【クアラルンプール】 公共交通機関を管轄する国営プラサラナ・マレーシアは、鉄道サービスの安定性を評価し改善させるために新たな主要業績評価指標(KPI)を導入する。

アンソニー・ローク運輸相によると、軽便鉄道(LRT)、首都圏大量高速輸送(MRT)を含む同社が運営する全ての公共交通機関において、2026年第3四半期までに平均故障距離間隔(MKBF)を現在の15万キロメートル(km)から100万キロメートルに伸ばすことを目指す。5分を超える技術的な問題や遅延はインシデントとしてMKBFに影響する。プラサラナはMKBFリポートを毎月公開し、ソーシャルメディアやウェブサイトでは乗車数などに関するリポートを掲載する予定だ。MKBFは故障が回復してから次の故障が発生するまでの平均営業距離を指す。

またローク大臣は、離職防止策としてプラサラナの従業員の給与を4ー10%引き上げると発表。高度なスキルを持つ従業員を維持するために給与を引き上げると説明した。

昨年はプラサラナ管轄内で826人の従業員が退職し、ラピッドレールの離職率は6%、ラピッドバスの退職率は11%だった。内部調査によると、退職者の大半が技術スタッフやバスの運転手で、シンガポールなどの海外の公共輸送機関運営会社からのオファーに惹かれて退職したことがわかったという。
(マレーシアン・リザーブ、ザ・スター電子版、4月13日)