【ペタリンジャヤ=マレーシアBIZナビ】 ムヒディン・ヤシン首相は11月28日、自身が党首を務める与党第一党・統一プリブミ党(PPBM)年次総会で演説し、新型コロナウイルス「Covid-19」が収束した段階で総選挙を速やかに実施したい考えを示した。
ムヒディン氏は、総選挙実施を求める一部の政治家が総選挙の道を開くために来年度予算案を否決すべきと考えていると指摘した上で、予算案を否決する必要はなく頼まれればいつでも総選挙を実施する用意があると言明。ただ実施に当たっての問題は新型コロナ感染状況が悪化していることだとし、感染拡大が収束すれば実施可能だと述べた。
一方で党運営に関しては、党幹部に対し新たな支部の設置や党員数の増強などによって党勢を拡大することに注力するよう要請。支部単位で福祉活動や地域活動を行うなどすべきだと述べた。
ムヒディン首相率いる与党連合・国民同盟(PN)政権の下院議会における現有議席はようやく過半数に達する状態であり、来年度予算案も野党の妥協によってようやく通過のメドがたった状態。これを受け、政権を支援する統一マレー国民組織(UMNO)や汎マレーシア・イスラム党(PAS)だけでなくPN構成党からも、安定政権樹立のために早々の解散・総選挙に打って出るべきとの声が高まっている。