【クアラルンプール】 マレーシア経営者連盟(MEF)は、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数が多いセランゴール州などを対象により厳格な行動制限令(MCO)を実施する提案には賛同するが、完全なロックダウン実施には反対する考えだ。
MEFのサイド・フセイン会長は、感染の増加曲線を平坦するためにより厳格なMCOを実施することには賛同するとした上で、完全なロックダウンは経済回復を阻害しかねないため反対すると言明。感染拡大抑制のために何らかの緊急措置をとらなければならないことは理解できるとした上で、「企業側のビジネス上の利益と国民の生計を維持することを念頭において決定しなければならない」と述べた。
サイド・フセイン会長によると、昨年3月に実施された最初のロックダウン(MCO1.0)での国内の経済損失は1日当たり24億リンギ程度だったが、現在行なわれている3度目の制限令(MCO3.0)での損失は3億リンギ程度と軽微だ。
セランゴール州の状況については保健省も深刻に受け止めており、アダム・ババ保健相は17日、より厳格なMCOの実施に向けて検討していることを明らかにしている。
(エッジ、5月18日)