エアアジアが日本で2014年に合弁会社として設立し、2017年から日本の国内線を運航していたエアアジア・ジャパンが11月17日に、東京地裁に破産手続き開始を申し立てました。エアアジア本体がマレーシアで2001年に設立され、アジアのLCC(格安航空)市場を席巻してきましたが、日本市場は鬼門中の鬼門だったと言えそうです。
エアアジアは、2011年にも日本国内線への進出を試み、全日本空輸と提携していったんは就航しましたが、2013年には提携解消してバニラ・エアと社名変更、2019年にはピーチ・アビエーションに吸収されました。このエアアジア・ジャパンは、今回、破産手続きを開始したエアアジア・ジャパンとは別の法人格となります。
2度目のチャレンジは航空業界ではなく、楽天、ノエビアホールディングス、アルペンといった異業種の企業からの出資を受ける形で始まりました。筆者が2016年にトニー・フェルナンデス会長にインタビューをした際に、日本の大手航空会社とエアアジアはカルチャーが違いすぎると話していました。中部国際空港をハブとして、2017年に新千歳行きを皮切りに、仙台、福岡へと就航し、国際線として台北にも飛ばしていました。
一方、日本国内ではLCCによる競争が激化していた時期でしたが、エアアジア・ジャパンは2014年の会社設立から今までに、社長が5人目となり、短期間で頻繁に交代していた印象が拭えず、一貫した経営方針で日本の国内線市場に根付くのは難しかったのではないかとも推察されます。
トニー・フェルナンデスは、マレーシアでは起業家として高い評価を受け、若者たちのロールモデルとしても人気がありますが、日本国内市場への2度目の挑戦は、コロナ禍という不測の事態がとどめを刺すという形で残念ながら失敗に終わりました。

※本連載の内容は著者の所属組織の見解を代表するものではなく、個人的な見解に基づくものです。

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