パンデミックの経済への影響は低下、独立シンクタンク見解

【ペタリンジャヤ】独立系シンクタンクの社会経済研究センター(SERC)は6日公表した調査報告で、新型ウイルスの感染拡大(パンデミック)による経済への影響は最悪期を脱したが、先行きの回復はまだら模様で、ワクチン接種の進展状況に左右されるとの予想を示した。
リー・ヘングイエ専務理事によると、ワクチン接種を2回受けた人は国民のわずか1.9%で、接種ペースは遅い。もしマレーシアが感染の第4波に見舞われることがあれば、行動制限の施行地域が増え、経済活動に影響する。しかし制限が緩やかなものであれば、経済回復が阻害される可能性は低いという。
輸出は、半導体、ゴム手袋、化学品、輸送機器、パーム油の需要を背景に堅調を維持している。
サービス業の回復は均一でなく、州間移動の制限、海外から渡航制限で、航空、観光、ホテル業は不振が続く。ただ卸売・小売業はパンデミック前の水準に戻りつつあるという
(ザ・サン、5月7日、フリー・マレーシア・トゥデー、5月6日)

ピクシブとエアアジア、共同プロジェクトを実施へ

【クアラルンプール】 ピクシブ株式会社(本社・東京都渋谷区)は6日、エアアジア・グループ(本社・クアラルンプール)と共に、エアアジア公式バーチャルアイドル・青空くるみのプロモーションを中心とした共同プロジェクトを2021年8月より実施すると発表した。
青空くるみは、今年3月にエアアジアによって発足された東南アジア諸国連合(ASEAN)の次世代を担うバーチャルアイドル発掘・育成プロジェクト「Project Kavvaii」のタレントオーディションにて、世界各国の候補者300名以上の中から選ばれた。人気イラストレーターyueko氏がキャラクターデザインを担当、LIVE2DクリエイターとしてIron Vertex社が制作を務めたバーチャルアイドル。
ピクシブとエアアジアの共同プロジェクト第一弾として、青空くるみのデビューを記念し、海外有名クリエイターによる青空くるみの描き下ろしイラストを8月より公開する。9月にはイラスト、マンガ、小説作品の投稿コミュニケーションプラットフォーム「pixiv」にて、ファンアートコンテストを実施する。その他にも、エアアジアWiFi機内エンターテインメントのひとつとして、pixivオリジナルチャンネルを開設し、イラストを軸としたコンテンツを機内で楽しめる環境を提供する予定だ。
今後もピクシブは、各国地域の企業と協力し、世界中のクリエイターが地域や言語を超えて活躍できるよう、様々な取り組みを行っていく方針だ。

タケックス現法、PICOMS大学に除菌製剤を寄贈

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 タケックス(本社・大阪府吹田市)のマレーシア法人、TAKEXCOマレーシアは、PICOMS国際大学カレッジに、同社のエタノール除菌製剤「タケックス・クリーン・エクストラ(Takex Clean Extra)1L」を120本寄贈した。
新型コロナウイルス「Covid-19」流行の中にあって、除菌剤使用の重要性に対するコミュニティ内の理解を高めるための取り組みの一環。寄贈された除菌剤は、血液透析部、学生部、スポーツ福祉クラブなどに配布され、生徒や職員の衛生管理に活用される。TAKEXCOマレーシアはこれからも、大学や幼稚園など公共性が高く衛生管理が必要な相手への寄贈を検討していく。
「タケックス・クリーン・エクストラ」はエタノールにモウソウチクの表皮から得られた抽出物を含んだ除菌製剤で、マレーシア・イスラム開発局(Jakim)からハラル(イスラムの戒律に則った)認証を取得し、マレーシア国内ではLAZADAやShopeeなどの通販サイトを中心に販売している。昨年12月には、新型コロナウイルスに対する検証テストを日本の外部研究機関で実施し、塗布後15日でも99.99%の不活性化を確認したと発表した。

民間医療機関2,448カ所、ワクチン接種センターに登録

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 アダム・ババ保健相は、国内に約8千カ所ある民間病院や診療所のうち2,448カ所が新型コロナウイルス「Covid-19」の国家ワクチン接種プログラムの下で接種センターとして登録されていると明らかにした。
現時点で登録された医療機関のうち、同意書に署名したのは1,934カ所で、接種センターとして活動準備ができているのは299カ所となっている。4月に実施された1万5千人を対象としたアンケート調査では、88%がワクチン接種に同意しているが、10%が安全への懸念から接種に同意していないという。
ワクチン接種プログラム調整相を兼任するカイリー・ジャマルディン科学技術革新相は、プログラム外で希望者にのみを対象に5日から接種が開始されているアストラゼネカ製ワクチンについて、5月中に110万回分が到着すると見込まれていると言明。さらに6月には61万回分、7月には41万回分、8、9月には合計120万回分が到着する予定だとした。
ワクチン供給アクセス保証特別委員会(JKJAV)によると、アストラゼネカ製ワクチンの2度目の接種は12週間以内が望ましいという。

新型コロナの新規感染者数は4498人、3カ月ぶりに4千人超

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は7日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数が前日から4,498人増加したと発表した。アクティブ感染者数は3万4,789人で、累計感染者数は43万2,425人となった。

州・地域別の感染者数はセランゴール州が最も多く1,424人だった。それに▽サラワク州(750人)

▽クアラルンプール(KL、436人)▽ジョホール州(327人)▽ペナン州(313人) ▽クランタン州(297人)▽ケダ州(209人)▽ネグリ・センビラン州(188人)▽サバ州(153人)▽ペラ州(148人)▽トレンガヌ州(87人)▽パハン州(78人)▽マラッカ州(74人) ▽プトラジャヤ(8人)▽ペルリス州(4人)▽ラブアン(2人)ーーが続いた。新たに3,449人が回復し、累計治癒者は39万6,004人となった。死者数は22人増えて、累計で1,632人となった。

保健省のノール・ヒシャム事務次官は6日、新たに14カ所のクラスターを確認したと明らかにした。
工場や飲食店、市場、行政センターなどの職場で8カ所、コミュニティと学校・教育機関でそれぞれ2カ所、医療センターや宗教活動でそれぞれ1カ所のクラスターが発生した
セランゴール州で4カ所、ペラ州、ジョホール州、クランタン州でそれぞれ2カ所、ネグリ・センビラン州、サバ州、パハン州、ケダ州でそれぞれ1カ所のクラスターが発生した。一方で7カ所のクラスターが収束した。