タッチアンドゴー、アリペイと提携で中国での決済が可能に

【クアラルンプール】 交通系ICカードやイーウォレットを展開する決済サービスのタッチ・アンド・ゴー(TNG)は7日、TNGイーウォレットのクロスボーダー決済機能を中国に拡大すると発表した。

中国の決済サービスであるアリペイプラスと提携し、中国国内での支払いにTNGイーウォレットが利用できるようになる。通貨両替の必要はなく、リンギ建てでの決済が可能。中国に展開するマレーシアの決済サービスは初となる。

アリペイプラスは、アリペイ(支付宝)の決済プラットフォームを通じ、提携先の決済サービスを利用できるようにした統合決済サービス。世界各国のオンラインショップ1,000店舗、空港10カ所、コンビニ9万店舗以上で利用可能。今回の提携により、シンガポール、日本、韓国、英国、イタリア、フランス、ドイツなどでもアリペイプラスのQRコード支払対応店舗でTNGイーウォレットが利用できるようになるという。
(ザ・サン、11月8日、エッジ、11月7日)

パビリオン・ダマンサラハイツモール、来年5月にソフトオープン

【クアラルンプール】 クアラルンプールのダマンサラで建設中のショッピングモール「パビリオン・ダマンサラハイツ・モール」は来年5月にソフトオープンする予定だ。

同ショッピング・モールの運営会社、クアラルンプール・パビリオンのリテール部門のジョイス・ヤップ最高経営責任者(CEO)は1日に開催した発表会で、現時点のテナント入居率は70%以上となっていると言明。最終的には小売店舗約380店舗が入居予定で、多様なニーズに対応できると説明した。国境再開後に外国人観光客がマレーシアに戻ってきたことは良い兆候だとし、4,000人近い雇用を創出することで経済に相乗効果をもたらすことができると見込んでいるとした。

パビリオン・ダマンサラハイツは、富裕層が多く住む地域に位置する総合開発プロジェクト。ショッピング・モールのほか、5棟の高級住宅タワー、10棟のオフィスタワー、5つ星ホテルが建設される。推定総開発価値(GDV)は50億リンギ。SPRINT高速道路、連邦高速道路(フェデラル・ハイウェイ)、ダマンサラ—プチョン高速道路(LDP)の3つの主要高速道路からアクセスでき、約2,000台の駐車場を備える。
(ザ・スター、11月2日)

 

TM、データ無制限の5Gサービス第1期を開始

【クアラルンプール】 通信大手の政府系テレコム・マレーシア(TM)は1日、携帯接続サービス「ユニファイ・モバイル」で5Gサービス第1期の提供を開始した。データ量は無制限で、プリペイド(前払い)、ポストペイド(後払い)双方の顧客が対象となる。

イムリ・モクタル最高経営責任者(CEO)は声明で、5Gは一般消費者や中小企業(MSME)向けサービスにおけるTMの優位性を強化するものだとし、5Gは現在、全国の33%以上をカバーしているが、300万世帯およびMSME40万社という顧客基盤を活かし、さらなる展開を目指すと言明。国内の光ファイバーネットワークの近代化や、自動化、仮想化技術を統合し、5Gサービスを支えるインフラを強化するとした。

TMは最近、企業の5G変革を目指すプログラム「5Gスフィア」を立ち上げ、39社のパートナー企業が参加している。5Gスフィアは政府と協力の上で、スマートシティ、スマートインダストリー、5G対応アプリなどの利用を加速し、より持続可能で包括的なデジタル社会・経済を実現するものだという。
(ザ・スター、11月2日、エッジ、ベルナマ通信、11月1日)

ファストフードの米タコベル、来年22店舗を新規出店

【ジョージタウン】 メキシコ風ファストフード・チェーン米「タコベル」は、年内に5店舗を開設し、年末までに国内店舗数を20店舗とし、来年はさらに22店舗を新規出店する目標だ。

タコベル・マレーシア・シンガポールの運営責任者兼最高経営責任者(CEO)のハリス・べー氏は、10月29日にオープンした、ペナン州のタコベル・シティ・ジャンクション店が国内15店舗目で、北部地域では初の店舗であるとし、来年にはドライブスルー併設店3店舗の開設を検討するなど、積極的な拡大戦略を考えていると述べた。

マーケティング・コミュニケーション責任者のギタ・スリラム氏は、外国料理にもかかわらず、タコス、ケサディーヤ、ブリトーなどのメキシコ風の料理がマレーシアで受け入れているとし、他のファストフード店と比較して手頃な価格で優れたサービスを提供できるのがタコベルの強みだとコメント。マレーシア展開を嬉しく思うとし、さらなる拡大を目指すと述べた。

マレーシア1号展は2021年4月にサイバージャヤでオープン。首都圏のショッピングモールを中心に展開してきたが、今年6月に首都圏外初となる店舗をネグリ・センビラン州ニライに開設していた。
(ザ・サン電子版、ベルナマ通信、10月30日)

ベルジャヤ、来年6月までに「スターバックス」40店舗開設へ

【クアラルンプール】  ベルジャヤ・フードは27日、完全子会社であるベルジャヤ・スターバックス・コーヒー・カンパニーが、2023年度(2022年7月ー2023年6月)に国内で「スターバックス」の店舗を大都市、衛星都市を中心に新たに35ー40店舗開設する計画を明らかにした。

ベルジャヤ・フードがブルサ・マレーシア(マレーシア証券取引所)に提出した年次報告書によると、地主や建築請負業者との共有投資で強い関係を築くとともに、代替建設資材を調達し、新店舗用地を確定した時点での迅速な調達により、インフレの影響を防ぎ、コスト上昇を軽減した上で、店舗を架設する。また、新しいフードの導入や料理専門家や著名人とのコラボレーションにより、メニューを改善する。会員の購買行動から得られるパーソナライズ機能や刷新したポイントプログラム、オンライン注文・支払システム、魅力的な特典の提供などにより、顧客体験や来店頻度を向上させ、運営・管理手続の効果的な管理も進め、運営・管理コストの削減に努める方針だ。

国内「スターバックス」1号店は1998年12月にクアラルンプールでオープン。その後、2016年12月にサバ州とサラワク州に拡大した。今年6月末時点での店舗数は356店舗。ベルジャヤ・フード・スプリームを通じ、ブルネイでも4店舗を運営している。
(エッジ、10月27日)

飲食店チェーン運営のレベニューバレー、来年10店舗を開設へ

【クアラルンプール】 レストラン・チェーンを国内展開するレベニュー・バレーは、来年10店舗をオープンする予定だ。

同社は、バーベキュー・リブ専門店の「トニーローマ」、シーフード料理の「マンハッタン・ フィッシュマーケット(MFM)」、ステーキの「NYステーキシャック」、マレーシア料理の「ダポーラ」、ストリートフードの「ナイスキャッチ」などを展開している。

チャン・レクソン最高経営責任者(CEO)は、国営ベルナマ通信の取材に対し、トニーローマはマレー半島で今後2ー3店舗、MFMとNYステーキシャックを全国で7ー8店舗出店する予定だと説明。また、新型コロナウイルス「Covid-19」の感染拡大時は、既成概念にとらわれない考え方をすることを教えてくれ、店内飲食が可能になった今は、食品・飲料メーカーは、ブランドをリセットし若返らせ、顧客サービスを向上させる良い機会が得られていると述べた。

トニーローマは、1972年に米国フロリダ州に旗艦店を開設したのが始まりで、今年世界展開50周年を迎えた。マレーシアでは2006年に初のフランチャイズ店舗をオープンし、現在では全国に9店舗を展開。レベニュー・バレーは、8カ国でレストラン70カ所以上を所有・運営しており、国営プライベートエクイティ企業エクイティ・ナショナルが85.8%の株式を保有している。
(ザ・サン、10月26日、ベルナマ通信、10月25日)

ランカウイの大型観光施設「ザ・ランカスカ」、第1期を着工

【ランカウイ】  建設・ビル管理のウィダド・ビジネス・グループ(WBG)は23日、ランカウイ島の大型観光施設「ザ・ランカスカ」第1期の鍬入れ式を実施した。


 「ザ・ランカスカ」は総面積2,000エーカーで、推定総開発価値(GDV)は400億リンギ。マレー風建築をモデルとし、環境に優しく、熱帯気候に適した伝統的設計に基づいて開発する。第1期では、「ランカスカ・ビレッジ」として40万平方フィートのクラブハウスを備えたトーナメント・コース水準のゴルフコース、ゴルフコース沿いのヴィラ、ショッピングモール、熱帯雨林をテーマにしたホテル、サービスアパート、高級コンドミニアムなどを建設する。第1期の開発費は4,000万リンギで、2023年8月の完工を目指す。

 鍬入れ式に参加した、ケダ州のムハンマド・サヌシ首相は、「ザ・ランカスカ」は、小売店やショッピングセンター、病院、住宅、レクリエーション施設、高等教育機関などを建設する総合プロジェクトであり、完成時にはランカウイ島を象徴する、ユニークな魅力を持つ施設となると述べた。
WBGのムハンマド・イクマル創設者兼グループ執行会長は、「ランカウイ島を世界水準の観光地とするために、有益なインフラや施設を提供する」というコンセプトに基づき開発すると述べた。
マレーシア投資開発庁(MIDA)のアルハム・アブドル・ラーマン最高責任者は、第1期により高級志向の観光客を誘致できるとし、「ザ・ランカスカ」は「国家観光政策2020ー2030」に沿い、観光産業の競争力を高めるだけでなく、地域社会の社会経済的発展にも寄与するもので、MIDAは今後もWBGを支援していくと述べた。
(エッジ、10月25日)

ミシュランガイド・マレーシア版、12月に創刊

【クアラルンプール】  仏ミシュラン社は20日、レストランの評価を星の数で表す「ミシュランガイド」のマレーシア版を12月に創刊すると発表した。クアラルンプール、ペナン2都市のレストランを評価対象とする。

ミシュラン・ガイドのインターナショナルディレクターであるグェンダル・プレネック氏は、クアラルンプールとペナンをミシュランガイドのファミリーに迎えられたことを嬉しく思うとし、今回の選出によってマレーシア料理の素晴らしさと、地元で育まれた料理の才能にスポットライトを当て、アジア地域の美食界に新たな展開を起こすと言明。匿名の調査員が調査に向けすでに現地入りしていると述べた。

ミシュランガイドは、1900年にミシュラン2兄弟が、フランスを訪れる旅行者のための無料ガイドブックとして編纂したのが始まり。1926年には一つ星、1936年には一つ星から三つ星まで(三つ星が最高評価)を付けることにより、レストランをランキング形式で紹介するようになった。現在では匿名の調査員が、食材の品質、調理の熟練度、味の調和、料理を通じたシェフの個性、時間経過とメニュー全体の一貫性という5つの要素に基づいてレストランをランク付けしている。オーストリア、ブラジル、米国、英国、中国、日本など全世界35カ国以上、東南アジアではシンガポールとタイで展開している。
(ザ・スター、ニュー・ストレーツ・タイムズ、10月21日)

トレードウィンズ、ホテル3軒を予定通り2024年にオープン

【クアラルンプール】 ホテル運営などを手掛けるトレードウィンズ・コーポレーションは、観光業界が正常化に向かっていることから、クアラルンプール(KL)、ランカウイ、ペナンで建設を進めているホテル3軒について予定通り2024年にオープンする方針だ。

同社は「ウォルドーフ・アストリア・KL」、「ヒルトン・ブラウ・ベイ・リゾート・ランカウイ」、「ランカウイ・インターコンチネンタル・ペナン・リゾート」  を建設中。現在は「ザ・ダナ・ランカウイ」、「ペランギ・ビーチ・リゾート」、「レバク・アイランド・リゾート」 (いずれもランカウイ) 、「ムティアラ・タマン・ネガラ」 (パハン州)、「グレンマリー・ホテル&ゴルフ・リゾート」 (セランゴール州) を所有し、「ヒルトン・ペタリンジャヤ」 (セランゴール州) と「ヒルトン・クチン」 (サラワク州)のマネジメントを手掛けている。

ムハンマド・ザイナル・アシキン社長兼最高経営責任者(CEO)は、既存のホテル稼働率がパンデミック前水準より20%低い程度まで回復するなど、長い不況のトンネルを抜ける気配があるとし、主なインバウンド市場である中国が段階的に海外旅行の制限解除に向かうと見られることから、来年には状況が改善すると楽観視していると述べた。その上で、客室当たりの収益はまだ2019年の時点より30%低いが、国内市場しかなかった2021年に比べると60%高いと指摘。リンギ安による国内旅行増加も追い風になると分析した。
(マレーシアン・リザーブ、10月19日)

高級輸入食料フードマーチャント2号店、KL中心部に開設

【クアラルンプール】 高級輸入食料品店「フード・マーチャント」の2号店が15日、クアラルンプール(KL)中心部の複合施設「パビリオン・エンバシー」1階にオープンした。1号店は昨年12月、KL郊外のショッピングモール「パビリオン・ブキ・ジャリル」にオープンしている。

「国際的な高級食料品店を手頃な価格で提供する」をコンセプトに、豪州、南アフリカ、韓国、タイ、米国などから空輸された新鮮な食材、高品質の肉類、シーフード、高級食料品も幅広く取り揃え、魚介類や肉類、果物のカットサービスも提供する。ノンハラル(豚肉およびアルコール)コーナーでは、自家製ソーセージを好みに応じて自分で盛り合わせることも可能。屋外のダイニングエリアでは、ポークカレーパフやチャーシュー、焼き菓子などを楽しめる。併設のレストランは11月にオープンを予定しており、ステーキやロブスター、魚介類などを提供するという。営業時間は毎日午前8時ー午後10時。10月末までオープン記念セールを実施し、10月20日ー11月10日には300リンギ以上の購入で果物と野菜のセットをプレゼントする。

レオン・ペイキム最高執行責任者(COO)は、フード・マーチャントでは、店内購入付き添いや購入品の一時預かりなど、顧客の利便性を高めるサービスやクーポンなどの特典を提供する会員アプリを提供していると述べた。
(ザ・スター電子版、10月18日)