影響下でも運賃の値上げを最小限にとどめ、運航停止は行わない方針だ。親会社であるキャピタルAのトニー・フェルナンデス最高経営責任者(CEO)が30日、記者会見で明らかにした。

フェルナンデス氏は、燃料費の高騰で運賃調整は避けられないとしつつ、湾岸諸国の航空会社の運航便数削減により、エアアジアの需要が高まっていると説明。グループのオンライン旅行代理店部門であるエアアジア・ムーブの予約件数でも大きな減少は見られず、東南アジア域内の旅行者は増加傾向にあることから、「代替航空ハブとしての地位を確立するチャンス」と述べた。

こうした状況を踏まえ、運航停止は行わず、「競合他社よりも値上げ幅を抑えることを目指す」と強調。また今年後半までにバーレーンにMRO(保守・整備・オーバーホール)用の格納庫を建設するという目標も維持すると付け加えた。

さらにキャピタルAとして4四半期連続黒字を達成できるとの見通しを表明。早急な経営改善が求められる「PN17」ステータスの正式脱却に向け、4月10日までに監査済み財務諸表を提出するとした。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、ビジネス・トゥデー、エッジ、ベルナマ通信、3月30日)