【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 ムヒディン・ヤシン首相は11日、新型コロナウィルス「Covid-19」感染が再び増加していることを受け、1月13日から1月26日までの14日間、クアラルンプール(KL)首都圏など広範囲に再び行動制限令(MCO)を発令すると発表した。

MCOが発令されるのは、▽セランゴール州▽ペナン州▽ジョホール州▽マラッカ州▽サバ州――の5州と連邦直轄地全域。MCO発令は、昨年3月18日に発令されたMCOが終了して条件付き行動制限令(CMCO)に移行した5月3日以来となる。

また▽ケダ州▽ペラ州▽クランタン州▽トレンガヌ州▽ネグリ・センビラン州▽パハン州――の6州に対しては、条件付き行動制限令(CMCO)が1月13日から1月26日までの14日間発令される。なおペルリス州とサラワク州はCMCO指定を維持する。

ムヒディン首相はテレビ演説の中で、感染者の増加が主要な公立病院を圧迫しており、そのうち15病院はすでに最大収容人数に近づいていると言明。「我々の医療体制が限界点にきている」と危機感を示した。

■MCO指定地域、出社人数は30%まで■

MCOが発令された地域については、食品・飲料、医薬、家庭用品など必需品を扱う▽製造業▽建設業▽サービス業▽商業・運輸▽農園・一次産業――の5つのセクターに限って操業継続が認められる。

ただし管理職員の出社人数は30%を上限とする。出社する必要がある社員の人数については雇用主が決めることができるが標準的運用手順(SOP)を順守することが求められる。必須サービス以外の業種は在宅勤務のみとなる。

また地区を超えた移動は禁止される。必需品買い出しのための移動は半径10キロメートル以内年、家族2人までとする。飲食店は持ち帰りのみとなる。ジョギングなど野外スポーツは認められるが、一緒に行えるのは家族だけとする。