【クアラルンプール】 マレーシア映画興行組合(MAFE)は、11月2日よりマレーシア全国で映画興行を暫定的に中止すると発表した。再開時期は明らかにされていない。
声明の中でMAFEは、映画興行者がそれぞれの映画館における映画上映を段階的に停止し、状況を監視しつつ市況が改善する状況に応じて対応するとコメント。新型コロナウイルス「Covid-19」感染拡大のため、いくつかの州で映画館の閉鎖が命じられている状況に照らして、業界全体として興行の中止を決定したと説明した。観客を呼べる封切り映画が短期間に不足していることも興行中止の理由の一つだという。
映画興行は厳格な標準的運用手順(SOP)の実施でコスト増に見舞われており、観客数も前年同期比で90%も減少した。すでにシネコン大手のゴールデン・スクリーン・シネマズ(GSC)は11月2日から11月末までの閉鎖を発表しており、今年通年で4億リンギ超の赤字を見込んでいる。業界3位のMBOシネマズは資金繰りに行き詰まっていると報じられている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、ザ・スター、エッジ、10月30日)