電子マネーの利用が拡大、1ー9月の決済額は200億リンギ超

【クアラルンプール】 ウイルス禍による行動制限が触媒となり電子マネーの利用が拡大している。イーウォレット業者によれば、電子マネーによる決済は非接触型であるため安全との認識が消費者の間で高まり、行動制限令(MCO)期間中の加入者が増加した。
「タッチアンドゴー」を運営するTNGデジタルのオン最高経営責任者(CEO)によれば、キャッシュレス決済を苦に感じない国民が増加しており、消費奨励のための政府の現金給付計画では1回目より2回目の方が申請率が高かった。
1ー9月の電子マネー決済額は前年同期比71.9%増の208億リンギで、昨年通年を超えた。取引件数は13億7,000万回で、10.8%の減少だった。MCO期間中の4月と5月の取引が急減した。
タッチアンドゴーのユーザーは1,500万人で、加盟店は25万。別のイーウォレット「ブースト」のユーザーは880万人で、電子マネーを便利で信頼できる支払い手段とみなす国民が増えているという。
(マレーシアン・リザーブ、11月30日)

感染拡大防止のため在宅勤務強化を、医師会などが呼びかけ

【ペタリンジャヤ】マレーシア医師会(MMA)とマレーシア経営者連盟(MEF)は、新型コロナウイルスの感染拡大を抑制するため経営者は相応の役割を果たすべきとの声明をそれぞれ発表した。
MMA(スブラマニアム会長)は、事務所作業の職員を減らすため在宅勤務を増やすべきで、対面の会議は長時間にわたると感染のリスクが高まるため、オンライン会議を採用するのが望ましいと、デジタル化の推進を要請した。
MEFのシャムスディン専務理事は、衛生に気を付け、宿舎をきれいにすることの重要性を労働者に教育する必要があると強調。定期的感染検査が重要だが、頻度とだれが費用を負担するかが問題だと述べた。
オフィス内がウイルス感染源となっているケースもあるため、多くの企業では出勤する経営幹部の数を減らしており、職場勤務で交替制を採用した企業もあるという。
(ザ・サン、12月1日)

格安航空のエアアジア、国内線新たに8路線を運航へ

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 格安航空会社エアアジアは11月30日、国内旅行を活性下させるため、新たに8路線の運航を開始すると発表した。
新たにスタートするのは▽ペナンーシブ▽コタバルーランカウイ▽ペナンーコタバル▽ジョホールバルーコタバル▽イポーーランカウイ▽ジョホールバルービントゥル▽クチンーランカウイ▽コタキナバルートレンガヌーー。12月19日から段階的に運航を開始する。全て週3便となっている。
エアアジアは同日、50リンギの電子クーポンを同社のウェブサイトで2万4,000枚配布すると発表した。観光芸術文化省(MOTAC)が先ごろ発表した国内旅行を活性化させることを図った「チュティ・チュティ(休日)マレーシア」キャンペーンの下で実施する。配布期間は11月30日14時からで、先着順となっている。予約の締め切りは12月13日。12月7日から2021年3月31日までの国内線が電子クーポンの利用対象となっている。

トップグローブ宿舎のEMCOを延長、人資省は調査開始

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 新型コロナウイルス「Covid-19」クラスターが発生しているセランゴール州クランのトップ・グローブの従業員宿舎周辺について、イスマイル・サブリ・ヤアコブ上級相(兼国防相)は11月30日、すでに発令している強化行動制限令(EMCO)を12月14日まで14日間延長すると発表した。

感染検査は全員に対して行なわれ、陽性だった場合は外国人労働者はEMCOエリア内の低リスク隔離・治療センター(PKRC)に、マレーシア人は保健省の施設に移される。

陰性だった場合でも濃厚接触とみなされ、外国人労働者は隔離センターで、マレーシア人労働者は自宅でそれぞれ14日間の隔離が義務づけられる。全労働者には在宅監視命令(HSO)が出され、監視のためのリストバンド装着と毎日の健康診断、HSOの13日目の感染検査が求められる。保健省はこれまでトップ・グローブの従業員5,805人に対してスクリーニングを実施し、うち3,406人から陽性反応が出た。

一方、人的資源省はトップ・グローブの従業員宿舎の管理基準に違反があったとして、同社が関連する5州の6工場に関して調査を開始すると発表した。

新型コロナ新規感染者数は1472人、セランゴールで891人

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は1日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数が前日から1,472人増加したと発表した。アクティブ感染者数は1万495人で、累計感染者数は6万7,169人となった。

州・地域別の感染者数は セランゴール州が最も多く891人となった。それに▽サバ州(267人)▽ネグリ・センビラン州(146人)▽ジョホール州(68人)▽ペナン島(29人)▽クアラルンプール(KL、26人)▽ケダ州(21人)▽ペラ州(13人)▽クランタン州(10人)▽サラワク州(1人)ーーが続いた。ラブアン、プトラジャヤ、パハン州、マラッカ州、トレンガヌ州、ペルリス州はゼロだった。1,552人が退院し、累計治癒者は5万6,311人となった。死者数は3人増えて累計363人となった。 保健省のノール・ヒシャム事務次官は11月30日、新たに3つのクラスターを半島部で確認したと明らかにした。
「ジャラン・ラパン」クラスターでは、KLのチェラスやケポン、ティティワングサ、レンバ・パンタイ、セランゴール州フル・ランガットで25人、「バトゥ・セレンバン」クラスターではセランゴール州クアラ・ランガット、クラン、ペタリン、クアラセランゴールで19人、「ニボン」クラスターではジョホール州で10人に陽性反応が出た。一方で5つのクラスターで感染者がゼロになり、現在感染者を出しているクラスターは181となった。