【クアラルンプール】 国際マーケティング会社の仏系イプソス(Ipsos)が実施した調査によると、マレーシア人は、東南アジアの近隣諸国と比べて、学歴と高等教育資格を依然として高く評価し、人生の成功を左右する重要な要素と考えていることが分かった。

同社の「教育モニター」と題する、29カ国・地域を対象とした国際調査で、マレーシア人の74%が、「大学や専門学校の学位は計り知れない価値があり、人生の成功に不可欠である」ということに「強く同意する」と回答し、3位となった。世界平均は60%で、1位はインド(80%)、2位はシンガポール(79%)。日本は49%で、英国と並び9位だった。

自国の教育制度に対して「とても良い、やや良い」と回答したのは37%(世界平均は33%)、「とても悪い、やや悪い」が26%(同36%)、「どちらでもない」が36%(同29%)だった。一方、「自分が学生だった頃と比べて、教育制度が改善されている」と回答したのは41%だった(同30%)。

イプソス・パブリック・アフェアーズのシニア・リサーチ・マネージャーであるアザマット・アババキロフ氏は、マレーシア人の多くは、大学や専門学校の学位を取得することを人生の成功における重要な要素として重視しており、自国の教育制度に大きな期待を寄せているため、60%以上が最適な状態ではないと評価しているとし、教育の質には改善が見られるものの、技術活用が限られていること、教育の不平等、不十分なインフラ、時代遅れのカリキュラムなど、教育システムが直面している課題を認識していると述べた。

本調査は2023年5ー7月に、イプソスのオンライン調査プラットフォームを通じて実施され、29カ国から2万3,248人が回答。そのうちマレーシア人は500人だった。
(マレー・メイル、9月14日、イプソス発表資料)