【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 イスマイル・サブリ・ヤアコブ上級相(兼国防相)は、新型コロナウイルス「Covid-19」新規感染者が増加しているセランゴール州の大部分を7月3日から16日まで規制を強化した強化行動制限令(EMCO)に指定すると発表した。

期間中は原則的に自宅にとどまることが求められる。外出は必需品を買い出しにいくために1世帯あたり1人に限定され、範囲は半径10キロメートルとする。午後8時—午前8時の夜間外出は禁止する。公共交通機関については、定員の50%での運行を認める。

準地区を越える移動は、ワクチン接種及び必需サービス目的に限定する。

製造業は、コメ、パン、食用油、小麦粉、牛乳、医薬品、マスクなどの日用品・必需品を扱うもののみ操業が認められる。

EMCO指定される準地区は次の通り。

◎ペタリン地区・・・ペタリン、ダマンサラ、スンガイブロー、ブキラジャ

◎フルランガット地区・・・フルランガット、アンパン、チェラス、カジャン、セメニエ、ベラナン

◎セパン地区・・・デンキル、ラブ、セパン

◎ゴンバック地区・・・バトゥ、ラワン、セタパク、フルケラン、クアン

◎クアラランガット地区・・・タンジョン12(1)、(2)、テルク・パングリマ・ガラン、モリブ、バンダル、ジュグラ、バトゥ

◎クラン地区・・・カパール、クラン

◎クアラセランゴール地区・・・イジョク、ベスタリジャヤ、ジェラム

◎フルセランゴール・・・セレンダー、ラサ、ウルヤム、バタンカリ

このほかクアラルンプール(KL)も14の小エリアがEMCOに指定される。

直近5日間の新規感染者数は、セランゴール州が2,212人、1,989人、2,299人、2,836人、2,885人、KLは628人、469人、1,361人、625人、988人——となっている。セランゴール州のアミルディン・シャリ首相によると、同州のクラスターの91%が職場に関連しており、うち80%が工場、11%が建設現場に関連している。

■全国的な取締活動を2日から実施■

ハムザ・ザイヌディン内務相は1日、標準的運用手順(SOP)遵守を求めるため、全国的な取り締り活動を2日より開始すると発表した。

新型コロナウイルス「Covid-19」新規感染者数が増加傾向にあることを受けたもので、特に新規感染者の半数を占める首都圏クランバレーを中心に取り締りを行なう。

警察は主に工場や事業所、地方政府は主に飲食店など、国内取引消費者行政省は主に卸売・小売店を対象に取り締まりを行なう。ハムザ内務相によると、何カ所かの工場従業員から陽性であることが判明したにも関わらず会社が通常通り出勤させており、義務づけられている隔離措置をとっていないとの通報があったという。