【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 ムヒディン・ヤシン首相は15日に国民に向けたテレビ演説を行い、新型コロナウイルス「Covid-19」が再び増加傾向にあることを踏まえ「急増する場合には再び行動制限令(MCO)を発令する可能性がある」と述べた。
ムヒディン首相は、MCOを再発令することは国民生活と国の経済にマイナスの影響を与えると指摘。再発令をしないで済むよう、国民に感染予防の徹底を呼び掛けた。
またムヒディン首相は解除への期待が大きい国境封鎖措置について、政府としては国境再開を急ぐことは考えていないと言明。反対に不法移民の入国取り締まりを中心に、国境管理をより厳格化すると述べた。4月3日から9月15日までに外国人入国者1,017人から陽性が判明した。
さらにムヒディン首相はサバ州で感染ケースが増えていることに触れ、選挙戦に入ったサバ州議会選挙を通じての感染拡大に対する懸念を表明。改めて標準的運用手順(SOP)の徹底を呼び掛けた。
新型コロナ感染者が新たに21人、累計1万52人に
【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は17日、新型コロナウイルス「Covid-19」の感染者数が前日から21人増えて1万52人になったと発表した。
新規感染者のうち16人が国内感染者で、ケダ州(7人)、サバ州(5人)、ペナン州(2人)、セランゴール州(1人)、サラワク州(1人)で確認された。残り5人は中国、インド、パキスタン、ニュージーランドで感染した帰国者だった。新たに15人が退院し治癒者数は9,250人に増加した。死者数はゼロで128人を維持した。
国内の累計感染者数は16日、1万31人に達し5桁に上った。9,000人を超えたのは8月3日。
保健省のノール・ヒシャム事務次官によると、サバ州クナクで新たなクラスター「プラウ・クラスター」が発生。同じ家族内で9人の感染が確認された。一人目の感染者は68歳のマレーシア人女性(9,940人目の感染者)。女性は自宅で意識不明になりクナク病院へ輸送、その後、心臓発作、脳卒中、肝疾患の診察を受けるためタワウ病院に搬送されそこで新型コロナに感染していたことが分かった。集中治療室(ICU)で治療を受けており、人工呼吸器が必要な常態だという。
同州で拡大するの「ベンテンLDクラスター(ラハダトゥ警察署が関連)」については、16日時点で感染者数が424人に上った。うち186人はマレーシア人で、残り238人がフィリピン人とインドネシア人。
感染が拡大しているサバ州についてノール事務次官は、1人の感染者が平均何人に感染させるかを示す実効再生産数(RT)が州内で1.70に達したと警告。標準運用手順(SOP)を厳守するよう改めて国民に呼び掛けた。RTは1未満であれば感染収束の可能性が高く、2を超える場合は感染数が倍増する可能性を示す。
新型コロナ、マレーシアはうまく対応できている=調査
【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 英国の調査会社ユーガブが実施した新型コロナウイルス「Covid-19」に関する調査によると、感染検査数や感染の症状を訴える人が少なくマレーシアは新型コロナにうまく対応できていることがわかった。
検査を7日以内に受けたとの回答は、マレーシアで9%となり東南アジア諸国連合(ASEAN)6カ国内で2番目に低かったことがわかった。最も検査件数が多かったのはタイで25%となった。それにインドネシア、ベトナムが続いた。マレーシアより回答率が低かったのはフィリピンとシンガポールだった。
感染の兆候があったかとの質問では、マレーシア人の91%が「なかった」と回答し、シンガポールに次いで回答率が高かった。また感染しないように外出をしないようにしたとの回答は32%となり、フィリピンに次いで域内で回答率が2番目に高いことがわかった。
同調査は、ASEAN6カ国の18歳以上を対象に6,073人を対象に8月17日ー23日にかけて行なったもの。インペリアル・カレッジ・ロンドンと共同で実施した。
KL市が住宅開発条件見直しへ、10日の大規模洪水受け
【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 10日にクアラルンプール(KL)市内で起きた大規模洪水を受けて、KL市役所(DBKL)は住宅開発に関する条件見直しを検討する。
ノル・ヒシャム市長は、洪水防止用の溜池の拡大を計画しているとした上で、新たな住宅開発においては開発地域に溜池を併設することを義務づけると強調。また住民に対しては排水溝にゴミを捨てないよう求めた。洪水の原因についてアヌアル・ムサ連邦直轄地相は、増水した川の水を他の河川や溜池に迂回させるための排水溝が詰まったことが原因だと指摘していた。
KL市内の洪水は午後1時ごろに始まった集中豪雨により発生。スンガイ・クランが氾濫したため▽レブ・アンパン▽カンポン・バル▽セタパク▽ジャラン・ガーニー▽セマラック——の5カ所で浸水し、一部の地域では3メートルまで達した。
午後2時過ぎにはゴンバック川の水を迂回させるゴンバック分水路、ケロー分水路、カンポン・ベレンバン溜池が稼動し、午後4時40分になってようやくSMARTトンネルがカンポン・ベレンバン溜池からタマンデサ溜池への排水を開始した。
10日午後は、ゴンバック・シンパン・ティガでは平均200ミリ、ゴンバック周辺およびKLでも100ミリを超える集中豪雨となり、ゴンバック川やクラン川、ブヌス川は危険水域を超える水位に達していた。
中国企業がマレーシア人1400人分の個人データを収集か
【クアラルンプール】 豪メディアが中国のデータ処理会社、深セン振華数拠信息技術が世界各国の240万人分の個人データを収集して工作活動に使っており、その中にマレーシア人1,400人が含まれていると報じた。これを受けイスマイル・サブリ・ヤアコブ上級相(兼国防相)は、調査に乗り出す考えを示した。
豪ABC放送などによると、振華数拠が集めていたデータの対象には安倍晋三首相を含む各国の政治家や外交官が含まれており、生年月日、住所、婚姻状況、写真、政治的属性、ソーシャルネットのアカウントなどが含まれていたという。振華数拠は否定しているが、主な顧客である中国人民解放軍や中国共産党と密接な関係にあるとされる。
サブリ上級相は「マレーシアには2010年個人データ保護法があり、個人データは保護されるべき」とした上で、「行動をとる前にまず報道内容の真偽をはっきりさせる必要がある」と述べた。
(ベルナマ通信、9月14日)
今年のマレーシア経済成長予想を下方修正=アジア開銀
【クアラルンプール】 アジア開発銀行(ADB)は、マレーシアの2020年通年の経済成長予想について6月時点でのマイナス4%からマイナス5%に下方修正した。新型コロナウイルス「Covid-19」封じ込めのために発令された行動制限令(MCO)が予想より長引いたことや、世界経済の低迷が響いた。
ADBは15日に発表した「2020年アジア経済見通し(ADO)最新版」で「消費、輸出、投資に対する新型コロナ流行の悪影響で、経済は引き続き押し下げられる。旅行や事業活動を制限することで感染拡大を抑える対策が家計支出を圧迫している」と指摘。6月中旬からの規制緩和により下半期はある程度の回復が見込まれており、6月に好調だった卸売・小売業においては既に需要の底打ちが見られるとした。
また政府が打ち出した2,950億リンギ規模の景気対策が国内需要を押し上げるが、継続的なレイオフと賃金カットで労働市場が悪化しておりこれが個人消費を弱めると指摘した。
セクター別では、製造業は国内外の両方で弱い需要による逆風に晒されているとした上で、MCOによる操業規制で生産量が低下したものの規制緩和によって回復に向かっていると指摘。サービス業は特にホスピタリティ産業と小売業が影響を受けたとし、観光業は国内旅行が認められたものの大きくダウンしたインバウンドを埋め合わせることは期待できないとした。
なお2021年については、大きな回復が見込まれるとしてプラス6.5%成長予想を据え置いた。
(ベルナマ通信、9月15日)
新型コロナ感染者が新たに23人、うち13人はサバ州で感染
【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は15日、新型コロナウイルス「Covid-19」の感染者数が前日から23人増えて9,969人になったと発表した。
新規感染者のうち13人が国内感染者で、全員サバ州で確認された。残り10人はトルコ、マグリブ、カタール、フィリピン、ハングリー、ナイジェリア、バングラデシュで感染した帰国者だった。新たに6人が退院し治癒者数は9,209人に増加した。死者数はゼロで128人を維持した。
保健省が15日正午に発表した14日付最新の地域別感染者数データによると、感染者数が41人を超えるレッドゾーンは全国で3カ所となった。最も感染者が多いのはサバ州タワウで335人。これに同ラハド・ダトゥ(94人)とケダ州コタセタル(57人)が続いた。▽クアラルンプール(KL)▽ジョホール州▽マラッカ州▽ペルリス州▽クアランタン州▽トレガンヌ州▽ペラ州▽サラワク州ーーは全域で感染者ゼロのグリーンゾーンとなっている。
8月の航空旅客数、前年比84.6%減の143.6万人に

【クアラルンプール=マレーシアBIZ】 マレーシア・エアポーツ(MAHB)によると、8月の国内空港における航空旅客数は前年同月比84.6%減の143.6万人となった。
国際線は前年同月比98.2%減の8.4万人で、国内線は同71.2%減の135.2万人だった。
クアラルンプール新国際空港(KLIA)は49.8万人で、90.8%減少。国際線が97.9%マイナスの8.2万人で、国内線は73.4%マイナスの41.6万人となった。メインターミナルの旅客数は13.9万人で94.7%マイナス、格安航空専用ターミナル(KLIA2)は35.9万人で87.3%減少した。
KLIAを除く国内空港は93.8万人で、75.8%減った。国際線は99.7%マイナスの3,000人、国内線は70.1%マイナスの93.6万人だった。
マレーシアを含め多くの国で国境閉鎖が続いている影響で8月は前年同月比ではマイナスとなったものの、5月からは回復傾向にあり、前月比で増加した。8月はスクールホリデーや祝日があったことで国内線の旅客が回復。またシンガポール間では業務渡航・公務出張者を対象とした「相互グリーン・レーン」(RGL)が開始したことでマレーシア航空やエアアジア、マリンドエアなどが運航を再開したことも旅客数の増加に貢献した。
UMWトヨタ、現地組立版ハイブリッド車の投入を予定
【クアラルンプール】 UMWトヨタ・モーターは近い将来、マレーシア国内の自動車セクターが回復することを見込んでおり、現地組み立て生産のハイブリッド車(HV)を投入する予定だ。
ラビンドラン・クルサミー社長は、同社がHVに注力していると言明。以前までハイブリッド版「カムリ」を販売していたが、来年までにもう1つHVモデルを導入すると明らかにした。
シャムソール・モハド・ザイン・マーケティング部長によると同社は、長期的計画において複数のHVを投入する予定で、HV市場を開発するための政府によるインセンティブが導入されることを期待しているという。
新型コロナウイルス「Covid-19」による影響についてラビンドラン社長は、まだ完全には回復していないとし、短期的復興計画「国家経済復興計画(PENJANA)」に盛り込まれた自動車関連の売上税減税が非常に有効的であると言明。またオンラインショールームやキャッシュレス決済などデジタル化に向けた取り組みを採用したと明らかにした。他には業務効率の向上を図り、一部の業務をディーラーへ移行することで製品開発やマーケティング、ディーラーネットワークサポートなど上流事業に注力しているとした。
自動車セクターの見通しについては、予想される全体的な景気回復と並行して回復に向かうことを確信していると言明。今年通年の販売見通しについてマレーシア自動車協会(MAA)が、行動制限令(MCO)の発令により60万7,000台から47万台に下方修正したと指摘した上で、経済が回復し購買力が向上することを期待していると述べた。
(ザ・スター、9月14日)
マレーシア人の出入国の規制を緩和=出入国管理局
【クアラルンプール】 出入国管理局は12日、復興のための行動制限令(RMCO)期間中(12月31日まで)のマレーシア人の出入国に関する規制を緩和すると発表した。
外交官とその家族、海外の永住者や駐在員などの長期滞在ビザ(査証)保持者、留学生や海外で試験を受ける学生、石油会社や船会社の従業員は事前に出入国管理局から承認を受けることが義務付けられていたが、それを撤廃した。また行動制限令(MCO)期間中に帰国したマレーシア人については、就職や会議、セミナー、展示会の出席などの出張、緊急を要する渡航、留学生に付き添う親の出国も認めるが、出入国管理局から承認を得る必要がある。しかし休暇や海外の親族に会うための渡航は引き続き認めない。MCO中に出国したマレーシア人は承認なしで、入国できる。
(ベルナマ通信、9月12日)
