【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 シンガポール日本通運が加盟店方式で運営する旅行ポータル、「日通ペリカントラベルネット」が11月30日付けで廃業することが分かった。
9月19日付けで全加盟店にメールで通知された。加盟店の所在地にはマレーシアやシンガポールなど多くのアジア諸国が含まれている。すでに予約を受けている顧客に対しては不利益にならないよう個別に対応する。
「日通ペリカントラベルネット」は、シンガポール日本通運旅行支店のいち事業として2004年に設立された、加盟店である海外の現地旅行会社への場貸しサイト。シンガポール日本通運がクレジットカード決済機能を有し、加盟店料と決済手数料をとって運営していた。
近年は旅行サイト間の価格競争が激化、競争力減衰などもあって利用者が伸び悩んでいた。最近ではBtoB事業に注力することで失地回復をめざしていたが、新型コロナウイルス「Covid-19」の世界的流行によってほとんどの国が国境封鎖を実施し相互往来が途絶えたことで売り上げがほぼなくなっていた。
「日通ペリカントラベルネット」のサイトによると、2017年2月には加盟店75カ国・地域、111拠点まで拡大したが、現時点での加盟店数は65カ国・地域程度に減っている。