訪日中のザンブリー高等教育相、筑波大学を訪問

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 筑波大学は21日、訪日中のザンブリー・アブドル・カディル高等教育相およびマレーシアの高等教育機関の代表合計12人が20日に筑波大学を来訪したと発表した。

懇談会を実施し、9月に開校を予定している筑波大学マレーシア分校の説明や、マレーシア政府からの関心が高い筑波大学人工知能科学センターの紹介が行われた。また、筑波大学がマラッカ技術大学と取り組んでいる共同研究についても触れられ、同大学との連携強化に向けた意見交換が行われた。

懇談後、一行は筑波大学の計算科学研究センターを訪問し、スーパーコンピューター「シグナス」を視察した。筑波大学は、今後、マレーシアの高等教育機関との更なる連携が期待されるとしている。

UMWトヨタがカーボンニュートラル構想を発表、イベントも開催

【ペタリンジャヤ】 UMWトヨタ・モーター(UMWT)は20日、持続可能で環境に配慮した「ビヨンド・ゼロ」構想を発表した。トヨタ自動車が掲げる目標「2050年までにカーボンニュートラルを達成する」に沿ったもの。

クアラルンプール郊外ブキジャリルのテクノロジー・パーク・マレーシアにおいて、28日まで同構想を紹介するイベントを開催する。電気自動車(EV)、ハイブリッド電気自動車(HEV)、バッテリー電気自動車(BEV)、燃料電池EVなど、さまざまな電動化技術を搭載したトヨタ車を展示する。

ラビンドラン・クルサミー社長は、トヨタでは目標達成に向け、各国でそれぞれの状況に応じた戦略を推進しており、全顧客が各自のニーズに合った適切な低炭素ソリューションを選択できるようになるべきだと考えていると述べた。

テンク・ザフルル投資貿易産業相は、持続可能なエネルギーへの転換は急務であるとし、トヨタのクリーンエネルギーにおける革新的な取り組みは、「エネルギー転換における地域のリーダーになる」というマレーシアの目標にも沿っていると述べた。

UMWTは、2009年以来4万1,600台のHEVを販売しており、二酸化炭素排出量約15万トンの削減につながっているという。
(ザ・スター電子版、フリー・マレーシア・トゥデー、エッジ、ベルナマ通信、2月20日)

マイデジタルと東芝が協力契約を締結、ザヒド副首相も臨席

【東京】 2030年までのデジタル経済促進を図る青写真「マイデジタル」の実行主体であるマイデジタル・コーポレーションは、東芝デジタルソリューションズ(本社・神奈川県川崎市)との間で、ビッグデータ技術の応用に関する契約を締結した。アハマド・ザヒド副首相の日本公式訪問に合わせたもの。

契約締結式は東芝本社で行われ、ザヒド副首相と東芝の島田太郎社長CEO(最高経営責任者)が立ち会った。

ザヒド副首相は締結式のスピーチで、東芝とマイデジタルは、気象レーダーのデータを活用し、家畜管理や旅行・活動計画促進を行う実験プロジェクトに取り組むとし、マレーシアと日本の両国の組織が、個人情報を含まないオープンデータの活用で協力していくことを期待していると述べた。

ザヒド副首相は日本電気(NEC)本社ビルにも訪問し、「マレーシアのデジタル・スキルの発展に立ち会えることを楽しみにしている」と述べた。

NECのマレーシア現地法人NECマレーシアは2021年5月にジョホール州サンウェイ・シティ・イスカンダル・プテリにイノベーションセンター・オブ・エクセレンス(CoE)を開設しており、マイデジタルとの間でも2022年10月にデジタル・インフラ開発の促進および人材育成分野における協力に関して契約を締結している。
(ザ・スター電子版、マレー・メイル、ベルナマ通信、2月20日)

日馬間ハラル貿易の大幅増加を予想=ハラル開発公社

【クアラルンプール】 投資貿易産業省(MITI)傘下のハラル開発公社(HDC)は、今年マレーシアと日本間のハラル(イスラムの戒律に則った)貿易が大幅に増加すると予想している。

HDCのカイルル・アズワン・ハルン会長は、ハラル製品への認識や受容の向上、政治的安定、有利な投資条件、ハラル・サプライチェーンの技術進歩、2025年の大阪・関西万博などが貿易の成長に寄与すると述べた。特に食品・飲料、化粧品、観光などの分野において、ハラルへの認識が高まっているとしている。

アズワン会長は、マレーシアの2022年の輸出総額は594.6億リンギで、そのうち日本へのハラル輸出は2018年以来最高額となる36億リンギに達したとし、今後の成長も見込まれると強調。また、大阪・関西万博はマレーシアのハラル専門知識を世界に紹介し、マレーシアと日本の貿易関係を強化する機会にもなるとした。

HDCでは、マレーシア企業、特に中小企業(SME)が両国間のハラル貿易の機会を活用できるよう支援している。マレーシア製品の日本への輸出を促進するのみではなく、マレーシアが世界のイスラム教徒市場(18億人規模)にアクセスするためのハラル拠点となることを目指すとしている。
(ザ・サン電子版、ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ベルナマ通信、2月19日)

新規事業開発のI&CO、ITのトランベリアと資本業務提携

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 新規事業開発のI&CO東京(本社・東京都渋谷区)は19日、医療・ウェルネスツーリズムの予約プラットフォームを提供するマレーシア企業トランベリアと資本業務提携を行ったと発表した。
両社の専門性とリソースの相乗効果を通じてアジア市場における事業の拡大を加速する。提携にともない、I&COアジア太平洋(APAC)代表の高宮範有氏がトランベリアのCDO(最高デザイン責任者)に就任し、デザイン面でのトランベリアの企業価値向上やビジネスの加速を支援する。

トランベリアは、マレーシア在住の日本人とマレーシア人が立ち上げたITスタートアップ企業で、世界22カ国35都市で2,000以上の医療・美容・ウェルネスサービスを取り扱っている。2022年にはマレーシア保健省傘下の医療ツーリズム促進機構マレーシア・ヘルスケア・トラベル・カウンシルのデジタルパートナーとなり、医療ツーリズムのデジタルトランスフォーメーション(DX)とアクセシビリティ向上に取り組んでいる。

I&COは、グローバル視点の戦略策定やデザイン開発に強みを持ち、これまで国内外企業のブランディングプロジェクトを多数手がけてきた。今回の提携では、トランベリアが提供するプラットフォームのユーザーエクスペリエンス(UX)デザインや、同社のビジネスアセットなどのデザイン監修を手がける。

「世界と日本の接点を作る」という両社共通の目的のもと、I&COは今回の提携をアジアへの架け橋として、これまでニューヨークおよび東京を拠点としていた事業をアジア各地に展開する。アジア進出に際してI&CO APACは、これまでにアジアを拠点とするスタートアップ200社以上と連携を進めており、今後もパートナーシップを順次拡大していく計画だ。

中国電力、マレーシアでのCCS事業で三井物産と共同検討

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 中国電力(本社・広島県広島市)は、三井物産(本社・東京都千代田区)がマレーシアで進めている二酸化炭素(CO2)を回収して地下へ貯留する「CCS」事業について、共同検討を行う。19日に三井物産と覚書を締結した。

三井物産が進めるマレーシア沖でのCCS事業は、先進的CCSにも採択されるなど、早期実現の可能性が高い。中国電力はCCSの早期導入に向けた検討を進める中で、2030年度CO2排出削減目標(2013年度比で半減)の達成や2050年カーボンニュートラルに向けた取り組みとも合致すると判断した。

共同検討では、中国電力グループの石炭火力発電所で排出されるCO2の分離・回収から、液化・貯蔵、マレーシアへの液化CO2の海上輸送、マレーシア沖でのCO2地下貯留まで、一連のバリューチェーン構築について、調査・検討を行っていく。

中国電力は、発電所で排出されるCO2の分離・回収、液化・貯蔵、輸送事業者への引き渡しまでを担う意向で、今後、海上浮体式貯蔵設備の採用など先進的な取り組みも視野に、設備コストなどの検討を進めていくとしている。

三井物産は、国営石油会社ペトロリアム・ナショナル(ペトロナス)のCCS事業会社であるペトロナスCCSソリューションズ、仏トタル・エナジーズのCCS事業会社トタル・エナジーズ・カーボン・ニュートラリティ・ベンチャーズと共同で、マレーシア沖でCCS開発を進めている。

阪急阪神エクスプレス、クアンタン事務所を移転

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 阪急阪神エクスプレス(本社・大阪府大阪市)は、マレーシア法人である阪急阪神エクスプレス(マレーシア)がパハン州クアンタン事務所を移転し、2月16日付けで業務を開始したと発表した。新たな住所はクアンタン港に隣接するカワサン・ペリンダストリアン・ゲベン。

阪急阪神エクスプレスは、マレーシアにおいて、1994年4月にクアラルンプール本社・支店とクアラルンプール空港事務所を開設。その後、ペナン支店を1994年10月、ジョホールバル支店を1997年4月、バターワース事務所を1997年7月、ポートクラン事務所を1999年4月、パシルグダン事務所を2000年7月、クアンタン事務所を2020年9月、マラッカ事務所を2023年7月にそれぞれ開設している。

ザヒド副首相が日本を訪問、TVETやハラル強化で

【クアラルンプール】 アハマド・ザヒド副首相は、2月17日より7日間の日程で日本を訪問。技術職業教育訓練(TVET)やハラル(イスラムの戒律に則った)産業の強化に向けて、東京・大阪などで日本の関係者と会合を行うと明らかにした。ザヒド副首相は、地方地域開発相を兼任し、マレーシア・ハラル委員会の委員長も務めている。

マレーシア外務省によると、同氏が副首相に就任して以来初の訪日となり、ザンブリー・アブドル・カディル高等教育相や関係省庁職員、高等教育機関の代表も同行している。

東京では、芝浦工業大学からの名誉学位授与、盛山正仁 文部科学相との会談、農村開発・環境保全活動を行う非政府組織(NGO)オイスカの中野悦子 理事長への表敬訪問、国立東京工業高等専門学校(東京高専)の視察などを行う。大阪では、大阪商工会議所との懇談会および円卓会議に出席し、神戸でハラル神戸牛の三田食肉公社も視察する予定。

ザヒド副首相が18日に主催した夕食会には日本在住のマレーシア人200人が参加した。
(エッジ、2月19日、ザ・サン電子版、ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ベルナマ通信、2月18日、ザ・スター電子版、2月17日)

筑波大学マレーシア分校、資格庁より暫定認定を取得

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 マレーシア分校設立を目指す筑波大学は15日、2023年12月付けでマレーシア資格庁(MQA)から、新設する「学際サイエンス・デザイン専門学群」に対する暫定認定を取得したと発表した。

筑波大学は日本の文部科学省から2023年8月末にマレーシア分校設立について認可を取得。日本の大学が海外で日本の学位が取得できるプログラムを設置するのは初めてとなる。今後マレーシアの高等教育省との間で手続きを進め、今年9月にクアラルンプールのマラヤ大学内で開校する計画だ。

筑波大学マレーシア分校は、マレーシア政府の要請に基づき、日本の大学の学位授与を通じて、日本文化や日本的勤労観・価値観の育成などを促すことを目的として設立される。筑波大学の「学群・学類制」の確立で培われた「学際的教育」の取り組みに基づき、様々な分野にまたがる問題解決型学習(PBL)による実践的な教育を行う。マレーシアおよび近隣諸国が抱えるグローバルな課題解決に貢献できる人材の育成を目指す。現地教育機関や企業との連携による日本の大学の教育モデルの改善や、日本型高等教育の輸出・発展に主導的な役割を果たすことも期待されているという。

海上自衛隊、マレーシア海軍と初の共同訓練実施

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 海上自衛隊海上幕僚監部は14日、海上自衛隊が「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けての連携強化のため、13日にマレーシア海軍と初の共同訓練を実施したと発表した。

海上自衛隊の戦術技量の向上及びマレーシア海軍との連携の強化が主目的で、海上自衛隊からは第47次派遣海賊対処行動水上部隊の護衛艦「さざなみ」、マレーシア海軍からはフリゲート艦「ジェバット」がそれぞれ参加して、アンダマン海で各種戦術訓練を実施した。

護衛艦「さざなみ」は、11日から13日にかけてクラン港に寄港した。同艦長の伴昌幸2等海佐は、「本訓練を通じて、本艦の戦術技量の向上を図るとともに、『自由で開かれたインド太平洋』の維持・強化に向けて、マレーシア海軍との相互理解の増進及び信頼関係並びに連携の強化を図った。本艦は引き続き高い緊張感をもって、様々な不測事態に即応できる態勢を維持し、以後の任務に従事していく」と述べた。