99スピードマート、福州に中国初店舗をオープン

【クアラルンプール】 コンビニエンスストアチェーンを展開する99スピード・マート・リテール・ホールディングスは、8月31日に福建省福州市に中国初店舗をオープンしたと発表した。投資額などの詳細は明らかにしていない。

99スピード・マートがブルサ・マレーシア(マレーシア証券取引所)に宛てた声明の中で、「福州市内に試作店舗を開設し、段階的に拡大していく計画だ」とし、「今回の出店は2025年12月期のグループの収益や純資産に重大な影響を与えることはないと予想している」とした。

マレーシアの華字紙の報道によると、中国事業は99スピードマートが全額出資することになるという。

99スピードマートは6月末現在、マレーシア全土で2,894店舗を展開している。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ビジネス・トゥデー、エッジ、ベルナマ通信、9月2日)

カジャンとアンパンを結ぶEKVEが開通、1カ月間通行料無料

【クアラルンプール】 セランゴール州の東側で開発中の高速道路イースト・クランバレー・エクスプレスウェイ(EKVE)の第1区間が8月29日、正式に開通。9月30日までの1カ月間、通行料が無料になる。

EKVEの第1区間は、カジャン近郊のスンガイ・ロン・インターチェンジと、北側のアンパン・インターチェンジを結ぶ約24キロメートル(km)で、片側2車線の計4車線道路。両インターチェンジは料金所が併設され、間にはさらに2つのインターチェンジと、2つの休憩所を備える。既存ルートに比べ最大約20分間短縮されるという。またスンガイ・ロン・インターチェンジを通じ、チェラス・カジャン高速道路(CKE)を経て、スンガイ・ベシ―ウル・クラン高速道路(SUKE)へもアクセスできる。

8月29日に開通式典が行われ、アンワル・イブラヒム首相が1カ月間の料金免除を発表した。

EKVEは第2区間として、ゴンバックのウカイ・ペルダナまでの北側約15kmの区間が延伸される予定で、将来的にはクアラルンプール外環状道路(KLORR)の一部となる。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、ビジネス・トゥデー、ザ・スター、8月29日)

KLIA、車両アクセス管理システムの試験運用を開始

【クアラルンプール】 クアラルンプール国際空港(KLIA)は、新しい車両アクセス管理システム(VAMS)の試験運用を開始した。車両の路肩での長時間駐停車を防止することで構内の渋滞を緩和し、ターミナルへのアクセスをよりスムーズにするのが狙い。

空港運営会社マレーシア・エアポート・ホールディングス(MAHB)は声明の中で、ターミナル1のレベル5(出発降車場)とレベル3(到着乗車場)での試験運用を9月1日から2025年11月30日まで実施すると発表した。ターミナル2でも試験運用を9月15日から11月30日まで実施する。

VAMSシステムはターミナルの降車もしくは乗車レーンに車両が入る際にタッチ・アンド・ゴー(TNG)カードあるいはクレジットカードを使用し、エリア内の滞在が10分間を超過した場合に罰金を科すというもの

ただし試験運用期間中は罰金は課さず、交通パターン、運転者の行動、そしてシステム全体のパフォーマンスを観察し、完全導入に向けた最適な猶予期間と罰金体系を決定することに重点を置くという。
(ザ・サン、エッジ、ベルナマ通信、8月30日)

バティックエア、KLIA―関空直行便を12月15日に再開

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 バティック・エアは、運休していたクアラルンプール新国際空港(KLIA)と大阪関西国際空港(KIX)を結ぶ路線の運航を12月15日に再開すると発表した。バティック・エアは同路線を2023年1月に台北経由で開設していたが、2024年12月7日から運休していた。

機材は以前のナローボディのボーイング737型機に替えてワイドボディのエアバスA330型機を使用する。これにより座席数はビジネスクラスが12席、エコノミークラスが365席に増加する。

月・水・金曜の週3回の運航で、経由便に代わって直行便となる。スケジュールは往路の「OD860」便はKL発が2時35分、関空着が10時、復路の「OD861」便は関空発が13時30分、KL着が19時40分。すべて込みの運賃は、エコノミークラスが片道599リンギから、ビジネスクラスが同3,599リンギからとなっている。

首都圏の鉄道・バス乗り放題パス、独立記念の特別割引価格で販売

【クアラルンプール】 首都圏クランバレーで鉄道・バスが乗り放題になる「MYツーリストパス」が、独立記念日に合わせた割引価格で販売される。公共輸送機関を管轄するプラサラナ・マレーシアが26日、発表した。

キャンペーン料金での販売は22日から始まっており、1日、2日間、3日間の3種類に対し、外国人はそれぞれ35(通常40)、50(同60)、65(同80)リンギで、マレーシア人は15(同20)、25(同30)、35(同40)リンギとなる。ラピッドKLのサービスカウンターや、オンラインで購入できる。

また乗り放題に加え、ショッピングモール、レストラン、カフェ、観光スポットなど、40以上の提携パートナー企業で、7日間で最大800リンギ相当の割引が受けられる特典もある。

MYツーリストパスは、クランバレーを訪れる国内外の観光客向けに昨年11月に導入された。利用できるのは、軽便鉄道(LRT)、大量高速輸送(MRT)、モノレール、ラピッドKLバス、高速バス(BRT)、MRTフィーダーバス、ラピッドKLオンデマンドサービス。
(マレーシアン・リザーブ、ビジネス・トゥデー、8月26日)

ZUSコーヒーがタイ市場進出、バンコクに2店舗開業

【バンコク】 コーヒーチェーンのZUSコーヒーは今月、バンコクに2店舗を相次いでオープンし、タイ市場に正式に参入した。東南アジアで今年、計約200店舗の新規開業を目指す進出戦略の一環だ。

両店舗ともバンコク中心部で、ビジネス街のアソーク地区と、カフェや雑貨屋が多いアーリー地区に開業された。タイで商業施設のリースなどを手掛ける「ライト・シナリオ(RSC)」との提携により実現した。

2019年創業のZUSコーヒーは現在、マレーシア国内で750店舗近くを運営する国内最大のコーヒーチェーンになっている。すでにフィリピン、シンガポールに進出しており、今年中にマレーシアで100店舗、フィリピンで80店舗の追加出店に加え、タイに続き、インドネシアでも初進出を計画している。
(インサイド・リテール、8月21日、マーケテックAPAC、8月22日)

マレーシア国鉄、8月30日にKL―クルアン高速列車の運行開始

【クルアン】 マレーシア国鉄(KTMB)は8月30日、高速電車(ETS)南部路線であるETS3でクアラルンプール(KL)のKLセントラルとジョホール州クルアン間で運行を開始する。アンソニー・ローク運輸相が発表した。

当初の運行は1日1往復で、往路のEP9511はKLセントラル発が午前7時45分、クルアン着が午前11時18分で、復路のEPクルアン発が午後5時13分、KLセントラル着が午後8時40分。途中セガマット―クルアン間はラビス、ベコック、パローに停車する。

チケットは23日午後8時からKTMBモバイル(KITS)アプリ、キオスク端末、そしてKTMB公式ウェブサイトで販売開始した。またETSのクルアン乗り入れに先立ち、乗り物マニアで知られるイブラヒム国王が、自ら運転席に座って試験運転を行った。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、エッジ、8月23日)

マレーシア標準QRコードが海外でも、ペイネットとアントが提携

【クアラルンプール】 決済システムのペイメント・ネットワーク・マレーシア(ペイネット)は、中国アント・グループのアント・インターナショナルとの提携を拡大。マレーシアの標準QRコード「ドゥイットナウ」がマレーシア以外でも利用できるようにする。

両社はマレーシアフィンテック週間の行事で覚書を締結した。外国を旅行するマレーシア国民は、アリペイプラスに加入する世界1億の商店で、マレーシアで使用しているのと同じアプリで決済が可能になる。

アリペイプラスはアント・グループが提供する越境モバイル決済サービス。世界各国の様々な決済サービスと提携し、ユーザーが自国で慣れ親しんだアプリを使い、外国で支払いができるシステムを運用している。

アント・インターナショナルのダグラス・ピギン社長は声明で「マレーシアにおける投資、提携を強化し、東南アジアの重要なフィンテックハブとしてのマレーシアの地位強化を後押しする」と述べた。
(ザ・スター電子版、ビジネス・トゥデー、テックインアジア、8月21日)

米国の関税はGDPを最大1.2ポイント押し下げの可能性

【クアラルンプール】 テンク・ザフルル・アジズ投資貿易産業相は、米国の対マレーシア関税(税率19%)は国内総生産(GDP)成長を0.6-1.2ポイント押し下げる可能性があると、省として予想していると明らかにした。世界的な関税の引き上げが、物価や工業品生産費にどの程度影響するかとの議員の質問に書面で回答した。

ザフルル氏は、米の関税が経済、特に食品、エネルギー、運輸という必須分野に与える影響を最小化するための措置を引き続き講じると強調。政府として自動化の採用などを通じた生産性の向上を継続し、輸出業者にはマレーシアが締結している18の自由貿易協定をフルに活用し、輸出先の拡大を奨励するという。

ザフルル氏は「国民が必要不可欠なものを入手できるようにすることが政策策定における政府の最優先事項だ」とした。また米国に報復措置を講じないのは、米国がマレーシアおよび東南アジアにとり、あまりに重要な投資家、輸出先だからだと釈明した。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、マレー・メイル、8月19日)

宅配のニンジャバン、新たに44カ国への安価な国際配送を開始

【クアラルンプール】 シンガポール系宅配サービスのニンジャ・バン・マレーシアは19日、新たに44カ国への国際配送を始めると発表した。従来はシンガポールとフィリピンのみだったが、アジア太平洋、北米、中南米、中東、ヨーロッパに一気に拡大することになる。

配送時間は7―12日で、送料は70リンギから。林正 最高経営責任者(CEO)は「従来の越境輸送サービスよりも50%以上も安価で、多くの地元企業、特に中小企業のグローバル市場への進出を支援できる」と述べた。

同社はセランゴール州シャアラムに26万平方フィートの物流拠点を構え、1日200万個以上の荷物を取り扱っている。27万以上の販売業者の越境配送を可能にしており、高い輸送費や複雑な通関手続きなどの障壁を取り除くことで、企業の事業拡大に貢献していきたいとしている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、ザ・サン、ベルナマ通信、8月19日)